【UFN157】ジャン・ウェイリの挑戦を受けるジェシカ・アンドレジ「試合中に疲れることはない」
【写真】力強さしか感じられない世界女子ストロー級チャンピオン(C) Zuffa LLC/Getty Images
31日(土・現地時間)、中国・広東省は深圳(シェンチェン)のユニバーシアード・スポーツセンターで開催されるUFN on ESPN+15:UFN157「Andrade vs Zhang」のメインでUFC世界女子ストロー級王者ジェシカ・アンドレジが、中国人初のUFC世界王者を目指すジャン・ウェイリの挑戦を受ける。
2年前のUFC JAPANでクラウジア・ガデーリャを圧倒して日本のファンの度肝を抜いたアンドレジは、今年の5月にローズ・ナマジュナスを頭から叩き落とし女子ストロー級の頂点に立った。
アウェイでの初防衛戦前夜にアンドレジに話を訊いた。
──本計量、そしてセレモニアル計量も終え、明日ジャン・ウェイリと戦うのみとなりました。
「これ以上良い状態はないわ。減量からのリカバリーも凄く良い感じだし、精神的にはいつも通り問題ないから」
──5月にはスラムでローズ・ナマジュナスをKOし、UFC世界女子ストロー級王座を獲得しました。衝撃的なフィニッシュが王座奪取をより印象付けましたね。
「明日もローズ・ナマジュナス戦やローズ・ナマジュナスを頭から叩き落としカロリーナ・コバケビッチ戦のようなフィニッシュをしたいわね。私は判定勝ちするために練習をしているわけじゃないから。対戦相手を倒すためにトレーニングをしているの」
──そうしてUFC世界王者になり、人生に変化はありましたか。
「う~ん、少しだけね(笑)。でも地元に戻ってから、金銭的に変わったことを認識できるようになったわ」
──今回は世界チャンピオンとして初めてファイトウィークを経験してきました。これまでと違いは?
「凄くやることが増えたことは間違いないわね。メディアの対応はチャンピオンになる以前とは比較にならないほどの数をこなすようになったしね」
──お忙しいところ、ありがとうございます。ところでジェシカに2年前に日本で試合をし、それ以来のアジアでの試合になります。
「ブラジルから中国までの移動時間は36時間……、信じられる? こんな長い時間の飛行機で過ごし、その週に試合をするなんて!!」
──ロングフライトは体にダメージを与えます。
「だから今回の試合では、ファイトウィークが始まる10日前に中国に来て、時差、そして気候の違いをアジャストしてきたの。上海にあるUFCパフォーマンス・インスティチュートで練習をしてきたから、この点は大きな違いがあるわね。それと日本で試合をした時よりもチームのメンバーが大勢いるし、凄く助かっているわ」
──聞くところによるとジェシカは今回、チャンピオンの特権であるビジネス・クラスを断り、エコノミーに下げた分だけ多くのコーチを帯同したと聞いています。
「これだけ早くこっちに来ることができるなら、エコノミー・クラスを使っても十分にリカバリーできるから。ビジネス・クラスで移動することなんかより、トレーナーやトレーニング・パートナーと一緒に準備デキる方がずっと大切なことよ」
──アッパレです。
「でも日本で試合をした時も、アヤカ・ハマサキやRENA、アヤカ・ミウラ達と練習できたから。あの日本滞在も試合をするだけでなく、それ以上に価値あるモノにしてくれたと今でも感謝しているの」
──そんな風にジェシカが言ってくれると、日本で一緒に練習した選手も喜ぶはずです。ところで初防衛戦の相手であるジャン・ウェイリの印象を教えてもらえますか。
「しっかりと彼女のことは研究してきたわよ。特にUFCで戦うようになってからの彼女の動きは完全に頭に入れているわ。シリアスにやってきたし、彼女は私の力を試す格好の相手になると考えているの。本当にアンオーソドックスなファイターね。だからこそ、チャレンジングな試合になるわ。彼女はまだ試合中に厳しい攻撃を受け続けたことがない。だから、そういう部分で耐久力に問題があるんじゃないかしら。そこが私の長所でもあるし、厳しい攻撃を彼女は受け続けることになるでしょうね」
──攻撃力がジェシカのアドバンテージだということですか。
「そうね、容赦しない攻撃とそれを可能にするスタミナ。私は試合中に疲れることはないから。5Rの間、ずっと同じようにプレッシャーを与えることができる。結果、彼女にとって絶対的に厳しい試合になるということね」
──今回はチームメイトのカロル・ホザも試合をします。「カロルはこれまで私のセコンドに就いてくれていて、私も彼女の試合の時にはコーナーにいたの。ジムでも彼女は常に全力で相手を務めてくれる。彼女のおかげで私は成長できた。そんなカロルと同じショーで戦うことができて最高よ」
──ジェシカ、試合前夜に取材を受けてくれてありがとうございました。
「こちらこそ、ありがとう。私が日本で戦ってからもう2年になるのね。またUFCが日本でイベントを開く日が来ることを願っているわ。その日が来れば、もちろん私も日本の皆の前で戦いたいと思っているから」
■ UFN157計量結果
<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] ジェシカ・アンドレジ: 114.5ポンド(51.94キロ)
[挑戦者] ジャン・ウェイリ: 115ポンド(52.16キロ)
<ウェルター級/5分3R>
エリゼウ・カポエイラ: 170.5ポンド(77.34キロ)
リー・ジンリャン: 171ポンド(77.56キロ)
<フライ級/5分3R>
マーク・デラロサ: 125.5ポンド(56.92キロ)
カイ・カラフランス: 126ポンド(57.15キロ)
<フェザー級/5分3R>
ルー・ジェンホン: 146ポンド(66.22キロ)
マフサル・エヴォエフ: 146ポンド(66.22キロ)
<女子フライ級/5分3R>
ウー・ヤナン: 129ポンド(58.51キロ)
魅津希: 125ポンド(56.7キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ソン・ケナン: 170.5ポンド(77.34キロ)
デリック・クランツ: 169ポンド(76.66キロ)
<ミドル級/5分3R>
アンソニー・ヘルナンデス: 185ポンド(83.91キロ)
パク・ジョンヨン: 186ポンド(84.37キロ)
<バンタム級/5分3R>
アンドレ・スークムタズ: 136ポンド(61.69キロ)
スムダーチー: 136ポンド(61.69キロ)
<ライトヘビー級/5分3R>
チョン・ダウン: 206ポンド(93.44キロ)
カディス・イブラヒモフ: 206ポンド(93.44キロ)
<ライト級/5分3R>
ダミール・イスマグロフ: 155.5ポンド(70.53キロ)
チアゴ・モイゼス: 156ポンド(70.76キロ)
<バンタム級/5分3R>
ダナー・バタゲレル: 136ポンド(61.69キロ)
アラテンヘイリ: 136ポンド(61.69キロ)
<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホザ: 135.5ポンド(61.46キロ)
ララ・プロコピオ: 135ポンド(61.24キロ)