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【UFC333】UAEWバンタム級王者からUFC初陣。アサフ・チョプロフ「僕のルーツは日本の空道――大道塾」

【写真】空道を習っていて日本に親しみがあるのか。英語で意思の疎通ができるからか。初対面でこれほどフレンドリーなロシア人ファイターには滅多に出会えない (C)MMAPLANET

24日(土・現地時間)、UAEはアブダビのエティハド・アリーナでUFC333「Volkanovski vs Evloev」が行われている。今やロシア勢のホームといえるアブダビ大会では、メインで王者アレックス・ヴォルカノフスキーにロシアのモフサル・エフロエフが挑戦するUFC世界フェザー級選手権試合が組まれている。
Text by Manabu Takashima

コメインではロシア人世界バンタム級王者ピョートル・ヤンが、立場を変えてのリマッチでマラブ・デヴァリシビリの挑戦を受けるなど、実に10名の旧ソビエト連邦諸国からファイターが中東に集まる。

(C)UAEW

そのうちの1人が、今回がUFCデビュー戦となるアサフ・チョプロフだ。キャリア11勝0敗、10のフィニッシュ勝利を挙げている24歳。2025年10月にUAEWバンタム級王座を奪取すると2度目の防衛戦では、あのリース・マクラーレンを63秒でKO。キャリア5戦目ではスソンをRNCで仕留めている。

UFCデビュー戦でコルビー・シックネスと戦うチョプロフは「豪州のレスリングがロシア人に通じるわけがない」と絶対な自信を見せていた。


――アサフ、UAEWで戦っている時から気になっていた選手がUFCと契約しインタビューができるなんて、本当に嬉しい限りです。

「こちらこそ、ありがとう」

――今週末にUFCデビューを控えていますが、今の心境を教えてください。

「気分は最高だよ。ようやく世界最高峰のオーガニゼーションと契約することができた。既に僕のレベルは世界のハイレベルとあると思っているけど、UFCでタフファイト、ハードファイトをこなしてさらにレベルアップしたい。そんな挑戦が今週末から始まると思うと、楽しみでしょうがない。本当にこの時を長い間待ち続けてきたからね」

――アサフがスラスラと英語を話し、実は驚いています。この仕事をしていて、ロシア語圏の選手で通訳がいない選手は本当に少なかったので。

「まずはコンピューターゲームをずっとやっていて覚えた(笑)。それにロシア人以外のチームメイトもいて、彼らとコミュケーションをとるには英語になるしね。それに英語を習って、なるべく使うように心がけているんだよ。UFCで戦うようになったら、英語を話すことはとても重要になってくるからね。だから普段のやり取りだけでなく、教師をつけて習うようにしてきたんだ、

英語を話して、自分で自分のプロモーションをするのもファイターの仕事の一部だからね。英語を話すことはMMAのキャリアを積むうえで、本当に大切なことだ」

――なんとも、素晴らしい姿勢の持ち主ですね。日本人ファイターにも見習ってほしいです。

「アハハハハ。日本の選手は英語を勉強しないのかい?」

――UFCを睨んで、そこまでという選手はそれほどいないと思います。中には話せる選手もいますが、それほど多くないですし。

「でも、日本人って特別な言語や文字を持っているから、英語に限らず他の国の言葉を学ぶことが凄く難しいと聞いているよ。それでも若い世代は、また違ってくるんじゃないかな」

――アルファベットを使う国の人々と比べると、そこはあるかと思います。しかし、そんなことまで知っているのですね。

「実は僕のファイトのルーツは、日本の空道――大道塾なんだ」

――えっ?

「だからね……イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、ヒチ、ハチ、キュー、ジューってね。日本語で数を数えることもできる」

――WOW!! 

「10歳からアズマ・タカシが創った空道を始めたんだよ。4、5年ほどだけど昔ながらの厳格な先生に空道を習った。先生は柔道も教えてくれた。道着を着ているけど、これ以上MMAファイターになるのに適した競技はなかった」

――急所蹴り、頭突きはMMAでは無しでお願いします。

「ハハハハ。もちろんだよ。その2つは使わないようにするよ(笑)」

――いやぁ、まさかの空道経験者とは。ますますアサフの試合が楽しみになってきます。ところでアブダビという都市でUFCデビューを迎えることができるのは大きくないですか。

「絶対的にね。僕はUAEW時代に6度アブダビで試合をしてきた。ここのことは、何でも分かる。アブダビで戦うことで、より良いパフォーマンスを見せることができる自信があるよ」

――ところでUAEW時代も、特にアブダビやドバイを拠点に置くことなく普段はロシア在住だったのですか。

「そうだね、基本はロシアにいて試合が決まると、タイやUAEなんかでファイトキャンプを行う。戦相手によって、チームと一緒にどこでファイトキャンプをするのかを決めている感じだよ。

