【Lemino Shooto09】カイル・マヨッキと対戦。吉野光「よっしゃぁ、良い餌が来たという感じです」
【写真】昨今の基準に対し、吉野はどのような答えを試合で見せるか(C)MMAPLANET
19日(月)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるLemino Shooto09。同大会で吉野光が、カイル・マヨッキと戦う。
Text by Manabu Takashima
日本のMMAプロモーションに居場所を見つけず、デビューから9試合で、8つのイベントを渡り歩いた。10戦目でONE WSと契約するが、コロナでシリーズは活動を取りやめた。吉野は国内に一旦戻り、DEEP→RIZINというステップアップの王道で連勝を果たしたもののUAEWに新天地を求めた。
現PFLバンタム級2位のリナット・カヴァロフや現UFCファイターのヴィニシウス・オリヴェイラらと戦った吉野は、砂漠のMMAで1勝3敗というチャレンジを終え日本に戻ってきた。今年の4月にLemino修斗初陣でサバイバーT補欠戦を勝利も、内田タケルの代替選手に選ばれなかった。あれから半年、国内で2試合連続で同じプロモーションに出るのはPFC、Breakthrough Combat以来3団体目となる吉野。
31歳、それでもUFCで戦う夢を忘れ去ることはできない。6勝0敗、豪州の若手代表格と言っても過言でないマヨッキを相手に、吉野光は人生の大逆転に向け一縷の望みを持ち、モチベーション爆上がりでケージに足を踏み入れる。
これまでやってきたことを軸に、今の判定基準で勝てることを試合で出そうと練習しています
――5日後にカイル・マヨッキと戦う吉野選手です(※取材は14日に行われた)。今の調子はいかがですか。
「調子はバッチリですね。マヨッキと戦う云々ではなくて、しっかりと自分のコンディションを整えることができたと思います。大きなケガもなく、やり過ぎることないようにコンディションを創ってきました」
――4月に伊集龍皇選手とサバイバートーナメントのリザーブマッチを戦い、判定勝ちを収めました。しかし内田タケル選手が抜けた穴を埋めたのは、もう1試合行われたリザーブ戦勝者の青柳洸志選手になり、準決勝で野瀬選手と対戦することになりました。あの時、どのような気持ちでしたか。
「発表前に松根さんが連絡をくれて、青柳選手が準決勝を戦うことを教えてもらいました。実は誰も気づいていないと思いますけど、あの試合の3Rに引き込まれた時に足首の靭帯を伸ばしてしまって、3カ月練習ができていなかったんです。
試合は6月の終わりだし、選ばれなかったことはしょうがないなと。ただ……ちょっと、チクショーとは思いました。普通に俺は野瀬選手に勝ったこともあるから、それはドラマになるだろうし。青柳選手が戦ってきた相手、残してきた実績を考えると俺の方が絶対に強いのに……とは思いました」
――今のMMAは下になった選手でなく、上になった選手にそこから攻めなさいというのが審判団の判断になります。吉野選手は上にいて優位なのに、そこからフィニッシュに向けての動きが少なかった。だから、試合が動かなかったというのが見ている人の判断でもあったかもしれないですね。
「そうなんですねぇ」
――同時に現実問題としてMMAは、サブスクのコンテンツで。打撃でやりあえ、コントロールは評価しない。裁定基準以上にUFCがその旗頭になっているので、もう合わせないといけない時代ではあるのかと。
「面白い試合をしないといけないことは分かるのですが、練習でやっていないことを僕はなかなかできなくて。練習では打撃でKOもできないし、パウンドを強く打つこともできない。やっぱり確実に勝つことが一番になります。
だから僕はコントロール重視で戦ってきて。でも、パウンドに関しては意識しています。判定基準や求められているモノがそうであっても、僕は打撃で打ち合いはしないし。これまでやってきたことを軸に、今の判定基準で勝てることを試合で出そうと練習しています」
――ガソリンで動かす車のエンジンを創っていた人が、バッテリーで動く車を創らないといけなくなった。そういうことに似ているかと思います。
「本当にそうです。さっき、コンテンダーシリーズを見ていてもイリアス・ブライドに勝ったブラジル人(エリッキ・ヴィスコンジ)はダメージも与えていたし、強いなって思っていたけど契約できなかったじゃないですか。まぁ、そういうことなんだろうなって」
――コンテンダーシリーズでは最後の10秒で組みにいくと、ダナ・ホワイトは絶対に良い印象を持たないです。
「そういうことなんですね。パウンドアウト、一本は意識して練習しているけど、試合はそう上手くいかなくて。前回の試合の相手は引き込んで、足は越えさせないという守りのガードだったから、余計に難しかったです。僕は僕で、伊集選手に対して『どうやって勝つつもりでいるんだろう』と思っていました。攻めてきてくれると、こっちもできることは増えるけど、手首を掴んでガードを取り続けるので戦いにくかったです。それに僕はどうしても、下のヤツが動けよって思ってしまって(苦笑)。
それに上からより、下の方が殴りやすいと思います。背中をつけて鉄槌、掌底をペタペタ打ってくるって。あれが有効になるなら、当てる数は下の方が増えてしまいます」
総合力という部分でもマヨッキは強いです。それでも、自分の強みをぶつけて戦えば負ける気は全然しない
――MMAが急激に変わりつつあるなか、今回のマヨッキ戦を迎えることになりました。
「この試合を組んでくれて、本当に感謝しています。代役でトーナメントに出て、優勝するよりも嬉しいかもしれないです。UAEWで最後に負けて、もうUFCとか言える立場じゃないとは思っていても……GladiatorとLemino修斗で2試合戦ったのですが……正直、申し訳ないけどモチベーションが高くなかったです。でも、負けることだけは絶対に嫌で。そういう試合を勝っていくことで、何か良いチャンスが巡ってくるかと思って受けました。
でもマヨッキって、絶対にRoad to UFCに出るような感じの選手じゃないですか。年齢的に僕はもうUFCに行けるか分からない。でも、ここで勝てばRoad to UFCに出るためのアピールになります。マヨッキのための試合かもしれないけど、僕としては『よっしゃぁ、良い餌が来た』って感じです」
――リナット・カヴァロフ、ヴィニシウス・オリヴェイラと戦った経験が、ここで生きるということは?
