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【ONE87】エミリオ・ウルティア戦、ONE初陣に臨む中原由貴「ここがスタートライン。自分を出し切る」

Yoshiki Nakahara【写真】ONE独自の計量でも頬がこけた中原だが、「水抜きより全然楽です」と言っていた(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)にタイのバンコクはインパクト・アリーナで開催されるONE87「Clash of Legends」に中原由貴がONE初戦をエミリオ・ウルティア相手に戦う。。

2日後にONEデビュー戦。ようやく手にした大舞台を前に、中原の心情を尋ねた。


──いよいよ明後日、ONEデビュー戦を迎えます。ONEと契約した時、どのような気持ちになりましたか。

「ホッとしました。世界というか、挑戦したいと思える環境に身を置くことができて。ここがファイターとしてのスタートラインで、周囲にも自分は『ファイターです』と言えるようになりました。

ただパンクラスには本当に感謝しています。僕のキャリアを作ってくれたのはパンクラスです。僕は色々な大会で試合をしていたのですが、なかなか試合がない時に出たいとお願いしたら、すぐに出してくれて。それからもオファーし続けてくれました。

そのなかでパンクラスで試合を続けていても、自分の目標に届かないことがあり、正直なところ格闘技を辞めようと思ったこともありました。良い話が来ては流れてということもあり、14カ月も試合から遠ざかった際もパンクラスで戦わせてもらいました。パンクラスさんがなければ、今、ここで戦うことはできていなかったです」

フロリダ出身だが、キャリア2戦目からアジアを拠点におくウルティア。戦績は11勝6敗、ONEでは2勝2敗のタイガー・ムエタイ所属の選手だ

フロリダ出身だが、キャリア2戦目からアジアを拠点におくウルティア。戦績は11勝6敗、ONEでは2勝2敗のタイガー・ムエタイ所属の選手だ

──今回の対戦相手であるエミリオ・ウルティアにはどのような印象を持っていますか。

「タフな選手ですね。打たれても立ち上がって戦う。それと力は強そうです。だからこそ相手の良いところで戦うのではなくて、自分の良いところで戦いたいです」

──初の欧米系人種との対戦です。これまでにない圧力など感じることがあるかもしれないです。

「そこはあまり意識していないです。阪本洋平選手や岡野裕城選手たちと練習してきましたし。確かに当たったらヤバそうなパンチは持っています。でも貰って負けたら、それはそれでしょうがないと常々思ってきました。人って誰でも良いパンチを貰ったら人体の構造上、倒れるし。一番は貰わないこと。誰のパンチも貰わないよう意識して練習してきました。

怖さはありますが、試合になれば吹っ切れて前に出て戦えると思っています。それこそフランスで練習していた時に、パワーの違いやリーチの違いで下がらせられる一方という経験もしてきました。『俺って全然大したことないじゃん』という想いをして、そこから考えてきたことが今回の試合で生きると思っています」

──この第一歩が大切になってきます。ONEフェザー級戦線でのし上がるために、どのような試合をしたいと思っていますか。

「きっちりと決め切って、CEOの印象に残る試合をしたいです。ファンやONEのスタッフさんに『日本にこんな選手がいたんだ』と思ってもらえるよう戦います。スカ勝ちではなくても、泥試合だけはしたくないです。判定までいっても、心打つような試合をしたいです」

──今回の試合はリングです。そこの対策は練ってきましたか。

「マッハ道場の茨城本部にリングがあるので、一度練習に行きました。色々と尋ねて、ロープの戦い方を教わりました。そこで『ロープは使うな』と言われ楽になりましたね」

──ロープは使うな……。

「ケージと違ってロープはただ外に出ないための仕切りなので、使うならコーナーだと。それを聞いて、ロープはないモノとして捉えるようにしたら、何もロープを背負って戦うことはないんだと意識しないで済むようになったんです。

ケージと同じように、僕が中央を取れば良い。押し込まれたらコーナーに移動する。そう割り切れるようになりました」

──リングだケージだと深く考えずに、自分の試合をすると。

「ハイ。初めての大きな舞台なので、いつも通り自分を出せるのかは分からないですが、とにかく自分を出し切って皆に認めてもらえるよう精一杯頑張ります」

■ONE87対戦カード

<ムエタイ・バンタム級世界王座決定戦/3分5R>
ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ハン・ズーハオ(中国)

<ムエタイ・ライト級/3分3R>
ゴーンサック・PKセンチャイムエタイジム(タイ)
アラヴェル・ラマザノフ(ロシア)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
キム・デフォン(韓国)
上久保周哉(日本)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
マーク・フェアテックス・アベラルド(ニュージーランド)
竹中大地(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ツォゴーフ・アマルサナ(モンゴル)

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
ジョー・ナタワット(タイ)
サミー・サナ(フランス)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジーナ・イニオン(フィリピン)
ジーヒン・ラッドゥアン(マレーシア)

<ムエタイ・フライ級/3分3R>
スーパーレック・ギアットムーガーオ(タイ)
ラオ・チェトラ(カンボジア)

<ムエタイ・67.5キロ/3分3R>
チャムアックトーン・ファイタームエタイ(タイ)
チャーリー・ピータース(英国)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
エミリオ・ウルティア(米国)
中原由貴(日本)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リカ・イシゲ(タイ)
ノウ・スライポー(カンボジア)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
エリーピトゥア・シレガール(インドネシア)
リュウ・パンシュアイ(中国)

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