【RIZIN51】フライ級GP準決勝=神龍誠戦へ。元谷友貴「絶対に動きがある面白い試合になると思います」
【写真】写真は総選挙の時のもの。インタビューは9日に行われ、元谷は本日のパブリック計量はリカバリーのために欠席している(C)TAKUMI NAKAMURA
明日28日(日)に名古屋市北区のIGアリーナで開催されるRIZIN51。フライ級GP準決勝で元谷友貴が神龍誠と対戦する。
text by Takumi Nakamura
GP開催を機にバンタム級からフライ級に階級を落とし、開幕戦でヒロヤと対戦した元谷。ヒロヤ戦では打撃・テイクダウン・トップ&バックコントロールで終始試合を支配し、貫禄の判定勝利を収めた。
準決勝進出をかけた総選挙では2度目の投票で神龍との対戦=準決勝進出が決定。フライ級のトップ日本人対決であると同時に、どちらがDEEPの最高傑作か?というテーマもある一戦を前に、元谷がフライ級での戦いとDEEPへの想いについて語ってくれた。
戦うことは意識してなかったし、一緒に練習したこともある
――フライ級GP一回戦は久々にフライ級まで体重を落としての試合でした。実際に動いてみて感想はいかがでしたか。
「ちょっと最初は『動けるかな?』という不安もあったんですけど、ちゃんと動けていたと思いますし、前回より今回の方がコンディションもよくなると思います」
――抽選会の時にバックステージでお会いした時、減量は問題ないと話していましたが、実際に減量はそこまで苦ではなかったのですか。
「早めに時間をかけて体重を落としていたので、バンタムの時よりもだいぶ余裕を持って落とすことができましたね。いつもより数キロ軽いかなくらいの感じでした」
――バンタム級と比べて動きに違いはありましたか。
「いざ試合になったら全然動けていましたし、自分的に違和感はなかったですね。練習中に普段よりちょっと軽くなってるなと感じたくらいです」
――フィニッシュは逃しましたが、逆に5分3Rフルに戦えてよかった部分もありますか。
「3R通してしっかり動けた感覚はありますね。フライ級でどれだけ動けるかを3Rフルで出来たのはよかったなと思います」
――対戦相手のヒロヤ選手についてはいかがでしたか。
「思ったよりも消極的だったのかなと思います。それはあっちも自分もなんですけど。ただもっとガンガン来ると思っていたので、ちょっと何をしたかったのか分からない感じでしたね。印象としては」
――元谷選手としては余裕を持ってヒロヤ選手の動きを見て戦うことが出来ましたか。
「そうですね。相手が何で来ようとしているのかをちゃんと見て、一発をポン!ともらって負けるようなことがないように意識して戦いました」
――それを踏まえてもフィニッシュして勝てなかったことは反省点ですか。
「本来だったら僕が極めて勝つぐらいの差はあると思っていたし、実際に戦っていてもそう思いました。だからしっかり勝負どころというか、どこで仕掛けるかの判断というか、そこをしっかりやっていけたらなと思いました」
――特に今回はGP準決勝の進出者が投票で決まるシステムだったので、一本・KO勝ちでアピールしたかった部分もあったと思います。
「フィニッシュできなかった時は試合が終わってやべえなと思いましたね(苦笑)。他の選手はフィニッシュして勝ったりしていたので、正直なところ選挙で当選するのは厳しいかなと思っていました」
――そして選挙当日、各選手に演説する時間が設けられました。あそこで話すことは入念に考えていたのですか。
「ある程度は、ですね。あまり難しいことは言わずに自分が誰と戦いたいかをシンプルに伝えようと思いました」
――戦いたい相手として神龍誠選手の名前を挙げましたが、神龍選手のことは意識していたのですか。
「もともと神龍選手と戦いたいというのもありましたし、神龍選手と見たいという声も多かったので、そういうところでも意識していました」
――選挙では最初の投票で落選となりましたが、どのような心境で二度目の投票を待っていたのですか。
「正直、最初の投票で受かるのは厳しいかなと思っていました。ただ二度目の投票に残ったメンバーを見たときに神龍選手と伊藤裕樹選手がいて、2人は試合したばかりだったので、それだったら自分に票が入るかもしれないと思って待ってました。ただやっぱり正式に当選した時はホッとしましたね」
――改めて対戦相手として神龍選手の印象は?
