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【Road to UFC S05】Fight&Life#117格闘技U-23特集より、鈴木崇矢「自分の殻が毎回破れるような感じ」

【写真】中村倫也、中村京一郎と常に繋がりがあるなかで、それぞれが個の精神性が際立ってきた感がある――にしても、鈴木崇矢は22歳になったばかりだ (C)SUZUKI TAKAYA

23日(金)から発売されるFight&Life#117は格闘技-U23=日本格闘技界の若き力――23歳以下のファイターの巻頭特集が組まれ、鈴木崇矢インタビューが掲載されている。
Text by Manabu Takashima

8月28日のROAD TO UFCフライ級T準決勝、ETERNAL MMAフライ級王者ジョセフ・ラルシネーゼに圧勝し決勝進出を決めた鈴木は、全くその試合内容に納得がいってなかった。

ばかりか――ここまで公にしてこなかった負傷による精神面、フィジカルへの影響があったことを明かしたインタビューから、それでもラルシネーゼを圧倒した続けた打撃の攻防について鈴木が話した箇所をピックアップして、ここでお届けしたい。


最近は子供たちのロールモデルになるために、日々の言動にも気を使っているという鈴木崇矢。格闘三バカ兄弟に見られる――突発性エキゾチックダンサー的な振る舞いは封印ということか(笑)

――左ストレートは外を取って打ち込む。相手が踏み込んで、内に入った時はフックで迎え打つ。そんな風に見えました。

「そのフックって、Fury FCで勝った時のパンチのことですか。形的にはフックなんですけど」

――いえ、あれは腕の湾曲を利したストレートかと。

「そう、アレはストレートなんですよね」

――フックはラルシネーゼ戦ですね。

「あぁ、こないだの試合はシンプルにツーの距離が合わなかった。相手の身長が低くて、胴がデカいという体格にワンからツーの間が、捕えづらかったです。だから下でヒザを合わせるよりも、打ってきて頭を下げたところで左フックを打つ方が合っていた。それだけですね」

――そこは決め打ちなのか、それとも感覚で、戦っている最中に打ち方を変えることができるのか。

「変えます。それは変えることができます。結局、回している軸をどこに置くかなんですよ。ストレートを打つなら、距離がその分遠くなるので自分の回す軸が、少し前になるんですよ。対して近くで打つフックって、打点が近くなるので回す軸がチョット後ろになります。だから相手の動きを見て、そのスピード感で自分が入るときはストレートの軸で。そのタイミングで、相手に入られるとフックの軸で打っている。そんな感じですね」

――それが合わないと、ボディを貰った時のようになると。

「その通りです。そこは究極の集中と、軸はバレエの経験が生きています」

――おお、バレエですか。崇矢選手の話を聞いていると内、外を取って中心線を確保するという風には思えないです。そもそも中心線という概念が、組みの上下運動が加わり、利き手が逆になるMMAに当てはまるのかと思うこともあるのですが。

「中心線じゃないですよね。僕も感覚で言えば線でなく、点じゃないかと。線ってキックボクシングだとかだと思います。MMAは回る動きも増えるし、ケージがあるので。相手、自分、そしてケージがあるという空間ゲームで。だから線より、点の方が多いと思います」

――回る動き、サイドステップと言っても、横移動ではない。それも崇矢選手の試合を見ていて思います。

「厳密に言うと、横という概念は僕の格闘技のなかにはないです。だって、相手がいてどの角度で構えているのか。それで出せる動きも変わってくる。足を揃えて、並行に立つわけじゃないので。だから自分の構えを知らないといけないし、相手がどんな構えでどういう動きをするのかを把握していないと、角度をつけた攻撃を上手く組み立てることはできないと思います」

――ケージに詰まると、角度を創る攻撃を出すことが、圧倒的に制限されてしまうのですね。

「そうされないために、何を撒いておくのか。僕はガムシャラにいって倒すタイプではないので、やっぱりKOっていうのは当たる瞬間だけでなく、そこに落とし込む動きと時間がないと生まれない。壁に詰まって、完全に横にしか動けない時は後の先を取るしかないです。そこは斬り合いになる。だからこそラルシネーゼを相手、今の段階で斬り合いなんてやっていちゃダメです」

――納得です。と同時に、ここまで話してもらったことは鈴木崇矢が、これまでも見せていたこと。あるいは延長線上にある攻撃で。そのなかで左だけでなく、右アッパーを打っていました。あの間からの右の攻撃は過去に見た覚えがないです。

「おおっ!」

――えっ、どうしましたか(笑)。

「よくぞ、聞いてくれました」

――ハハハハ。1回戦が終わった時に打撃は空手と髙谷さんに創ってもらったもので、米国で学んだモノではないという言葉あったのですが。

「やっとキルクリフのコーチとのすり合わせが、バッチリ合ってきて。本当に互い持っているモノを一つのテーブルに出し合って、あぁだこぉだと話し合ってきました。やっていることは基礎的なことなんですけど、自分の殻が毎回破れるような感じでした。あの右アッパーは、キルクリフでやってきたことの成果の一つです」

――あの右アッパーは、崇矢選手の打撃のバリエーションが、これからどんどん増える。その兆しのように感じました。

「それを今やっているので。試合で出せていければと思っています」

――結論として、他の階級の出場選手も含めて、崇矢選手はROAD TO UFCレベルではないと思いました。それだけに、崇矢選手自身は納得できていないのが不思議です。

「だって、UFCチャンピオンのレベルじゃないですよね?」

――アッ、そういうことですか。

「そこです。僕がずっとモヤモヤしているのは」

※ラルシネーゼ戦前の負傷。相手に恋焦がれている試合ではなかった。周囲の期待と、追い込んでいなかった状態の狭間で起こったエラー。そしてROAD TO UFCで内田タケルと戦っておきたかった理由――等々が、語られた鈴木崇矢インタビューが掲載されたFight&Life#117は23日(金)から発売です。

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