【UFC94】“戦闘モード”BJ・ペンに、落ち着きみせるGSP
1月31日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナで開催されるUFC94『ST-PIERRE vs PENN 2』。大会を2日後に控え、主要ファイターがオープン・ワークアウトと呼ばれる公開練習を行い、メインに出場するUFC世界ウェルター級王者ジョルジュ・サンピエールとUFC世界ライト級王者BJ・ペンもその場に姿を現した。
【写真】公開練習終了後、取材を終え足早に会場を後にしたBJペン。計量1日前で、体重は161ポンド。これから最後の仕上げにかかるのか、肌艶の色は良かった (C) GONG KAKUTOGI
ベスト×バストと評される今回の対決。2年前の対戦では、GSPが判定でBJを下しているが、今もダメージ重視ならばBJの勝利だったという声は高い。
その対戦後、GSPは圧倒的な強さをもって世界王座を獲得も、初防衛戦となったマット・セラ戦でまさかの王座転落。この敗北でさらに強さを増したGSPは、ジョシュ・コスチェック、マット・ヒューズ(暫定王座獲得)、マット・セラ、ジョン・フィッチという、時の最強の対戦相手をことごとく一方的な試合展開で倒してきた。
一方のBJは、GSPの負傷でチャンスを得たウェルター級挑戦試合で敗北を喫し、王座返り咲きから方向転換、ライト級転向を決意する。TUFシーズン5のコーチ対決となったジェンズ・パルバーを下すと、ジョー・スティーブンソンを破りライト級世界王座を獲得し、二階級制覇を達成した。
その後、ショーン・シャークという最強のチャレンジャーを一方的な試合展開で破ると、GSPへの挑戦&リベンジを宣言した。現代MMAで最も穴のないGSPと、突厥した才能の持ち主であるBJの対戦は、幾通りもの勝敗の行方が考えられる、まさに天才同士の一戦となるだろう。
まずは午後12時半からワークアウトに訪れたBJは、「この試合は、とてもエキサイティングなものになる」と一言。早口だが、まくし立てるという感覚でなく、溢れ出る戦闘意欲を抑えつけられないような表情で、GSP戦について語った。
【写真】公開練習を行うことなく、そのまま会見を所望したGSP。BJよりも幾分、リラックスしていたように見えた (C) MMAPLANET
BJに遅れること2時間15分。公開練習に姿を現したGSPは体を動かすことなく、そのまま質疑応答へ。2年前にすでに勝利し、一階級下の王者と戦うリスキーさを指摘されても、「どの試合でもリスキーなことは変わりない。それに僕はもう世界王者だ。だからベルトを取るために戦うことはもうない。歴史上、最も優れたファイターとなるために戦うんだ。BJは僕の視界に入っている中で、最も危険なファイター。僕はベルトを防衛するために戦うんじゃなくて、BJ・ペンに勝つために戦うんだ」と語った。
BJが勝てば、どちらのベルトも保持し続けるのか。噂されるGSPのミドル級転向はあるのか?
史上最高のカードとズッファが自信を持つビッグファイトは、今後、ライト級とウェルター級にどのようなドラマを持ち込むであろうか。オクタゴンのなか、その未来に大きな興味が持たれる両者の対戦となる。
■UFC94『ST-PIERRE vs PENN 2』全対戦カード
<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョルジュ・サンピエール(カナダ)
[挑戦者]BJ・ペン(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
リョート・マチダ(ブラジル)
チアゴ・シウバ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
ステファン・ボナー(米国)
ジョン・ジョーンズ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
カロ・パリシャン(米国)
キム・ドンヒョン(韓国)
<ライト級/5分3R>
ネイト・ディアズ(米国)
クレイ・グイダ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョン・フィッチ(米国)
郷野聡寛(日本)
<ライト級/5分3R>
マニー・ガンバーリャン(米国)
チアゴ・タバレス(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
クリス・ウィルソン(米国)
ジョン・ハワード(米国)
<ヘビー級/5分3R>
クリスチャン・ウェリッシュ(米国)
ジェイク・オブライエン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
マット・アロヨ(米国)
ダン・クレイマー(米国)
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