【KNOCK OUT66】UNLMITEDフェザー級王座決定戦、カルロス・モタ「このルールで戦うために生まれた」
【写真】6日前の来日、体調もすこぶる良さそうだったモタ (C)MMAPLANET
30日(火)、東京都渋谷区の国立代々木競技場第二体育館で開催されるKNOCK OUT60「K.O CLIMAX 2025」で、UNLIMITEDルール・フェザー級王座決定戦で有川直毅と対戦するカルロス・モタ。
Text by Manabu Takashima
昨年の大晦日イブの栗秋祥梧戦で、UNLIMITEDルールに初めて挑み判定勝ち。8月には中村悠磨を判定で下し2連勝とした。その一方でリズムはあくまでもMMAに見えたモタだったが、今回のインタビューで未経験だったルールで自身を試し、短時間&強度を高めたUNLIMITED仕様のトレーニングを課していることが分かった。
「UNLIMITEDルールを戦うために生まれた」と言い放つほど無制限ストライキングバトルに夢中になっているモタこそ、UNLIMITEDの可能性を結果を追い求めつつ無限大に体現できるファイターかもしれない。
UNLIMITEDは短時間だけど強度が高い
――カルロス、来週の火曜日にKNOCK OUTのUNLIMITEDフェザー級王座決定戦に挑みます。
「UNLIMITEDルールは僕のスタイルにとてもマッチしていて、そのタイトルに挑戦できて凄く嬉しいよ。良い試合をして、ベルトを巻く準備はできている。グラウンドでもサブミッションはないけど、ルールに則してパワフルなパウンドを落として戦うつもりだ」
――ところで真夏のブラジルから、冬の東京。時差も気候も違いますが、調整は順調でしょうか。
「夏のブラジルから、冬の日本に……。去年も全く同じ経験をし、あの時はなかなかハードだったよ。日本に着いた時、めちゃくちゃ寒くて体重を落とすのは簡単ではなかった。でも、今回は全てが順調だよ」
――UNLIMITEDルールで2度戦いました。MMAファイターには制限が加わる部分もありますが、過去2試合でUNLIMITEDルールを戦って新たな発見もあったかと思います。
「僕はこのルールで戦うために生まれた。そう思えるぐらい、UNLIMITEDルールが好きなんだ。確かにサブミッションは使えない。でもユニファイド・ルールで禁じられているサッカーボールキックや4点ヒザというアグレッシブな攻撃が可能だ。これらの攻撃が許されているのは、僕のゲームのなかでは大きい。本当に戦いやすいルールなんだよ」
――3分3Rですが、動き続けないといけない。スタミナ的には5分3RのMMAより厳しい側面もあるかと思います。
「そこがUNLIMITEDとMMAの大きな違いだ。MMAは400メートル走を繰り返す。UNLIMITEDは100メートル走を繰り返すようなモノだ。3分と5分ではまずリズムが違う。UNLIMITEDは短時間だけど強度が高い。対してMMAだと、ジェネラルシップやコントロールを意識することが多い。
僕を指導してくれるフランシスコ・ブエノとインターバルを取りながら2時間とかでなく、30分動き続けるという強化に努めてきた。練習時間が長くなると、やはりスタミナ配分を考えてしまうからね。僕のスキルセットだけでなく、この練習方法によって、よりUNLIMITEDに適応できるファイターになることができたよ」
僕のテイクダウンを切ることができるとは思えない
――では有川選手の印象を教えてください。
「試合を見た感じ、タフな相手だと思う。ワンナイト8人トーナメントで優勝したわけだし。スピードがあって、危険な攻撃もある。ただ、抜かりなく準備してきたので倒す自信は十分にあるよ」
――過去2試合の相手と比較して、有川選手はパンクラスでタイトル戦を経験しており、テイクダウンの攻防、MMAの距離を熟知しているかと思います。
「僕がUNLIMITEDで最初に戦った相手(栗秋祥梧)は、キックのチャンピオンで非常に危険なストライカーだった。だから、テイクダウン中心に戦って勝った。2戦目(中村悠磨戦)は、長身の相手にスタンドで如何に戦えるのか自分をテストした。初回は一発もらったけど、試合をコントロールして持ち直すことができた。
2Rからはスタンドでも問題なくなり、テイクダウンをしても、スタンドに戻ることを意識して戦った。逆にブレイクを生かしてゲイムメイクをしたようなものだ。結果、懸念された長身のストライカーを相手に、スタンドでも優勢に戦えた試合だった。
