【UFC300】王座戦初の中国勢対決はバック×ダウンの奪い合い。王者ウェイリがシャオナンを判定で下す
<UFC世界女子ストロー級選手権試合/5分5R>
ジャン・ウェイリ(中国)
Def.3-0:49-45.49-45.49-45.
イェン・シャオナン(中国)
ともに頭を振って距離を詰め、ローで探る。ウェイリが左ハイを見せると、シャオナンが中に入って右を当てた。ウェイリが右カーフを当てる。さらに左ローを繰り出したが、シャオナンは蹴り足をキャッチしてドライブした。しかしウェイリも切り返してから離れる。上下に蹴りを散らすウェイリは、シャオナンが中に入ってくると右ショートを合わせていく。ウェイリが左ミドル、カウンターの左を当てたが、突撃してきたシャオナンに背中を着かされてしまった。すぐに立ち上がるウェイリ。左で探り合いながら、ウェイリがシャオナンにケージを背負わせる。前に出たシャオナンがパンチでフラッシュダウンさせる。
立ち上がったウェイリがプレスをかけ直すが、シャオナンもローから右ストレートを狙う。組んだウェイリは右腕を差し上げてシャオナンをケージに押し込み、そのまま投げてクリーンテイクダウンを奪った。パスからサイドに移行したウェイリは、反転するシャオナンからバックマウントを奪いRNCで絞め上げる。ここでラウンド終了までシャオナンが耐えたように見えたが、レフェリーが分けた瞬間にシャオナンは落ちていたように見えるものの、試合は続行されることに。
2R、ウェイリが左サイドキックを見せる。シャオナンはワンツーでウェイリを下がらせるが、距離を詰めたところで組まれてしまった。ウェイリがバックコントロールからグラウンドに持ち込むと、トップからパウンドを落としていく。シャオナンはスクランブルに持ち込むも、ウェイリの右オーバーフックで阻まれ、ボトムを強いられる。パスしたウェイリがサイドで抑え込むと、シャオナンはケージキックを狙ったが返せず。
シャオナンの右腕を抱えながらバックもうかがうウェイリに対し、シャオナンはハーフガードで守る。またもバックマウントを奪ったウェイリがシャオナンの体を伸ばし、パウンドを連打する。シャオナンが防戦一方になるも、レフェリーはストップしない。ならばとウェイリは自ら背中を着けてRNCを狙うか。しかし反転するシャオナンに対し、ウェイリは肩固めの体勢に入る。反転してトップを奪い、立ち上がるシャオナン。スタンドに戻ると、ウェイリの右ローにワンツーを合わせた。
3R、互いに距離とタイミングを計るなか、シャオナンの左サイドキックを受けたウェイリがマットに手を着く。すぐに立ち上がったウェイリが距離を詰めるも、シャオナンの右を受けてフラついた。さらにノーモーションの右カウンターでダウンを奪ったシャオナン。ウェイリはマットに背中を着けたまま、スタンドのシャオナンに対して足を効かせる。会場から大ブーイングが飛ぶと、レフェリーがブレイクを掛けた。
スタンドで再開後、ウェイリが距離を詰めるも右ストレートは届かない。反対にペースを掴んだシャオナンが打ち終わりにローを合わせる。右ヒジに右ストレートを合わされたウェイリは、腰を落としながら組み付く。しかしシャオナンがテイクダウンした。ウェイリが体を起こしたシャオナンのボディを蹴り上げて立ち上がった。シャオナンはウェイリの蹴り足をキャッチして再び背中を着かせるも、グラウンドでの勝負にはいかない。やや疲れたか、シャオナンはゆっくりと手を動かしながら、組んできたウェイリに対して右腕を差し上げ、ケージに押し込んだ。
4R、シャオナンの右ストレートにウェイリが左ミドルを合わせた。しかし次はウェイリの左ミドルにシャオナンが右ストレートをカウンターで当ててダウンを奪う。立ち上がったウェイリがテイクダウンを狙うも、シャオナンが切り返した。なおもトップあるいはバックを狙うウェイリは、左足を差し入れてシャオナンの右腕を抑え、パンチを打ち込む。パンチと鉄槌で削りながらバックマウントを整えたウェイリが、シャオナンの体を伸ばす。一度マウントになるも、バックマウントに戻ったウェイリがパンチを落としていく。ウェイリが左パウンドを連打し、シャオナンを仰向けにさせたが凌がれた。
最終回開始前、レフェリーがシャオナンに何か注意を与えた。ラウンドが開始されると、ウェイリが左ミドルから左ハイを当てる。さらにニータップでシャオナンに背中を着かせたが、シャオナンもハーフガードから潜っていく。ウェイリは右オーバーフックからパスを狙うが、ここはシャオナンが立ち上がった。スタンドに戻ると、シャオナンの左サイドキックがウェイリの顔面を捕らえる。しかしウェイリが左ハイからニータップでグラウンドに持ち込みバックマウントへ。反転するシャオナンを抑え込み、マウントを狙う。シャオナンのハーフガードが固いため、相手の足を固定したウェイリがパウンドに切り替えた。
パウンドを嫌がったシャオナンからバックマウントを奪うも、キープは難しい。ウェイリはシャオナンの左腕を取って腕十字の体勢に。これを防がれるとバックマウントからマウントを狙うも、シャオナンはハーフガードで守る。腕を差し上げたウェイリがパウンドを落とし続け、トップをキープしたまま試合終了のホーンを聞いた。
ジャッジは3者とも49-45でウェイリ。UFC史上初の中国勢同士によるタイトルマッチは、王者ウェイリが世界女子ストロー級王座の2度目の防衛に成功した。