【ACA162】総額1000万ドル。ACAの全階級GP、フェザー級準々決勝にランス・パーマー登場
【写真】元UFCファイターの参戦より、ある意味さらに楽しみなパーマーのACA登場だ (C)PFL
本日2日(土・現地時間)、既にプレリミファイトが始まっているが──ロシアはクラスノダールのバスケットホールでACA162 「Tumenov vs Palmer」が開催される。
Text by Manabu Takashima
ロシア最恐MMAプロモーションは今年に入り、フライ級からヘビー級までの全階級で8人制GPトーナメントを開き、総額1000万ドルをプールしたと発表していた。
現状、ライト級以外の7階級でトーナメントは進行中で本日の大会ではフェザー級、ウェルター級、そしてフライ級の準々決勝が1試合ずつ組まれている。
BellatorのワールドGPと同様にチャンピオンも参加する同GP、フェザー級では準々決勝で王者アレクヒョン・スリマノフがイスラム・オマロフに敗れ、王座陥落。新王者オマロフはアブドゥルラクマン・デュダエフからTKO勝ちを収めたアレクセイ・ポルプニコフの挑戦を準決勝で受けることになっている。
ルイス・ハファエル・ラウレンティノを初回KOで倒したクルバン・チェギボフとのセミファイナルで戦う権利を賭けて、今大会で相対するのがビベール・トゥメノフとランス・パーマーだ。
言わば最もハードルの高いフィーダーショーといえるACAに、元WSOF世界フェザー級王者で2度のPFL世界チャンピオンのパーマーが参戦することは驚きだ。PFLフェザー級を2018年と2019年に制し、コロナでシーズンが中止された2020年を終えUFCへの転向を図ったパーマーだが、契約&法的にPFL離脱はならず、2021年&2022年は精機のないファイトに終始した。
そのパーマーが最後のPFL出場から、1年2カ月を経てロシアで再起戦を戦う。優勝賞金も当然、魅力的だったのだろうが、この場に足を踏み入れるだけでパーマーは往年の才気を取り戻しているに違ない(と信じたい)。対するトゥメノフはキャリア12勝2敗で、26歳の新鋭だ。
現王者のオマロフには判定負けを喫しているが、ディエゴ・ブランダォンからKO勝ち、別山で準決勝進出を決めているポルプニコフからもレフェリーストップで勝利している。怒涛のダブルレッグでドライブ&執拗なケージレスリングと、回転力のあるパンチは人智を越えたパワーを秘めている。
打撃はトゥメノフが上。5Rの長丁場で、クリンチやテイクダウン&スクランブルの削り合いを制するのはどちらになるのか。非常に興味深い、米露対決といえる。
またウェルター級は準々決勝後半の山、2試合が残っている状態で今大会では元UFCファイターのミシェウ・プラゼレスが、アブバカル・バガエフと対戦する。
さらにイムラン・ブカエフから、クルバン・ガジエフにベルトの持ち主が代わったフライ級では、最後の準々決勝にアザマット・カレフォフが登場し、タジキスタンのオシムコン・ラクモノフと戦う。
かつてHEATで春日井たけしに勝利しているカレフォフはACAフライ級王座を2022年2月に獲得し、2度の防衛後に返上。フリーランスとなってUAEWに戦いの場を求めた。バンタム級でフィリッピ・ペレイラを下したカレフォフだが、結果的に古巣に戻りフライ級王座の奪還に乗り出すことに。
無類の爆発力と、北米の5回戦で見られるペース配分無用──初回から飛ばしまくる魔法のような5R戦が見られるのがACAだが、果たしてGP戦はどのような戦い模様となるのか。
■視聴方法(予定)
9月2日(土・日本時間)、
午後10時30分~ ACA TV
■メインカード対戦カード
<ACAフェザー級GP準々決勝/5分5R>
ビベール・トゥメノフ(ロシア)
ランス・パーマー(米国)
<ACAウェルター級GP準々決勝/5分5R>
アブバカル・バガエフ(ロシア)
ミシェウ・プラゼレス(ブラジル)
<ACAフライ級GP準々決勝/5分5R>
アザマット・カレフォフ(ロシア)
オシムコン・ラクモノフ(タジキスタン)
<ミドル級/5分3R>
クレベル・ソウザ(ブラジル)
アルテム・フロロフ(ロシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
オレッグ・オレニチェフ(ロシア)
アンデウソン・ゴンサウベス(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
エルヴィン・マシャード(ブラジル)
ムラット・アブデュラエフ(ロシア)