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【Interview】キム・ドンヒョン「中村K太郎に韓国に来てほしい」

Kim Dong hyun

【写真】ライト級以下の所属選手が多いチームMAD。同体格ではLFCウェルター級王者のペ・ミョンホがいるが、スパーリング・パートナーを求めて米国で練習をしてきたキム・ドンヒョン (C) MMAPLANET

UFC初の中国=マカオ大会がコタイ・アリーナで11月10日(土・現地時間)に行われ、韓国のキム・ドンヒョンがパウロ・チアゴと対戦する。

韓国人ファイターのなかで、最もUFCで成功を収めたといえる彼だが、これからの世代のことを考えて、現状への憂いを訴える。アジア人として、世界で戦うために少しでも改善に試み、そして日韓の交流の活発化を推すキム・ドンヒョン、そのインタビュー後編では、次回の対戦相手チアゴについても語っている。

[インタビュー前編はコチラ

――日韓が協力できれば、北米に足を運ばなくても質の高いトレーニングが詰めるかもしれないですね。

「その通りなんだ。他のジムは知らないけど、チームMADはいつでも交流することはウェルカムだよ。もともと、僕らは日本で練習をさえてもらっていた。こういう言い方をするのは気分を害するかもしれないけど、今のチームMADはかなり充実した陣容を誇っているし、日本の選手たちが日沖のようにこっちに足を運んでもらっても、その分だけ役に立てると思う。

日本人選手だって、韓国から学べるようにもなったと思うから、いつでも来てほしい」

――ドンヒョンは同じ階級の日本人選手、今後、戦うかもしれないファイターが出稽古にやってきても問題ないですか。

「だって、僕は中村K太郎に『韓国に来いよ』って誘ったこともあるからね。岡見はチーム・クエストで練習しているんだよね?」

――そうですね、試合前は特にポートランドで練習することが増えました。

「分かるよ。やっぱり、僕も自分より大きいな相手と練習したいからね。だから、また僕も岡見と一緒に練習がしたい。日本の慧舟會で練習していたときは、僕より大きな選手が随分とたくさんいたけど、今は少なくなったと聞いている。

やっぱりPRIDEがなくなった影響は大きいのかなって」

――必然的に世界で勝てる階級がどんどん軽量級にしぼられてきているので、体の大きな選手は少なくなっているかもしれないですね。ただ、それだけに以前よりも皆が協力しあって練習しています。水野選手、福田選手、岡見選手に交流があるように。

「そうなんだ。今もPRIDEを懐かしく感じることがあってね。RFCでミノワマンが入場してきたときも、チームMADのヤン・ソンウン会長と一緒に見ていて、『やっぱりロマンがあるよねぇ』って話していたんだ(笑)。僕もやっぱりPRIDEに出たかったなぁって。

韓国人ファイターは、やっぱりPRIDEに思い入れがあるんだ。出場選手が格好良く見えたんだ」

――とにもかくも今はUFCで戦っており、11月10日にはマカオでパウロ・チアゴとの対戦が決まっています。7月にはアクシデント気味ではあったのですが、デミアン・マイアに敗れているだけに、ここは負けらない試合になります。

「マイア戦はグラウンドになった瞬間に、彼のヒジが右ワキ腹に入って、強烈な痛みを感じて動けなくなったんだ。ただ、痛みが走った位置は見た目も変化があったのに、医者に見せても何も問題ないって診察されて、変な気持ちだよ。

チアゴに関しては、とにかく対戦相手は僕の戦い方を研究しているから、逆にどうやって攻めて来るかも予想しやすい。だからこそ、自分の長所を伸ばして、自分の武器で勝ちたいと思う。

そのためにもハードな練習を積んでいるので、しっかりとUFCで結果を残して、アジアのファイターの地位を向上させたいんだ」

――今日は練習後でお疲れのところ、ありがとうございました。

「カムサンハムニダ(笑)」

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