【UFC174】田中路教「UFCが決まり、ちょっとビビッてしまった」
【写真】 UFCで戦うことで、心身、環境とMMA人生がリセットされた田中路教(C)MMAPLANET
14日(土・現地時間)、カナダ・バンクーバーのロジャーセンターで開催されるUFC173「Johnson vs Bagautinov」で、ローラン・デロームを相手にオクタゴン初陣を迎える田中路教インタビュー第2弾。
第1弾に引き続き、練習環境の変化のより心身ともにどのような変化が彼の身に起ったか、そして対戦相手の印象を語ってもらった。
<田中路教インタビューPart.01はコチラから>
──シュートボックスをHEARTS、MMAをシューティングジム横浜とAACC、打撃は八景ジムで続けているということですか。
「八景は完全に打撃ですね」
──練習形態がガラリと変わったことで、これまでと比較して技術的な部分、あるいは気持ち的な部分で変化した部分を感じることはできますか。
「ただ練習をこなすという状況に陥っていて、あまり危機感がなかったです。自分が成長する練習でなく、現状維持するためにMMAスパーをするという練習になっていた向きはあります。今は色々なところに通うようになり、自分が強くなるための練習ができるようになったような気がします。最近は自分が強くなっていると感じられるんです。技術 の部分も向上していますし……」
──取り様によっては角の立つ発言ですが、グランドスラム時代の練習をそのように捉えていても、それは田中選手の気持ち次第ということは考えられないですか。日々のMMAスパーでも強くなる意識をもって、強くなる練習をすることは可能だし、今は『ここで絶対に潰れることはできない』という危機感があるので、強くなるという部分を意識できているのではないでしょうか。
「ハイ、それもあると思います。やはりPXCに留まっていることで、僕のなかでどこか油断というか、安心感があったと思います。だから、自分をそこまで厳しく追い込めなかった。口ではUFCのチャンピオンになるとか言っていましたが、いざUFCが決まり、ちょっとビビッてしまった自分がいて……」
──良いことじゃないですか(笑)。
「ハハハハ。自分ではそんなつもりなかったんですけど、UFC行きが決まってUFCの映像を見ると、『アッ、本当にここに行くんだ』と実感した時に、今のままじゃ戦えねぇなぁっていうのが危機感として出てきました。それで覚悟が決まったというのが大きいと思います」
──第1戦、カナダでカナダ人のローラン・デロームと戦います。
「柔術家ですよね。柔道出身の柔術家と聞いていたのですが、打撃が何かやり辛そうだと……。歩きながら打ったり、リーチもあるので変なタイミングで打ってきます。そういう部分ですね」
──組みの最中にエルボーを使ったり、そういう小技も効かせているファイターです。
「使っていますね。組みは四つが中心で組み際にエルボーを使っていましたね。ただ、組んだところよりも離れたところでの打撃がキーポイントかと思うので、あまり打ち合いには持っていきたくないというのは正直あります」
──カナダに一緒に行くメンバーも、当然、これまでの海外遠征とは変わってくるかと思われますが。
「AACCの大塚(隆史)さんがセコンドに就いてくれます。水垣さんにお願いしていたのですが、ちょっと都合が合わなくて」
──水垣選手は海外で試合を続け、国内でも自転車に乗って、泳いで――と、気圧と水圧が変化する生活が続いているので、きっともう飛行機に乗りたくないのですよ(笑)。
「……そうなんですか(笑)。大塚さんの方から『俺つくよ、行きたいし』って言ってくれていたので。大塚さんにお願いしました」
──大塚選手といえば、セコンド云々でなく練習スケジュールを伺ったときに尋ねるべきだったのですが、想像するだけでも田中選手と大塚選手だとギリギリのスパーをしていそうです。過酷なスーパー・フィジカル対決ですね。
「大塚さんとは本当に良い練習をさせてもらっています。とにかく大塚さんは動きが止まらないんです。動き続ける大塚さんとの練習だからこそ、これまでのMMAスパーではなかった感覚というのか、際の攻防だとかも磨くことが出来ています」
──大塚選手の方が、田中選手より速いと感じるようなことはありますか。
■ UFC 174対戦カード
<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者] アリ・バガウティノフ(ロシア/4位)
<ウェルター級/5分3R>
ローリー・マクドナルド(カナダ/2位)
タイロン・ウッドリー(米国/3位)
<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・ベイダー(米国/9位)
ハファエル・フェイジャォン・カバウカンチ(ブラジル/12位)
<ヘビー級/5分3R>
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ)
ブレンダン・シャウブ(米国/13位)
<ライトヘビー級/5分3R>
ライアン・ジモー(カナダ)
オヴァンス・サンプレー(ハイチ/14位)
<ウェルター級/5分3R>
ダニエル・サラフィアン(ブラジル)
ストラッサー起一(日本)
<女子バンタム級/5分3R>
ヴァラリー・レターノー(カナダ)
エリザベス・フィリップス(米国)
<バンタム級/5分3R>
イーブ・ジャボウィン(カナダ)
マイク・イーストン(米国/8位)
<ライト級/5分3R>
ケイジャン・ジョンソン(カナダ)
バン・テヒョン(韓国)
<バンタム級/5分3R>
ローラン・デローム(カナダ)
田中路教(日本)
<ライト級/5分3R>
ジェイソン・サッゴ(カナダ)
ジョシュ・ショックリー(米国)