【PFL WT2025#09】回転技&カウンターで昨年王者ラバダノフを捌いたデイビスがライト級WT優勝
【写真】番狂わせといっても過言ではないデイビスの勝利。自分の長所を生かし、しっかりダバダノフ対策を実行した結果だ(C)PFL
<PFL WT2025ライト級決勝/5分5R>
アルフィー・デイビス(英国)
Def,3-0:48-47.48-47.48-47.
ガジ・ラバダノフ(ロシア)
デイビスが左ミドルハイ。互いにフェイントを繰り出すなか、デイビスがサウスポーにスイッチして左に回る。ケージを背負ったデイビスがオーソドックスに戻した。ラバダノフの右オーバーハンドに左ジャブを合わせる。離れたデイビスにプレスをかけ続けるラバダノフ。デイビスの左インローがラバダノフの下腹部に入る。ローブローで一旦離れたラバダノフに、会場からブーイングが浴びせられた。
再開後、デイビスの左ハイをキャッチしたラバダノフは、プレスをかけ続けていく。ケージを背負って右に回るデイビス。カウンターを警戒しているのか、ラバダノフの手数も少ない。左ジャブをボディに突き刺すラバダノフ。デイビスがサウスポーにスイッチして左に回る。やはりラバダノフは左ジャブをボディへ。オーソドックスに戻したデイビスに右クロスを打ち込んだ。デイビスは右オーバーハンドを振るって距離を取る。プレスをかけ続けるラバダノフに対し、デイビスは左右の蹴りで距離をつくる。ラウンド終了間際、ボディロックで組んだラバダノフがデイビスをケージに押し込んだ。
2R、やはりラバダノフがガードを固めて距離を詰めていく。サウスポーにスイッチしたデイビスが左に回るが、ラバダノフがシングルレッグでグラウンドに持ち込んだ。デイビスはクローズドガードに。ラバダノフが頭を胸に着けてパウンドを落とす。デイビスが蹴りで突き放すも、立ち上がったラバダノフが足を捌いて左へパスを狙う。
ハーフで守ったデイビスだが、足を持たれてケージに押し込まれる。ラバダノフがニースライドパスから、ハーフのデイビスに背中を着かせた。なんとかマウント奪取は防ぐデイビスだが防戦一方に。Zハーフから潜りに行くも、そのまま抱え込まれてしまう。ハーフガードで固定させたラバダノフがトップをキープ、観客はブーイングを浴びせた。
3R、距離を詰めるラバダノフと左右に回るデイビス。ラバダノフが右を振るって組みつくも、デイビスが突き放して蹴りを繰り出す。左の三日月蹴りから左ストレートに繋げるデイビスは、さらにカウンターで左ストレートを放つ。デイビスがラバダノフの右をかわして離れる。ラバダノフの左目尻から出血が見られる。デイビスの右スピニングキックをかわしたラバダノフが、ケージを背負わせて右を伸ばすも、デイビスがカウンターで左ヒザを合わせた。
デイビスのフェイントに反応するラバダノフは距離を詰め切ることができない。サウスポーに構えたデイビスが左ミドルから右に回る。ラバダノフのパンチをかわし、ケージ中央に戻ったデイビスが、そのまま回り続けてラウンドを終えた。
4R、サウスポースタンスで左右に回るデイビスは左ストレート、左ハイで距離を保つ。しかしラバダノフがニータップでテイクダウンを奪った。左腕を枕にして、ハーフガードのデイビスを押さえ込む。フックガードからラバダノフの跳ね上げるデイビス。耐えたラバダノフがトップから圧をかけていくも、デイビスがガードで凌ぐ。ラバダノフはボディを殴りながらトップをキープ。足を利かせるデイビスも状況は打開できずラウンドを終えている。
最終回、デイビスがサウスポースタンスで左インローを放つ。頭を下げたラバダノフに左ヒザを突き上げるデイビス。さらに右アッパー、左ストレートでラバダノフを中に入れさせない。デイビスは右フックでラバダノフを捌き、右に回る。右ジャブ、左テンカオ、左ストレートで距離を保つデイビスに向けて、ラバダノフが飛び込んだ。しかしデイビスはラバダノフのボディロックを切って回る。
ケージを背負うもラバダノフが組んで来ると、デイビスが左跳びヒザを合わせた。それでもダブルレッグで組むラバダノフ。デイビスはスプロールし、やはり離れてサークリングを続ける。デイビスの左スピニングバックエルボーをかわして組みついたラバダノフが、そのままダブルレッグで背中を着かせた。ハーフガードで守るデイビス。ラバダノフも顔にパウンドを打ち込むことができないまま試合終了のホーンを聞いた。
裁定はジャッジ3者とも48-47でデイビス。優勝候補ラバダノフを下してトーナメントを制したデイビスは「どう言えば良いのか。チャンピオンのガジの試合をずっと見てきて、尊敬していた。夢が現実になったよ。ゲームプランはテイクダウンをされないことだったんだけどね(笑)。下になってもダメージを最低限にしようと戦った。スコアはダメージ重視だから。ヒューズとマゴメドフの勝者(10月3日に再戦)の勝者と戦いたい。チャンピオンに対しては、ちょっと混乱しているけど……僕はトーナメント3試合を戦い抜いた。これから僕はピークだ」と語った。