【LFA214】シェイドゥラエフの同門&BRAVE CF王者クバチニエフ初出場。アラクヴェルディエフも注目!!
【写真】クバチニエフ。ここからUFCを目指すということか。(C)LFA
上久保周哉のプロモーション2戦目を来週に控えたLFAが、15日(金・現地時間)にサウスダコタ州スーフォールスのサンフォード・ペンタゴンでLFA214「Fernando vs Latu」を開催する。
Text by Manabu Takashima
今大会はライトヘビー級とミドル級で、2つの王座決定戦が組まれている。LFAにとって初めてキルギス人チャンピオンとなったウラン・サチバリディエフが、UFCとサインしライトヘビー級王座を返上。そのベルトを賭けて戦うのは元LFAミドル級王者ルーカス・フェルナンドとフィリップ・ラトゥだ。
他方フェルナンドからミドル級王座を奪ったアザマット・ベコエフもUFCにステップアップし、空位となったミドル級王座決定戦で戦うのはデーヴィド・アラクヴェルディエフとジョン・ムーア、ウクライナ×カナダのマッチアップとなる。
フェルナンドはミドル級王者時代の2023年にコンテ―シリーズに挑むも判定負け。再起戦で前述したようにベコエフにベルトを奪われる。昨年はミドル級で2連勝を果たし復活、今回はライトヘビー級に階級を上げ二階級制覇を目指す。
ラトゥは昨年のコンテンダーシリーズに参戦し、ナバホ・ステーリングに敗れLFAで今年の2月に再起戦を飾っている。LFAでは2戦目で王座に挑むことになったラトゥは、UFCに挑む理由を「生きている人間のなかで、一番デンジャラスになりたい」と話す殴り屋だ。前回LFAでキャリア初の判定勝ちを経験したことで、そのファイトスタイルにどのような変化が見られるか、興味深い。
ミドル級のベルトを賭けて戦うアラクヴェルディエフとムーアは揃って6勝0敗、加えて両者とも今回のタイトル戦が初めてのLFAでの試合となる。ウクライナのサンボ及び柔道王者という肩書を持ち、ロシアの同国侵攻前は母国でMMAを3試合戦っていたアラクヴェルディエフは、その後はイスラエル、アゼルバイジャン、ジョージアでキャリアを続け、全試合フィニッシュ勝利&5試合が一本勝ちと、圧倒的な極めの強さを見せてきた。
対するムーアも、母国カナダで3連勝を飾り米国に南下。Throne MMAでミドル級王者になりTuff-N-Uffを経て、KO率50パーセントというレートを手にLFAミドル級の頂点を目指す。とはいえ、この王座決定戦はアラクヴェルディエフへの期待が高いことは否定できない。ウクライナのスポーツ全てが止まった2022年に、イスラエル代表としてコンバットサンボのワールドユース大会に挑み金メダルを獲得している。
貪欲なまでにコンバットスポーツ界での成功を目指すアラクヴェルディエフが、北米進出初戦でどのようなインパクトを残せるか注視したい。
また今大会は気になるファイターが、LFA初出場を果たす。それがコメイン前にアンドレ・ボルジェスと戦うアブディサラム・クバチニエフだ。クバチニエフは中東バーレーンのBRAVE CFのライト級王座を3度に渡り防衛してきたキルギス――中央アジアの猛者だ。
戦績は22勝3敗、31歳のプレイングコーチであるクバチニエフは、ビシュケクのイーラスMMAで指導もしている。そう、クバチニエフはRIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ同門でもある。
組みの圧を打撃に乗せたようなスタイルは、組まれても防御能力が高いことがベースにある。よって思い切り打撃を振るい、テイクダウンもしくはバック奪取で相手を削り続ける。そんなクバチニエフはBRAVE CFライト級防衛戦で、のちにRoad FCグローバルライト級Tを優勝したカミル・マゴメドフとの削り合いを制した試合で、その強さを見せつけた。
序盤の劣勢を跳ね返しテイクダウン&ポジション奪取で逆転しているクバチニエフ・彼の一番武器は、精神力になるかもしれない。マゴメドフ戦では極まったかと思われたRNCやヒザ十字を耐えて防ぎ、力を使った相手から形成逆転している。
これだけの力があるクバチニエフ。そしてアラクヴェルディエフの両者は、それこそコンテ―シリーズに出場していても、何らおかしくない実績を持つ。火曜の夜でなく、金曜日の夜からもUFCファイターが誕生するか――特に、この両者の試合は注目だ。
■視聴方法(予定)
8月16日(土・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS
■ LFA214メイン対戦カード
<LFAライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
ルーカス・フェルナンド(ブラジル)
フィリップ・ラトゥ(米国)
<LFAミドル級王座決定戦/5分5R>
デーヴィド・アラクヴェルディエフ(ウクライナ)
ジョン・ムーア(カナダ)
<ライト級/5分3R>
アブディサラム・クバチニエフ(キルギス)
アンドレ・ボルジェス(ブラジル)
<ヘビー級/5分3R>
デヴィン・クラーク(米国)
ベヴォン・ルイス(米国)
<ライト級/5分3R>
ジャマル・マヴリュドフ(米国)
トリストン・グウォルトニー(米国)
<フェザー級/5分3R>
アンザル・カムザエフ(ロシア)
アンディ・ウォータース(ブラジル)