「あのUAEWの経験は……負けた試合でも、本当に意味があります。今回、マヨッキと戦うにしても6勝0敗の豪州人ファイターで、日本でもあの勝ち方をしているからビビる人もいると思います。でも、僕からするとカヴァロフとオリヴェイラ以上のことはない。ビビることなく、楽しみと思えるので。
僕、最近知ったんですけど、日本人選手との試合は12連勝中なんですよ。でも6敗のうち、5敗が外国人選手が相手で。ここは越えないといけない。マヨッキは絶対に強いけど、そこに勝てば僕も通用するって見せることができるし。31歳だけど、Road to UFCに出たいので」
――監獄グルグルの仲間、石井逸人選手がマヨッキに敗れていますが、何かアドバイスはもらえましたか。
「あの試合、逸人君が組んでいないから(笑)。組んでいたら、何か分かることがあったかもしれないけど。『パンチ、強いよ』ぐらいのことを言ってもらっただけです」
――そんなもん、見ていたら分かるわって話ですよね(笑)。
「ハハハハ。まぁ、僕はマヨッキとは喧嘩四つになって。逸人君とは構えも違うから、参考になることは少ないですよね。それにマヨッキは柔術家なのに、あのパンチ力があるわけじゃないですか。
試合の動画はアマチュアで負けた試合も含めて、かなりチェックしました。打撃で勝てて、寝技では腕も足を極めて、絞めもできる。どこでも勝てる選手だけど、組めば自分の方が上です。マヨッキはレスリングの対応はできても、柔道はなかなか対応できないと思います。
それに僕はいつもグラント(ボグダノフ)君とかと組み合っているから、そんなに組みの展開でビックリすることもないと思います。だからテイクダウンを取って、殴ろうと思います」
――では改めてマヨッキ戦に向けて、意気込みの程をお願いします。
「勝つか負けるかで、今後が違ってきます。勝ったら、次に繋がるかもしれない。Road to UFCに行けるラストチャンス。こんなチャンスはなかなか巡ってこないので、しっかりと勝ってアピールになる試合にしたいです。総合力という部分でもマヨッキは強いです。それでも、自分の強みをぶつけて戦えば負ける気は全然しない。
対してマヨッキにとって僕の組みは、過去最強だと思います。パウンドを打ち抜く練習もしてきましたし、コントロールとパウンドを織り交ぜて、フィニッシュしたい。僕も海外で戦ってきて、ホームの利というのは分かっているつもりです。そこも踏まえて、ここで負けるとMMAを続ける意味がなくなる。だから、負けることは考えてない。絶対に勝ちます」
■視聴方法(予定)
10月19日(月)
午後6時~ Lemino
■Lemino Shooto09 対戦カード
<バンタム級サバイバーTリバイバル2026決勝/5分3R>
齋藤奨司(日本)
野瀬翔平(日本)
<フライ級/5分3R>
山内渉(日本)
シモン・スズキ(日本)
<バンタム級/5分3R>
中島陸(日本)
須藤拓真(日本)
<バンタム級/5分3R>
カイル・マヨッキ(豪州)
吉野光(日本)
<フライ級/5分3R>
岡田嵐士(日本)
打威致(日本)
<バンタム級/5分3R>
倉本一真(日本)
パク・チウ(韓国)
<フライ級/5分3R>
杉本静弥(日本)
鈴木尊(日本)
<フェザー級/5分2R>
シャランディ(日本)
吉澤ジョアン英司(日本)
<フェザー級/5分2R>
岡田達磨(日本)
有馬鉄太(日本)















