【ONE67】クリスチャン・リーが、ぺルヴィアンのようなギロチンで横田からタップ奪う
<フェザー級(※70.3キロ)/3分5R>
クリスチャン・リー(シンガポール)
Def.2R4分34秒by ギロチンチョーク
横田一則(日本)
左ジャブを伸ばす横田が、続いて右前蹴りを繰り出す。リーも左前蹴りを見せ、距離を詰めて右ロー。横田が左ジャブを返す。リーも右ローからサイドキックを狙って放れる。横田の右ローで姿勢を乱したリーは、右ストレートを見せてダブルレッグ、倒れまいとした横田の反応に合わせてバックに回り込む。ここから倒れないのが横田の強味──キムラロックで耐えて胸を合わせに行く。
リーはバックに拘らず離れて、右ストレートをヒットする。さらにワンツーに続けたリーは、左ハイで前に出る。横田のシングルを切って、頭部にヒザを入れるリーが再びバックへ。後方からパンチを入れて離れたリーに対し、横田もワンツー、右を放つ。リーはまたもや右を当て、テイクダウン狙い。
ここは横田が反応し、リーは間合いを取り直す。横田は右フックを振るっていくが、リーの動きに後手に回っている感はぬぐえない。その横田のローに肩を押すような形でテイクダウンを合わせたリーが、サイドからニーインベリー、さらにマウントへ。腕十字は尻を早くつけすぎて失敗も、即マウントに戻りエルボーを連打して初回を戦い終えた。
2R、大きな振りのワンツーからジャブで距離を詰めた横田は、間合いを取り直したリーに対してショートの連打でケージに追い込みフックを振るっていく。リーは右を見せて組み付くとバックへ。常にキムラロックで防ぐ横田だが、リーは右のパンチを打ち込んで離れる。
リーの打撃もやや粗く、横田がシングルに出る。スプロールし、頭部にヒザを入れたリーがギロチンから引きこみ、体を捩じって耐えた横田のバックに移行する。横田は胸を合わせに行くと、リーが起き上がりつつマウントへ。横田も背中を向けて立ち上がり、スクランブルからトップを取り切る。ならばとリーはディープハーフからヒザ十字、横田が正対してくると足を戻す。
目まぐるしい動きが続き、トップを取った横田はスペースを作り、間をおいてしまう。この機に即リーがスタンドに戻る。ここで横田にドクターチェックが入る。再開後、エンジン全開の横田は右ローを蹴り込みワンツーへ。さらに右ロングフックで前に出て、リーの左にカウンターのテイクダウンを合わせる。スクランブルから立ち上がったリーは右を当てて組み、バックへ。
倒されるのを嫌がり、背中を譲った形の横田は後方からのパンチを被弾し立ち上がろうとするがヒザをつかされる。ワキの下からアッパー、側頭部へは鉄槌とパンチを入れるリーだが、横田は正面を向きシングルからスクランブルへ。リーが横田のシングルにギロチンを合わせる。横田の左手を巻き込み、ハイガードにしないペルヴィアン・ネクタイの要領&両足フックで、横田の首を左に折るように絞めたリーが、タップを奪った。
朴光哲に続き、横田一則という日本のベテランを倒したクリスチャン・リーは「目指すことは一つ、フェザー級ワールドタイトルだよ」と笑顔で語った。19歳とは思えない完成度の高さを見せるリー、このまま成長を続けると──アンジェラ・リーは、いずれクリスチャン・リーの姉と形容される日がくるかもしれない。