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【UFN121】対戦相手が4度代わったヴォルカノフスキーのスクランブル──ではなくスクラムMMAとは?

Alexander Volkanovski【写真】荒々しさではMMA以上のラグビーで培った精神力、泥臭い戦いに強いヴォルカノフスキーだ(C) PXC

18日(日・現地時間)、UFC Fight Night121「Werdum vs Tybura」が豪州はシドニーのクードスバンク・アリーナで開催される。マルチン・ディブラと対戦予定だったマーク・ハントが、自らの体調不良を訴えるとともにUFC批判を展開した発言に端を発し、健康上の問題があるとして不出場、ファブリシオ・ヴェウドゥムがメインに出場することとなった同大会。


6試合が変更となったなか、アレックス・ヴォルカノフスキーと対戦予定だったジェレミー・ケネディが負傷欠場、代役のフンベルト・バンデナイも同様に負傷欠場となり、代役の代役として名前の挙がったフィリピンのドレックス・ザンボアンガはビザの発給が間に合わないという異常事態に。結局ニュージーランドのシェーン・ヤングがUFCと契約し、ヴォルカノフスキーと戦うこととなった。

ヴォルカノフスキーは母国のAustralian FCでフェザー級王座を獲得してPXCへ。ここでも2戦目に今を時めく矢地祐介を三角絞めで倒してフェザー級チャンピオンになっている。UFCでは初戦で粕谷優介をパウンドアウト、2戦目で廣田瑞人から離れ際のパンチでダウンを奪うとペースを譲らず判定勝ちを収めた。

豪州の日本人キラーというべき彼はロシア人的な名前だが、移民大国オーストラリアらしくマケドニア人とギリシャ人を両親に持つ。幼少期からレスリングを始め、カデットでナショナル王者となると、その後はラグビーで活躍し豪州では著名なグループ7ラグビー・リーグで活躍していた。

ラグビーに生かせるようグレコローマンレスリングのトレーニングも続けていたが、2012年に本格的にMMAに転向を果たす。ラグビー時代は95キロの巨漢でフォワード、それもフロントローでスクラムを組んでいたヴォルカノフスキーだが、MMAではミドル級でデビューし、その後ウェルター級からライト級、そしてフェザー級まで階級を下げつつ、上記以外にも4つのローカル王座をライト級とウェルター級で獲得してきた。

レスリングをベースにキックボクシング、そして柔術を融合させたヴォルカノフスキーは蹴ることができるレスラー、とにかく前に出るプレッシャーが強い。矢地戦や廣田戦で見せたようにスクランブルや組み際、離れ際の打撃の強さは、どこに転がるか分からないボールを追ってスクラムの中でグシャグシャになっていた時代の賜物かもしれない。

それでいて柔術の紫帯で足関節の対処、下からのフィニッシュ力もあるヴォルカノフスキーは、豪州枠を飛び出して活躍していくポテンシャルを秘めているファイターといえるだろう。

■ UFN121対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
マルチン・ティブラ(ポーランド)

<女子フライ級/5分3R>
ベック・ローリンズ(豪州)
ジェリー・ローズクラーク(豪州)

<ウェルター級/5分3R>
ティム・ミーンズ(米国)
ベラル・モハメッド(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
ボヤン・ベリチコビッチ(セルビア)

<ミドル級/5分3R>
アライアス・セオドロ(カナダ)
ダニエル・ケリー(豪州)

<フェザー級/5分3R>
アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
シェーン・ヤング(ニュージーランド)

<フライ級/5分3R>
ライアン・ベノイ(米国)
アシュカン・モクタリアン(豪州)

<ライト級/5分3R>
ウィル・ブルックス(米国)
ニック・レンツ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
アダム・ビチョレク(ポーランド)
アンソニー・ハミルトン(米国)

<ライト級/5分3R>
ダニエル・ブラウン(豪州)
フランク・カマチョ(グアム)

<女子ストロー級/5分3R>
アレックス・チェンバース(豪州)
ナディア・カッセム(豪州)

<フライ級/5分3R>
エリック・シェルトン(米国)
ジェネル・ラウサ(フィリピン)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(豪州)
ラシャド・コールター(米国)

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