「僕の中ではすごく強い選手だと思っています。扇久保(博正)選手やホセ・トーレス選手とやった試合も全然引けを取らないというか、どっちに転がってもおかしくない、判定の好みでポイントがついた感じだったんで、本当に強い選手だと思います」
――元谷選手・神龍選手ともにDEEP出身ですが、実はDEEPを主戦場に戦っていた時期はかぶっていないんですよね。
「RIZINでも自分はバンタム級でやっていて、神龍選手がフライ級でやっていたんであまり被ることがなかったんですよね。だから戦うことは意識してなかったし、一緒に練習したこともあるんですよ。今回自分がフライ級に落としてグランプリに出ることになって(戦うことを)意識するようになりました」
――神龍選手はトータル的に戦うなかで極めの強さが目立つ選手ですが、その辺りはどう分析されていますか。
「最近まではあまり極めるイメージはなかったんですけど、ここ最近は極めの技も増えてきたし、極めだけじゃなくて打撃も良くなっていて、すごくレベルアップしているなと思います」
――では全局面で勝負して勝つという試合をイメージしていますか。
「そうですね。本当に総力戦、全部使って戦って勝てるようにって感じです」
――今回のフライ級GPは元谷選手にとって階級を変えての新たなチャレンジなのか。それとも絶対にここでベルトを獲ってフライ級で戦っていくきっかけにするのか。
「今は次の試合、神龍選手のことしか見てないですけど、しっかりベルトは獲りたいなと思います」
――RIZIN含めてフライ級という階級が盛り上がっていることをどう感じていますか。
「フライ級そのものが世界的にも盛り上がっていて、RIZINも盛り上がっていて凄くいい状況だと思っています。あとは自分がやってきたことをしっかり試合で出して、その結果としてチャンピオンになれるように、と思っています」
――RIZINのベルトそのものにも思い入れは?
「自分はRIZINに出てベルトを獲れてないんで。そこに対する思いは強いです」
――例えばフライ級に階級を下げたのもベルトを獲りたいからというのが理由の一つですか。
「階級を変えたのは3月にバンタム級のタイトルを獲れなくて、すぐにチャンスが回ってくるかと言われたら回ってこないと思ったんですね。それだったらフライ級の方がチャンスが回ってくる可能性があると思って、フライ級に落とすことを決めました。あとはバンタム級だと一通り選手とやっているので、やってみたいカードそのものが少ないんですよね。そういう意味でフライ級はやったことがない選手が多いので、新たな挑戦という部分でも自分がフライ級でどこまでいけるか楽しみです」
――ずっと格闘技を見てきたファンはDEEPを代表する選手同士の試合として注目している人も多いと思います。
「自分も神龍選手もずっとDEEPで戦ってきて、その2人で試合をしてフライ級ではどちらが強いかを見せたいですね」
――元谷選手は会見でコメントするときに「DEEPの元谷です」と自己紹介しますが、あれは自然にそう言うようになったのですか。
「自然というか、やっぱり僕はDEEPから来た選手だと思っているし、ずっとDEEPにはお世話になっているんで、DEEPの選手としてRIZINで勝ちたいと思っています」
――また一つの試合としても元谷選手と神龍選手の試合を楽しみにしているファンも多いと思います。そういった人たちにはどのような試合を見せたいですか。
「試合展開がどうなるにしても、お互い動いてフィニッシュを狙って攻めていくので、絶対に動きがある面白い試合になると思います。僕自身、今のところ前回よりも間違いなく仕上がりがいいので、必ずいい試合になると思います」
一回扇久保選手とやって負けているんで、その借りも返したいですが、今はどちらでもいいかなと
――神龍戦をクリアすれば決勝では扇久保選手とアリベク・ガジャマトフの勝者と対戦することになります。どちらとベルトを争いたいですか。
「自分は一回扇久保選手とやって負けているんで、その借りも返したいですが、今はどちらでもいいかなと思っています。神龍選手に勝って決勝までいって、同じく勝ち上がってきた方に勝ってGPで優勝したいです」
■視聴方法(予定)
9月28日(日)
午前11時30分~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!
■対戦カード
<RIZINライト級選手権試合/5分3R>
[王者]ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)
[挑戦者]堀江圭功(日本)
<フェザー級選手権試合/5分3R>
[王者]ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス)
[挑戦者]ビクター・コレスニック(ロシア)
<RIZIN WORLD GP2025フライ級T準決勝/5分3R>
扇久保博正(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)
<RIZIN WORLD GP2025フライ級T準決勝/5分3R>
元谷友貴(日本)
神龍誠(日本)
<RIZIN WORLD GP2025フライ級Tリザーブマッチ/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
山本アーセン(日本)
<RIZIN WORLD GP2025ヘビー級T決勝/5分3R>
マレク・サモチュク(ポーランド)
アレクサンダー・ソルダトキン(ロシア)
<バンタム級/5分3R>
佐藤将光(日本)
ダニー・サバテロ(米国)
<バンタム級/5分3R>
梅野源治(日本)
芦澤竜誠(日本)
<フェザー級/5分3R>
高木凌(日本)
三宅輝砂(日本)
<ライト級/5分3R>
矢地祐介(日本)
芳賀ビラル海(日本)
<フェザー級/5分3R>
鈴木博昭(日本)
ファン・イェーロウ(中国)
<フライ級/5分3R>
冨澤大智(日本)
平本丈(日本)
<フェザー級/5分3R>
大和哲也(日本)
奥山貴大(日本)
<100キロ契約/5分3R>
金田一孝介(日本)
チャートゥ・バンビロール(セネガル)
<ライト級/5分2R>
太田将吾(日本)
Street♡★Bob洸助(日本)
<バンタム級/5分2R>
山木麻弥(日本)
石坂空志(日本)
<フライ級/5分2R>
佐藤執斗(日本)
小林大介(日本)
<フェザー級/5分2R>
YUHEI(日本)
脇田仁(日本)