今季はピョートル・ヤンのマラブ戦に向けて、トレーニング・パートナーを務めるつもりだった。ただハンターからアブダビで試合を組むという話があったら、まずはキスロヴォスクに行って高地トレーニングを行った。

※キスロヴォスクは北コーカサス地方を代表する温泉・保養チ。標高800メートルから1000メートルの都市で、1300メートル級の尾根もある。市内にはユグ・スポートというロシア連邦スポーツ省が管理する国立の総合スポーツトレーニングセンターもあり、ソ連時代から多くの五輪アスリートがトレーニングを行ってきた。

イスラム・マカチェフもトレーニングしているし、多くの五輪チャンピオンが練習している。キスロヴォスクで最初のキャンプを終え、ドバイでは5週間セカンド・キャンプをやってきたよ」

――ドバイの何ジムでキャンプを?

「ローカルのジムをプライベートで借り切って、コーチ達としっかり準備をしきた。過去最高に厳しいキャンプだったからこそ、今回の試合に向けて絶対の自信を持っている。まず高地トレで、とことん体を傷めつけた。空気が薄い状況に慣れるのに、本当に大変な想いをした。

だからこそドバイにやってきてからは、本当に体が軽くなり動き続けることができたんだ。スパーリングではピョートルに、プレッシャーの掛け方なんかを習った。特にピョートルと一緒に練習をしていると、メンタル面で参考になることばかりだ」

――では対戦相手コルビー・シックネスの印象を教えてください。

「う~ん、今回の試合では何も驚くことは起きないだろう。なんせ、彼とはこれまで戦ってきた相手のレベルが違う。初めてのUFCで、僕が何者か皆が分かることになる。僕はただUFCで戦うファイターじゃない。バンタム級チャンピオンになる男だ」

――UAEWは他のフィーダーショーと比較しても、質が違う気がします。

「だろう? (笑)。UAEWで戦ってきたことで今回の相手と戦うことなんて、UFCデビューというのを差し引いても一切プレッシャーを感じることもない。今も試合の日がやってくるのを、ただリラックスして待っている状態だ」

――シックネスはテイクダウンからパウンドを落とすという勝ちパターンがあります。

「ブラザー、僕とアイツのレスリングを比べないでくれ。彼よりよどほタフな打撃やグラップリングのトレーニングを積んできたけど、レスリングはそれ以上に差がある。豪州のレスリングがロシア人に通じるわけがない」

――では土曜日の夜は、どのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「最高の動きを……打撃も含めて、最高のパフォーマンスを見てほしい。オクタゴンに上がる時が待ちきれない。もう完全に仕上がっているから。

この試合だけじゃない。これまでもUFCファイターとトレーニングをし、力の差を感じたことはなかった。最高のトレーニングパートナーに囲まれ、僕のカバンのなかには十分な武器が用意されている。でも、先を急ぐことはない。一つ一つ勝ちあがっていく。100パーセント、UFCで成功を収めることができると信じている」

■視聴方法(予定)
10月24日(土・日本時間)
午後11時00分~UFC FIGHT PASS
午後10時45分~U-NEXT

■UFC333対戦カード

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
[挑戦者] モフサル・エフロエフ(ロシア)

<UFC世界バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ピョートル・ヤン(ロシア)
[挑戦者] マラブ・デヴァリシビリ(ジョージア)

<フライ級/5分3R>
ロナー・カヴァナ(英国)
ラマザン・テミロフ(ウズベキスタン)

<ヘビー級/5分3R>
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)
リズヴァン・クニエフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
ルシーネ・ケイタ(ベルギー)

<ライトヘビー級/5分3R>
ドミニク・レイエス(米国)
アブドゥルラクマン・ヤキャエフ(トルコ)

<ミドル級/5分3R>
アブス・マゴメドフ(ドイツ)
キャム・ロウストン(豪州)

<ライト級/5分3R>
グランド・ドーソン(米国)
ニュルロ・アリエフ(タジキスタン)

<バンタム級/5分3R>
コルビー・シックネス(豪州)
アサフ・チョプロフ(ロシア)

<ミドル級/5分3R>
ジェイコブ・マルクーン(豪州)
ジョニー・ウォーカー(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイコビ・スミス(米国)
アブバカル・ヴァガエフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・サントス(ブラジル)
ブラジ・オキ(ベルギー)

<ライト級/5分3R>
ノア・ギュニョン(フランス)
コディ・スティール(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
イアズミン・ルシンド(ブラジル)
ニコーリ・カリアーリ(ブラジル)

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