【Invicta FC15】「記憶に刻まれる試合を」──魅津希に尋ねたシャクマン戦、RENA、そしてUFC
【写真】ケージの中でも常に武道家然とした雰囲気を持ち続けている魅津希。強さに加え、MMAの勝ち方を身に着けることができれば、鬼に金棒だ(C)MMAPLANET
16日(土・現地時間)、カリフォルニア州コスタメサのOCフェアー&イベンツセンター内ザ・ハンガーでInvicta FC 15「Cyborg vs Ibragimova」が開催される。同大会には日本から魅津希が出場し、レイシー・シャクマンと対戦する。
格闘天才少女、魅津希も21歳。国内での充実振りとは裏腹に体格、パワーで優る外国勢との戦いで苦戦を強いられている。それでも過去2戦、カロリーナ・コバケビッチ戦とアレクサ・グラッソ戦では判定負けを喫したがファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得している。さらいにいえば僅差で敗れたカロリーナ・コバケビッチは既にUFCで勝利を挙げ、注目の存在となっている。
力では決してコバケビッチに遅れを取っていない魅津希、だからこそ今回の試合は落とせない。RIZINでのRENAの一本勝ちに刺激を受けた魅津希に今回の試合、そのRENAの勝利、そしてUFCとへいう舞台について尋ねた。
──4度目のインヴィクタでの試合が目前に控えた魅津希選手です。渡米して、仕上がりの方はいかがですか。
「今回は減量も順調でベストな状態です」
──コスタメサは近くのアーヴァインに日本食のスーパーやフードコートまであり、かなり過ごしやすいとは思うのですが、リラックスできているでしょうか。
「この街は綺麗だし近くのお店のアサイ-がおいしいです。まだ先生しか食べていませんが(笑)」
──8月の藤野恵美戦を経て、インヴィクタでの試合。過去2戦インヴィクタでは結果が残せていませんが、今回の試合に対する意気込みを聞かせてください。
「インヴィクタでは2連敗 自分的には5連敗くらいまでは想定内なのですが、 そんなじゃ呼んでもらえなくなりますね(苦笑)。米国での試合は相手は皆さん強いですから。でも今回は私が勝ちます!」
──では対戦相手のレイシー・シャクマンの印象を教えてください。
「シャクマン選手は外国人特有のリ-チが長くパワーのある選手です。 組技もでき、どの局面でも力が強そうです」
──動きで一番、気を付けるべきはどこでしょうか。
「手足の長い選手特有の寝技と強力なパンチですね」
──逆に魅津希選手自身の動きで、最も気にしている点は?
「手数を多くだすこと、アグレッシブな姿勢を持ち続けることです」
──これまでの魅津希選手がインヴィクタで敗れた試合を見ると、戦いでは決して負けていない。しかし、MMAというファイトゲームのなかでスコアの取り方など相手が上回っていたという気がします。北米MMAでの勝ち方という部分で、過去2つの敗北を経て取り組んできたことありますか。
「インヴィクタで戦っている選手は皆、破壊力があり防御を重視しないと私は勝てないと思っています。ただ、そうするとどうしても攻撃が減ってしまい、ジャッジに与える印象が悪くなってしまうので、もう少しアグレッシブに戦えるよう練習してきました」
──ほとんど差がなかったカロリーナ・コバケビッチが、UFCでしっかりと勝利しています。魅津希選手にも同等の力があると思いますが、今回の試合を通してUFCを意識することはありますか。
「カロリーナ選手の試合を見て『いいなぁ~』 と思いました。自分もあの試合で勝っていたらUFCで戦っていたのかなぁって。でも負けたので、今はインヴィクタでやるべきことをやり遂げたいと思います。UFCに関してはとにかく今回の試合で勝たないと話にもなりませんが、必ず辿り着きたいと思っている舞台です 先生の方向性でどうなるか分かりませんが、UFCファイターとしてしっかりと力を付ける為に今はインヴィクタでチャンピオン目指したいと思います」
──ところで大晦日のRIZINでシュートボクシングのRENA選手が跳びつき腕十字で一本勝ちし、世間にその存在を示しました。MMAではずっと経験値が高く、厳しい試合をやってきた魅津希選手ですが、RENA選手のMMAでの台頭にどのような気持ちでしょうか。
「RENA選手は素晴らしかったです。試合の序盤では相手の手足が長く、打撃が強力でRENA選手の打ち返しが届かず、まるで破壊力が違うように見えました。まるでインヴィクタでの自分の試合を見るようでした。正直、このままだと負けると思って見ていたのですが、あの場面でまさか跳びつき十字が出せるとは……驚きました。
相手の選手は打撃力と比較して組技にはあまり対応できていないようにも感じましたが、あの場面で普段は使わない技で一本勝ちしてしまうRENA選手は改めて凄いと思います。元々先輩で知名度も年齢も実力も上のRENA選手の活躍を嫉妬するようなことはないですが、体重の調整が可能なら国内のMMAで戦ってみたい選手の1人であることは間違いないです」
──そんな楽しみな一戦のためにも、負けられない今回の一戦。最後に最もファンに魅せたい点を教えてください。
「そうですね……。今の私は連敗中で皆さんの記憶から少しずつ消えかけているかも知れませんが、もう一度記憶に刻み直したくなる様な試合をしたいです。なので、数少ないとは思いますが、ファンの皆さん応援宜しくお願いします!!」
■ Invicata FC15対戦カード
<Invicta FC女子フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者] クリス・サイボーグ(ブラジル)
[挑戦者] ダリア・イブラギモワ(ロシア)
<Invicta FC女子ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] リヴィア・ヘナタ・ソウザ(ブラジル)
[挑戦者] ディアナ・ベネット(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
ラケル・パアルイ(米国)
コリーン・シュナイダー(米国)
<女子アトム級/5分3R>
アンバー・ブラウン(米国)
紫乃バンフース(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル(米国)
アリダ・グレイ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
レイシー・シャクマン(米国)
魅津希(日本)
<女子フェザー級/5分3R>
アマンダ・ベル(米国)
エジアネ・ゴメス(ブラジル)
<女子フライ級/5分3R>
クリスティーン・スタンレー(米国)
ケイティー・コリンズ(米国)
<女子フェザー級/5分3R>
ミーガン・アンダーソン(豪州)
アンバー・リーブロック(米国)