【UFC159】ビスピンがベルチャーに快勝も、後味悪い結末に…
<ミドル級/5分3R>
マイケル・ビスピン(英国)
Def.3-0: 30-27, 30-27, 29-28
アラン・ベルチャー(米国)
※サミングにより3R途中で試合終了
サウスポーの構えのベルチャーが左ミドルを放つが、ビスピンがスッと距離を取る。右の関節蹴りから左ミドルを続けるベルチャーの足をビスピンが抱えにいく。サイドキックから距離を取るベルチャーの右ローがヒットする。左から右ストレートを放ったビスピンも、左ローを見せる。ベルチャーの左ストレートを受け、左ミドルを蹴り込んだビスピンが距離を詰めていく。
ベルチャーもローや左を伸ばし、ステップを多用する。ビスピンは右ストレートを打ちこむが、ベルチャーもオーソから右フックをテンプルにヒットさせる。スイッチを繰り返すようになったベルチャーだが、ビスピンは構わず右から左を放つ。残り45秒で、目を突かれたとビスピンがアピールもすぐに試合は再開する。残り30秒、ベルチャーがバランスを崩して立ち上がったところにビスピンがワンツーを打ち込み、テイクダウンを切ってエルボーを入れて初回を戦い終える。
2R、すぐに右ストレートをヒットさせたビスピンが、左ストレートも続けて打ち込む。構えは変えるが、動きがやや落ちたベルチャーは、左ハイに続いて左ストレートを被弾する。前に出てくるベルチャーに左フック、ワンツーとクリーンヒットさせるビスピンのペースが上がってくる。左フックで迎えうち、右を返すビスピンにベルチャーが押し込まれ、金網際で右ストレートを受ける。
ワンツーから左ハイ、左ジャブと手数が多く精度も高いビスピンに対し、ベルチャーは蹴りが少なくなってきた。接近戦で右フックを受けたビスピンは、逆に右フックを2発返し、右ストレートを打ちこむ。残り30秒を切ってテイクダウンは簡単に切られたベルチャーだが右フックを2発ヒットさせる。迎え撃ったビスピンが、ワンツーをまとめたところで2Rが終了した。
最終回、完全にパンチ主体になったベルチャーは、右ストレートを被弾。ワンツーからローを受け、右エルボーを顔面に受ける。ボディからショートのフックを連打するビスピンに対し、ベルチャーの動きは明らかに落ちてしまっている。ビスピンは右フックをテンプルに打ち込むと、間断なくパンチをベルチャーにヒットさせていく。右フックを返したいベルチャーだが、ビスピンはダブルの左ジャブ、さらにワンツーから右ストレートと攻め手を弛めない。
ベルチャーの攻撃をほぼ完封し、テイクダウン狙いも切ったビスピンは、最後までペースを譲ることなく打撃戦で打ち勝つ。しかし、残り30秒でビスピンの指がベルチャーの古傷でもある目に入り、出血。試合はここで終了に。後味の悪さこそ残ったものの、強さを見せつけたビスピンが、2Rまでの集計で判定勝ちした。
「完全なアクシデント。不幸だった。ファイトをエンジョイした」という言葉を続けるビスピンが、ベルチャーに対しあまり申し訳ないという風に見えなかったのは残念だった……。