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【UFC322】女子P4P頂上決戦はシェフチェンコがウェイリをドミネイト。ボディ攻撃&TDで盤石のベルト防衛

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
ジャン・ウェイリ(中国)

サウスポーのシェフチェンコに対し、ウェイリが左を伸ばす。シェフチェンコが左インロー。シェフチェンコの右ローに、ウェイリが右ストレートを合わせた。左ミドルを突き刺すシェフチェンコ。ウェイリは左サイドキックから左右に回る。シェフチェンコは左スーパーマンパンチを見せた。ウェイリもワンツーを返す。至近距離でパンチが交錯したあと、ウェイリがテイクダウンを狙うが中途半端な形で引き込むことに。ハーフからガードに戻したウェイリが両腕を差し上げ、王者を抱え込む。ウェイリの立ち上がり際に、シェフチェンコが左ヒザを突き上げた。

スタンドに戻ったウェイリが右ストレートを伸ばすと、シェフチェンコが左スピニングバックエルボーを合わせていく。ウェイリはそのまま組みついたが、ケージ際の差し合いからシェフチェンコがクリーンテイクダウンを奪う。サイドについたシェフチェンコが右腕を枕にして押さえ込むが、ウェイリがガードに戻した。しかしすぐさまシェフチェンコが右側へパスを仕掛け、ウェイリの左足を跨ぐ。ウェイリにべったりと背中を着かせたシェフチェンコがトップをキープして初回を終えた。

2R、細かく体を動かしながら右ストレート、左サイドキックを伸ばすウェイリ。どっしりと構えたシェフチェンコは、ウェイリのサイドキックにワンツーを合わせる。距離が詰まるとシェフチェンコがボディロックで組み、グラウンドに持ち込む。やはりストロー級から上げて来たウェイリにとって、フィジカル差は大きいのか。

右にパスしたシェフチェンコは、右腕を枕にしてウェイリの頭を抱え、マット・ヒューズ・ポジションを狙う。ウェイリは体を起こすが、ポジションを返すことはできない。ウェイリがハーフからガードに戻し、スイープを仕掛けるも通じず。再びウェイリの左足を跨いだシェフチェンコがパウンドと肩パンチで削り続けた。

3R、シェフチェンコが左ハイ、左ミドルと上下に散らす。ウェイリは右ストレートをボディに伸ばした。右前蹴り、右ローを放つウェイリ。シェフチェンコは距離を詰めたウェイリに右フックを浴びせる。フェイントの掛け合いから、シェフチェンコは右スピニングバックキックを繰り出す。ウェイリが右ミドルから至近距離に入ると、シェフチェンコは首相撲へ。ウェイリがシェフチェンコをケージに押し込むも、右ヒジを放ちながら離れた。

シェフチェンコは左テンカオでウェイリを中に入れさせない。このボディへの一撃が効いたか、ウェイリが下がる。ウェイリの右ミドル、右フックは届かず。ボディロックで組んだシェフチェンコが、ここでもテイクダウンを奪った。頭をケージに押し込まれたウェイリはハーフガードで耐える。右腕を枕にして、左腕を差し上げたシェフチェンコが、腰を上げてパスを狙うが、ここはウェイリが凌いだ。

4R、ウェイリが左右に動きてシェフチェンコにケージを背負わせる。右に回ったシェフチェンコが右フックから左ミドルへ。ボディ攻撃を受けたウェイリが下がる。左ストレートで追うシェフチェンコ。ケージ中央で左前蹴り、左ハイを当てた。それでも前後左右に動き続けるウェイリを首相撲で捕らえる。離れて下がるウェイリ。右前蹴りを効かせたシェフチェンコだが、深追いはせず前蹴りで削り続ける。

シェフチェンコがウェイリの右に左ストレートを合わせ、プレスを強める。動きが鈍くなってきたウェイリとの距離を保ち、右ミドルをキャッチしてテイクダウン。胸を合わせてハーフガードのウェイリを押さえ込み、右腕を枕にして肩固めを狙うか。ここは耐える苦しい表情を浮かべながら耐えるウェイリだが、反撃のチャンスは与えられなかった。

最終回、グローブタッチはなし。シェフチェンコが右サイドキックを頭部まで伸ばす。ウェイリが距離を詰めると、やはりシェフチェンコが組んだ。ケージ際でウェイリが体勢を入れ替えるも、右腕を差し上げたシェフチェンコが押し込む。離れた両者、シェフチェンコは左ミドルを当てる。組んできたウェイリをケージに押し込むシェフチェンコ。ウェイリが切り返したが、シェフチェンコがボディロックで押し返し、ケージ中央で背中を着かせた。

ここまで全ラウンド、シェフチェンコはテイクダウンに成功している。そのままハーフガードのウェイリを削り続け、王座防衛を盤石なものにする展開に。ウェイリがガードに戻すと、シェフチェンコが立ち上がった。ウェイリも足を振るうが、スタンドに戻ることはできずにタイプアップとなった。

女子パウンド・フォー・パウンドのランキングで、シェフチェンコは1位。女子ストロー級王座を返上して挑んだウェイリは2位につけていた。そんな女子頂上決戦は、シェフチェンコがウェイリをドミネイトし、フルマークの判定勝ちで王座防衛を果たした。


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