【UFN131】エッ?! この顔合わせがアーリープレリミ!! ジャレッド・ブルックス×ホゼ・トーレス!!!!
【写真】UFC以外ならメインイベントでもおかしくない。それがブルックス×トーレス戦だ (C)KEIT MILLS & MMAPLANET
6月1日(金・現地時間)、ニューヨーク州ユーティカのアデロンダックバンク・センターでUFC Fight Night131「Rivera vs Moraes」が開催される。メインはイベント名にあるようにバンタム級のトップランカー対決=ジミー・リベラ×マルロン・モラエスが組まれた今大会では、アーリー・プレリミ第1試合から見逃せないカードが組まれている。
それがフライ級のジャレッド・ブルックス×ホゼ・トーレス戦だ。この試合を特段にプッシュすることもなく、しれッと代替カードで組んでしまうあたりが世界最高たる所以か。ブルックスはWSOF-GCの猿丸ジュンジ戦を経て、たった一度のパンクラスへの来日で、日本MMA界初のトラッシュ・トーカー振りを発揮し、大きなインパクトを残している。そして、3階級制覇を宣言しながらも──その足でUFCへステップ発布を果たした。
レスリングを武器にストリートファイトで暴れまくった父親の影響で2歳の時からMMAのビデオを見ていたというブルックスは、5歳の時にその父からレスリングのシングレットか柔術着のどちらかを選ぶよう強要され、柔術着を選択したことでMMAファイター人生が始まったという。
10歳になる前に誓約書にサインをしたうえでガレージで子供同士が戦うというクレイジーな状況を経て、レスリングからMMAとごく転じると2016年10月のパンクラスで潤鎮魂歌にTKO勝ち。翌年1月にUFCと契約すると7月にエリック・シェルトンに判定勝ちしたブルックスだったが、10月にディヴィソン・アルカントラにスプリット判定負けしキャリア14戦目で初黒星を喫した。
頂の高さを知ったブルックスは本来、今大会でエクトル・サンドヴァルと再起戦を行う予定だったが彼の負傷欠場により、代役トーレスと戦うことが決まった。そのトーレス、アマチュアMMAの頂点IMMAFの世界大会を2連覇し、Titan FCとプロ契約。3戦目でタイタンFC暫定フライ級王者になるや、そのまま正規王者に昇格し昨年1月の4戦目で元UFCファイターのペドロ・ノブレを86秒でKOし、初防衛戦に成功した。
この時点、いやタイタンFCと契約した時点からUFCへのステップアップしか考えていなかったトーレスは、最短距離でUFCと契約という青写真を描いていた。しかし、その道はすぐに開かれず、トーレスはフライ級だけでなくタイタンFCバンタム級王座も獲得し、UFCへアピールを続けた。
その後、バンタム級とフライ級王座の防衛を1度ずつ重ね、6月9日の地元イリノイ州大会でのオクタゴン・デビューに賭けるも、なかなかUFCからのコールはない。そんななか、前述したようにサンドヴァルの負傷欠場により、今回のブルックス戦でUFC初出場と相成ったわけだ。
タイタンFCのケージで見せて来たトーレスの実力と可能性を考えると、決してこのようなぞんざいな扱いを受けるようなファイターではない。その証拠にTJ・ディラショーの信頼を得て、スパーリング・パートナーに抜擢されるなど、至近距離打撃MMAの申し子というべき存在だ。非UFCでは間違いなく五指に入るトーレスですら、欠場選手の代わりでようやく出場にこぎ着ける──それがUFCということか。
再起を掛けるブルックス、ようやく得た大舞台に臨むトーレス。このフライ級戦はただのプレリミ第1試合ではない、UFCのレベルの高さをまざまざと見せつける一戦になることは間違いない。
粗い打撃とケージレスリングに強味を発揮するブルックスは、下からの関節技にも長じたウェルラウンダーだ。対して、トーレスは卓越したボクシング技術を有したオーラウンダー的ストライカーといる。真正面、接近戦のファイトにブルックスが応じるのか、それともケージに押しこんでいくのか。どちらの局面になろうが、トーレスの反応も合わせて興味深い戦闘となるだろう。
■ UFN131対戦カード
<バンタム級/5分5R>
ジミー・リべラ(米国)
マルロン・モラエス(英国)
<ライト級/5分3R>
グレゴール・ギレスピー(米国)
ビンチ・ピチェル(米国
<ヘビー級/5分3R>
ウォルト・ハリス(米国)
ダニエル・スピッツ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・エレンバーガー(米国)
ベン・サンダース(米国)
<フェザー級/5分3R>
フリオ・アルセ(米国)
ダニエル・テイモ(スウェーデン)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国)
サム・アルヴィー(米国)
<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー(米国)
シジャラー・ユーバンクス(米国)
<ライト級/5分3R>
デイビッド・ティーマー(スウェーデン)
ニック・レンツ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
チャンス・レンカウンタ(米国)
ベラル・モハメッド(米国)
<ライト級/5分3R>
デス・グリーン(米国)
グレイゾン・チバウ(ブラジル)
<女子ストロー級/5分3R>
ジェシカ・アギラー(米国)
ジョディ・エスキベル(米国)
<バンタム級/5分3R>
ジョニー・エドゥアウド(ブラジル)
ナサニエル・ウッド(英国)
<フライ級/5分3R>
ジャレッド・ブルックス(米国)
ホゼ・トーレス(米国)