この星の格闘技を追いかける

【ONE67】横田×クリスチャンのKL大会で、注目は生え抜きのジアーニ・スッパ!!

subba【写真】渋谷に勝利はおろか、競り合うとも思われていなかったスッパ。ONEの活動に支えられ、実力をつけてきた生え抜きファイターだ (C)ONE

日本から横田一則が出場し、超新星クリスチャン・リーと対戦するONE67「Visions of Victory」がいよいよ本日9日(金・現地時間)、マレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催される。


J-MMA最強のフェザー級ファイターという位置付けで一昨年5月にONE出場を果たし、初戦でマラット・ガフロフの持つONE世界フェザー級王座に挑戦した横田だが、タイトルチャレンジに続き、再起を賭けた昨年1月のマーチン・ヌグエン戦も敗退。結果が出ないだけでなく、横田らしい粘りのファイトがまだONEで見られていない。

幾度となく現役生活に区切りをつける旨の発言をしている横田だからこそ、今回のクリスチャン戦ではザッツ横田スタイルというべき、攻められても譲らないファイトが見たい。1998年6月生まれ、まだ19歳というクリスチャンはキャリアの全てをONEで戦い、しっかりと育てられてきたファイターだ。5戦目でヌグエンに一本負けを喫したものの、それからもデビュー当時と同じようにアグレッシブな姿勢を貫いている。

ついには昨年12月に元ONE世界ライト級チャンピオンの朴光哲を――アクシデント的な――スクランブルのなかでのテイクダウンがスラムのような形になり、そのまま鉄槌でTKO勝ちを収めている。フェザー級タイトル戦線に絡んできたクリスチャン。

朴戦に関しても、フィニッシュ以前の攻防で打撃の間隙を縫って、組んでバック奪取など試合をコントロールしていたのは明らかにクリスチャンだったこともあり、勝者に相応しい実力をつけているとの判断が妥当だろう。

間合いに入らせず翻弄する。もしくは入らせても、絶対的なポジションを許さず受け止めてしまうという横田の真骨頂が、クリスチャン相手だからこそ見られるのか。譲り切らないファイトの再現を、横田らしの再現に期待したい。

2011年の旗揚げの翌年から、ジャカルタと並んでONEの東南アジアサーキットの根幹をなしてきたクアラルンプール大会だけに、ゼロからのスタートだった選手育成も一つの形となって結果ができてきた。

それが今大会の上位2カードに出場するジアーニ・スッパとアギラン・タニの両者だ。9勝2敗のスッパ、7勝1敗のタニともにプロMMAの舞台はONEのみ。ハワイ在住で北米MMA圏で育ったクリスチャンと違い、彼らは本当の意味でONEの生え抜きファイターといえる。

特に今大会で注目されるのはスッパだ。東南アジア圏のキャリアの少ない選手との戦いを経て、フィリピン勢という壁=ユージーン・トケーロ&ゲヘ・エウスキーオに跳ね返されながらヤゴ・ブライアン、渋谷莉孔らタイトルコンテンダーに連勝中のスッパは今回、バンタム級王座に挑戦経験のあるリース・マクラーレンと対戦する。

スクランブルとサブミッションに長けた豪州人ファイターに勝利すれば、タニが格上ファイターを乗り越えずにアスクレンに挑戦したようなケースでなく、結果を残しタイトル奪取の期待が高まる状況での、マレーシア人ファイターのタイトル挑戦が見えてくる。

■ONE67対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ジアーニ・スッバ(マレーシア)
リース・マクラーレン(豪州)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
アギラン・タニ(マレーシア)
アミテシュ・チョーベー(インド)

<フェザー級(※70.3キロ)/3分5R>
クリスチャン・リー(シンガポール)
横田一則(日本)

<63キロ契約/5分3R>
ソティル・キチュコフ(ブルガリア)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ルイス・サッポ(ブラジル)
キムラン・アバソフ(キルギスタン)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)
イリナ・シャパレンコ(ウクライナ)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
アマド・ムスタバ(パキスタン)
マー・ジャワン(中国)

<バンタム級(※65.81キロ)/5分3R>
モハメド・アイマン(マレーシア)
リン・サロス(カンボジア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジヒン・ナジヒン(マレーシア)
プジャ・トマール(インド)

<62.5キロ契約/5分3R>
リスキ・ウマー(インドネシア)
コン・シチャン(カンボジア)

PR
PR

関連記事

Movie