【Shooto】石橋佳大を倒し、世界バンタム級王者となった佐藤将光─02─「ただ強いヤツとやりたい」
【写真】暫くは羽を休め、またあの激闘の場に戻ってきてもらいたい(C)MMAPLANET
10月15日(日)、石橋佳大との激闘を制し修斗世界バンタム級王座を獲得した佐藤将光インタビュー後編。
晴れて王者になった佐藤は、大きな目標はないとしながらも、2人のファイターの名前を出し、古巣について遠慮がちに触れた。
<佐藤将光インタビューPart.01はコチラから>
──佐藤選手がチャンピオンになった。そうしたら、自然と一人の選手の名前が頭に思い浮かびます。
「竹中(大地)選手ですね。僕も思っていました。逆に竹中選手以外はいないんじゃないかと。今日、論田(愛空隆)君と魚井(フルスイング)選手の試合で、魚井選手がKOで勝てばやるんだろうなと思っていたのですが、ドローだったので。
そこはもう修斗に任せたいですけど、僕としては外国人選手と戦わせてもらえると嬉しいです。魚井選手とやるんであれば、ルーベン・デュランと戦った7月だったと思っています」
──古巣パンクラスで戦うということを考えることはないですか。
「僕はパンクラスに育ててもらいました。パンクラシストだという想いも自分のなかであります。でも、今は修斗でお世話になっていて、チャンピオンになってすぐにパンクラスに出るというのは虫が良すぎると思います」
──自由に行き来できる状況であれば、選手にとってより対戦相手の選択肢も増えるのですが。
「修斗とパンクラスが話し合ってくれて、互いの興行で1度ずつ試合をするなどという環境が整えば喜んでパンクラスにも出たいです。そういうプランがあれば」
──プロモーションの壁を越えた戦いの場はRIZINになっています。そしてバンタム級GPが開催されています。
「今日は特にRIZINが福岡で大会を開いているので、負けないでより良い興行にしたいという気持ちはありました。実力的には分からないですけどRIZINはRIZINで面白いし、見たいなって思っていました。
今夜の修斗も一観客として見たい大会でした(笑)。ただ、そこまで強く言葉にするわけではないですが、『舐めるなよ』という気持ちはあります」
──佐藤選手は30歳とは思えないほど、キャリアを重ねてきました。もうすぐ50戦になります。
「いっぱいやったんで、それだけ学ぶこともありました。バックボーンになる格闘技があったわけではないので、最初からたくさん試合をしないといけないと思っていました。選手を続けることができる時間って短いので、とにかく試合をこなそうと思ってやってきました。試合の作りなんかは、ここ3年ぐらいで作れるようになったと思います」
──本当に上手く相手の虚をつく攻撃が見られるようになりました。
「逆にそこだけなんですよ。グラップリングだけ、打撃だけで戦うと練習でも勝てないです。でも、そこを混ぜると戦い方が見えてくる。MMAの練習になると『あの人、こうやって戦えば良いのに』って見えてくるんです。たくさんキャリアを積んできたんで、それが自分の強味です」
──取り敢えず少し休息をとってもらい、また次を目指してほしいです。
「そうですね、ダウンをしたのも覚えていないので(笑)。暫くはゆっくりしようと思います」
──ここがゴールでないという発言がありましたが、MMAファイターとしてゴールはどこに置いているのでしょうか。
「ゴールはないです。総合格闘技を40歳まで続けるつもりはないですけど、できる限りはやっていこうと思っています。そのなかでできることをやっていく。UFCに出たいだとか、RIZINに出たいという明確なビジョンは持っていないですし。
ただし、できるだけ強いヤツと戦っていきたいという思いはあります。北米のMMAがナンバーワンだとか、RIZINに出たいとかは僕のなかでありません。ただ強いヤツとやりたいので強いヤツが集まるところに行きたいです。
修斗がそういう選手を呼んでくれたり、僕のモチベーションを高めてくれる選手がいるなら、ずっと戦っていきたいです。それとパンクラスでもちょっと戦ってみたいという気持ちは少なからずあります」