【RWS】RISE世界王者・大﨑がラジャ王者ジャルンスックに挑戦。ペットパノムルン&コリンズも大﨑を後押し
【写真】大﨑は同じRISEファイターたちからの激励のメッセージが書かれたフラッグと共にラジャ王座に挑む(C)SEIJI ONO
明日27日(土・現地時間)、タイはバンコクのラジャダムナンスタジアムで行われるRWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)「R80」にて、RISE世界スーパーフライ級(53キロ)王者の大﨑一貴が同スタジアムのバンタム級(53.52キロ)王者ジャルンスック・ブーンラナームエタイと対戦する。
Text by Takumi Nakamura
現在ムエタイの2大殿堂ではルンピニー=ONE Championship、ラジャ(ラジャダムナン)=RWSがビッグマッチを開催しているが、11月にRWSとRISEが選手派遣を含めた交流を発表。その第一弾としてRISEの現役世界王者である大﨑がラジャの80周年記念興行に乗り込み、初戦でジャルンスックの持つ王座に挑戦するという一戦が組まれた。
これまでムエタイルールで戦ってきた選手がヒジ・首相撲なしのキックルールにチャレンジすることが多く、その逆のパターンは少なかった。ONEがMMAグローブ・3R制のムエタイルールを導入し、いわゆるONEムエタイ(MMAグローブムエタイ)にチャレンジするキックボクサーも増えつつあるが、ヒジ・首相撲なしのRISEの現役世界王者がムエタイルール、しかもラジャのタイトルマッチに出場するというのはビッグサプライズと言えるだろう。
現在はRISEを主戦場に戦っている大﨑は、RISEに本格参戦するまではルンピニースタジアムでも試合経験があり、あくまでムエタイル―ル初挑戦ではなく、約6年ぶりのムエタイルールという形だ。しかも大﨑とジャルンスックは2023年12月のRISE両国大会にてRISEルールで対戦しており、この時は大﨑が延長判定2-1で勝利。今回は大﨑がジャルンスックの土俵であるムエタイルールでのリマッチでもある。
RISEルールでの両者の対戦を振り返ると、1Rはサウスポーのジャルンスックが前蹴りとアウトロー、ジャブ、左ストレート、ヒザ蹴りとテンポよく攻撃を繰り出していくなか、大﨑が距離を詰めてからの左ボディを起点にパンチで攻撃をまとめる。
このまま大﨑ペースになるかに思われたが、2R以降はジャルンスックも左のテンカオ狙いの試合運びにシフトして、大﨑の動きを止める。予想以上にRISEルールへの適応を見せたジャルンスックが本戦ドロー(0-0)に持ち込んで延長戦へ。延長も大﨑が奥足ロー、ジャルンスックがヒザ蹴りで一進一退の攻防を繰り広げ、大﨑がスプリット判定で勝ちを手にしている。
この時の対戦ではボディブローと奥足ローという近距離での攻撃に活路を見出した大﨑だが、ヒジをもらう・首相撲に捕まるリスクがあるムエタイルールではRISEルールほどボディブローや奥足ローで攻めることは難しい。逆にRISEルールでもヒザ蹴り=テンカオを巧みに使いこなしたジャルンスックとしては、ムエタイルールではより攻撃方法が増えることにもなる。
当然大﨑としてはヒジ・首相撲に対応しながら、どうボディブローやローキック、もしくはそれ以外の攻撃で攻めていくかが求められる。今回の試合前に大﨑はRISE公式HPの企画で、RISE・ムエタイの両ルールで活躍するペットパノムルン・キアトモー9とチャド・コリンズと対談している。
2人からはヒジ・首相撲の対処とムエタイ流のポイントの取り方に加え、揃って「前蹴りが有効」というアドバイスをもらっている。先ほど言及した「ヒジ・首相撲に対応しながら、どう自分の攻撃で攻めていくか」という部分では、ミドルの蹴り合いだけでなく前蹴りを使って戦うことが大﨑にとって大きな武器になるはずだ。2026年最後にタイで行われる日本人のビッグマッチ、大﨑の快挙達成を期待したい。
■視聴方法(予定)
12月27日(土)
午後8時00分~DAZN、ABEMA de DAZN
















