【ACA97】メインはヘビー級王座決定戦。要注目、ライト級のライソフ&バンタム級のカレフォフ

2019.08.31

【写真】9月に決まるライト級王者との対戦に向け、負けられないノゲイラとの一戦に挑むライソフ(C)ACA

本日31日（土・現地時間）にロシアのクロスノダールにあるバスケットホールでACA97「Krasnodar」が開催される。

ACBとWFCAの合体で、より強固なラインナップが揃うようになった最恐ロシア帝国のMMAプロモーション＝ACA。そのヘビー級王座決定戦が6月大会に続き、今大会でもメインで組まれている。

前回大会ではWCFAヘビー級王者エウゲニ・ゴンチャロフのアイポークにより、トニー・ジョンソンの右目が塞がり王座決定戦はノーコンテストとなり、すぐに再戦が組まれることとなった。

ACA発足後、フライ級からヘビー級まで8階級中6階級でチャンピオが誕生しており、今夜ヘビー級王者が生まれると、王座が確定していない階級はライト級のみになる。9月大会でACBライト級王者アリ・バゴフ✖WFCAライト級王者フセイン・カリエフの間で、王座決定戦が組まれているなか、ライト級の強力なタイトルコンテンダー候補が今大会に出場する。

それがジョアオ・ルイス・ノゲイラと対戦するユーサップ・ライソフだ。今やUFCで無双の強さを見せているザビッド・マゴメドシャリポフの返上したACBフェザー級王座をマラット・バラエフと賭けて戦い、キャリア10戦目で初黒星を喫したライソフは、アレクサンドル・ペドゥソンに勝利し暫定王座を獲得後、因縁のバラエフとの統一戦を制してACBフェザー級の頂点に就いた。同王座を防衛することなくライト級転向を決断したライソフは、殴って良し、蹴って良し。さらには倒して、極めて勝てるオールラウンダーだ。

パンチの圧力の高さと同様に倒してからの抑えも強く、パウンドアウトできる力を有しながら削って極めにもいける。平たくいえばカビブ・ヌルマゴメドフ的なファイトに遠い距離での回転系キックを取り入れたスタイルの持ち主だ。ライソフにとって、キャリア豊富なブラジリアとの対戦は新たに決まるACAライト級王者への挑戦、その布石でしかない。

また今大会では2017年12月にHEAT41で春日井たけしに勝利しているアズマット・カレフォフが、ゴーガ・シャマタヴァと同朋対決を行う。

春日井に勝った時はACBの育成大会＝Young Eaglesに出場していたカレフォフだが、昨年9月大会と今年の3月大会で下位カードながら本大会で2連勝、通算戦績を11勝0敗としている。結果、今大会ではコ・メインの前でシャマタヴァ戦が組まれた。

現バンタム級王者のルスタン・カリモフはUFCを目指し、目的は果たせなくとも日本も含めロシアの外に目を向けているといわれており、今後はACAで戦うことはないと予想される。カリモフのベルト返上後を想定すると、カレフォフがACB本戦からACAにかけて4連勝とすればポスト・カリモフ争いに名乗りを上げる権利を十分に有することができる。

実力者がせめぎ合うという点ではUFCに次ぐレベルにあるといっても過言でないACAのタイトル戦線。ライト級とバンタム級の今後を占ううえでもライソフ&カレフォフに要注目だ。