【RFC44】トム・サントスを一蹴、ホニ・トーレス「蹴り上げ有りは柔術を使えるルール」
【写真】非常に渋い感じのホニ・トーレス。31歳で35勝5敗と40試合以上を経験している(C)MMAPLANET
11日(土・現地時間)、中国・河北(ホーベイ)省の石家庄(シーチャーチュワン)のホーベイ体育館で行われたROAD FC44。同大会ではライト級100万ドルトーナメント準々決勝が組まれ、ホニ・トーレスが同朋のトム・サントスを腕十字で下し、準決勝進出を決めた。
名門ノヴァウニオン所属、UFCとWSOFという北米進出では成功を収めることができなかったが、ブラジルに戻り地道に活動を続け、同トーナメントでの勝ち上がりを含め現在10連勝中と好調をキープしている。
ユニファイドルールと違うロードFCルールにいち早く反応し、自らの柔術の強さを発揮しているトーレスにルールへの対応や準決勝の相手シャミール・ザフロフについて尋ねた。
――見事な腕十字でした。
「凄く嬉しいよ。神に与えられた勝利だ。神に感謝している」
――ほぼ危なげない試合展開でした。
「トムソンはKOパワーを持っているストライカーだから、僕の得意とするグラウンドで戦うという作戦通りの展開になったよ。そして、十分に持ちうる力が発揮できた」
――この試合に向けて、どのような準備をしてきましたか。
「ノヴァウニオンでたっぷりと柔術の練習を積んできたんだ。そうだね、今回の試合は特に柔術に力をいれてきたよ」
――道着のトレーニングもMMAの試合前にしているのですか。
「ギの練習もしているよ。もちろん、ノーギの練習もやってきた。MMAを戦っている選手のなかで道着を着たトレーニングは必要ないという者もいるけど、そんなことは決してない。道着有りで練習することでポジショニングの何たるかを身に着けることができて、ノーギになった時もその経験値が役立つんだ。
自分には何ができて、何ができないのか。その判断をするためにキモノのトレーニングで見つけた感覚は非常に大切になってくる」
――なるほどぉ。サントス戦のトランジッションを見ていると、納得するばかりです。ところでロードFCではユニファイドルールと違い、対戦相手が両ヒザをマットにつけていても蹴り上げが認められています。そのルールを利用し、2月のエメック・トラオフ戦ではオモプラッタの仕掛けからペラダーダという見事なコンビネーションを見せていました。
「試合前にルールを研究するのは当然のことだよ。ロードFCではペラダーダは使えるけど、エルボーが使えない。そういうことをしっかりと頭に入れて、作戦を立てる必要がある。そして、この蹴り上げ有りというルールは柔術を使うには非常に適している」
――まるでバーリトゥード時代の柔術家の戦いを見ているようでした。
「柔術だとかMMAだということを意識して戦うことはないんだ。ただ、勝機がどこにあるのか。勝つために必要な仕掛け、ルールで許された攻撃の機会が訪れる時を待っているだけで。最初のオモプラッタの仕掛けに対して、エメックが非常に良い反応をした。でも、そこでペラダーダを入れることができると分かったから、2度目の仕掛けは逃げさせるためにオモプラッタをスピーディに仕掛けた。そうすることで、彼は逃げることに集中して、その後に顔がガラ空きになっていることには注意は払われないと確信したんだ」
――本当に美しい技でした。
「オブリガド(ありがとう)」
――30人以上参加したトーナメントも残り4名とクォン・アソルを残すのみとなりました。そして準決勝の相手はシャミール・ザフロフです。どのような印象を持っていますか。
「彼はポイントで勝つ選手だ。僕はフィニッシュを目指す。いつもフィニッシュを狙っている。だから、シャミールと戦う時も同じだよ。彼はいかにテイクダウンを取るか、どうやってポイントを獲得するかという部分を磨き上げてくるだろう」
――では日本でホニの試合に注目しているファンに一言お願いします。
「アマゾンからリオに出てMMAでトップになることを目指している僕にとって、ノヴァウニオンの支部もある日本のファンに試合を見てもらえことはとても嬉しいよ。応援ありがとう」