【写真】初回をリードした。厳しい局面で決定的な打撃は受けなかった。過去一番の経験を積めた試合かもしれない(C)RIZIN FF

＜バンタム級／5分3R＞
後藤丈冶（日本）
Def.2-1
ホセ・トーレス（米国）

トーレス、後藤の順でインローを蹴る。後藤は右ジャブを伸ばし、左のフェイクを見せる。

ローに左を合わせた後藤に対し、トーレスが右ミドルを決める。左を入れた後藤、足にきたように見えたトーレスの腹を殴っていく。さらに右リードフックをヒットさせた後藤が、誘うように動いて左を伸ばす。その誘いに乗ろうが、前に出るトーレスがインローに右フックを合わせる。ヒジを見せた後藤だが、近い距離で左に右アッパーを合わされそうになる。近い距離はやはり強いトーレスがボディを殴られても、右を打ち込む。右ミドルを掴んだ後藤は、すぐにリリースして近い距離でヒザを見せる。

圧を高めるトーレスが首相撲からヒザ蹴り、ミドルを蹴る。

左を当てた後藤はコーナーを背負うが、右を振って回る。追いかけるトーレスがプレッシャーを強めると、コーナーに詰まった後藤からダブルレッグでテイクダウンを決める。残り10秒、上のままトーレスは初回を終えた。

2R、左ミドルハイの後藤は前に出てくるトーレスにヒザを狙う。

右を見せて距離を詰めたダブルレッグでテイクダウン。後藤はトーレスの左手首を取って三角の機会を伺うが、肩を押しこんだトーレスがハイガードを許さない。頭を抱えた後藤は、コーナーを背負って立ち上がる。同時にトーレスがバックに回る。正対されると左腕を差したトーレスが細かいヒザを見せる。

右ヒザを腹に受けた後藤が、離れて中を取り左ボディからインローを蹴る。

左フック&ローの後藤が逆に組みにいく。バックを許さないトーレスが離れると、後藤はニータップも。ここも反応したトーレスだが、動きが落ちてきたか。左を入れて、距離を取り直す後藤はその左からハイを繰り出す。

トーレスの圧に下がってしまう後藤は左を伸ばすと、ボディへのヒザからフックを受ける。後藤はここでインロー、腹を蹴って前に出て時間となった。

3R、関節蹴りから右前蹴りの後藤。

ショートのコンビで前に出るトーレスに左を振るう。右の腹への蹴り、そしてショートフックの後藤はフックで前に出てくるトーレスに右ジャブを当てるが、そのまま下がってコーナーに詰まるとダブルレッグから肩に担がれてスラムでテイクダウンを許す。スクランブルを許さず、ハーフで抑えたトーレスがワキ腹を殴る。ロックダウンからスイープを狙いたい後藤が、下からあおる。スプロールしてトップをキープするトーレスは足を戻させない。

三角狙いも潰された後藤は、頭を抱えてクローズドを取る。バタフライから三角狙いの後藤を担いだトーレス。

このタイミングでスクランブルの後藤が正対するが、ここもダブルで担がれて後方に落とされる。立ち上がった後藤は、正対できずバックを許す。正対した後藤、足の裏でクラッチされ尻餅をつかされタイムアップを迎えた。

序盤は打撃で持ち味を見せるも、圧とテイクダウンに圧された後藤――が、スプリット判定勝ち。トーレスとしては納得できない判定かもしれないが、後藤に対しては笑顔を見せ握手を交わした。ともあれ、この拮抗したファイトを落とさず、ビッグヒットも許さなかった後藤は大きな1勝を得た。