アリカワがMMAの距離が分かっていて、テイクダウンの攻防ができても問題ない。UFC PIをはじめラスベガスで優れたレスラーと練習をしたことで、僕のテイクダウンの幅は凄く広がった。打撃とテイクダウンのコンビネーションに関して、確実にレベルが上がっている。この距離とタイミング、バリエーションをもってすればアリカワが、僕のテイクダウンを切ることができるとは思えない。
彼のことを尊敬しているけど、どの局面でも僕の方が上回っている。思い通り動いて、試合をコントロールして倒す。なんだか彼は『自分の方が上だ』とか言っているようだけど、100パーセント否定する。一つ一つの細かい点からして違う」
――では四角いリングでもなく、オクタゴン・ケージでもない八角形のリング――ノクタゴンという試合場には、どのような印象を持っていますか。
「まず四角いリングだと、誰もがコーナーに追い込みやすく、つまりやすい。八角形のリングは違う。オクタゴンで戦ってきた僕は、自分の距離を取りやすい。そのうえでロープだから、金網よりもテイクダウンがしやすい。ルールと共に、八角形のリングも大好きだよ。
それにKNOCK OUTはライティングも工夫されていて、会場の雰囲気が最高なんだ。何よりスタッフの選手への対応が最高にプロフェッショナルなんだよ。ファイターが、試合に向けて最高の状態になるようサポートしてくれる。ファンの熱も素晴らしく、最初にKNOCK OUTで試合をした時から、自分のホームのように感じた。
あの舞台でブラジリアン・パワー……、全てのエネルギーを使ってファンの求めるファイトを見せたうえで、最高のKO勝ちをしてみせる」
――では2026年はどのような活動をしていこうと考えていますか。
「キックボクシングやムエタイとMMA。2つのスポーツのファイターが、自分の強みを生かして戦えるUNLIMITEDルールは、2026年以降も輝かしい未来が待っているだろう。UNLMITEDルールではキック、ムエタイ、MMA以外のカラテ、サンボなど多くのスタイルのファイターが、自分の力を試すことができる。そしてストライカーはMMAを戦う準備ができ、MMAファイターがキックボクシングを戦うこともできるようになる。どんどん注目が増すはずだ」
――カルロスの2026年ではなく、KNOCK OUT UNLMITEDの2026年を代弁してもらうようになりましたね(笑)。では最後に来週の火曜日の試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
「最高の状態で、最高のバイブスを皆に届けられるよう戦う。応援ありがとう」
■視聴方法(予定)
12月30日(火)
午後1時15分~U-NEXT
■KNOCK OUT60対戦カード
<KNOCK OUT-REDライト級(※62.5キロ)選手権試合/3分3R>
[王者] ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ)
[挑戦者] 久井大夢(日本)
<KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(※70.0キロ)選手権試合/3分3R>
[王者] 海人(日本)
[挑戦者] シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)
<KNOCK OUT-BLACKウェルター級(※67.5キロ)選手権試合/3分3R>
[王者] 中島玲(日本)
[挑戦者] ユリアン・ポズドニアコフ(ウクライナ)
<KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(※46.0キロ)選手権試合/3分3R>
[王者] Kiho(日本)
[挑戦者] 山田真子(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITEDフェザー級(※57.5キロ)王座決定戦/3分3R>
カルロス・モタ(ブラジル)
有川直毅(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED60キロトーナメント決勝/3分3R>
TBA(――)
TBA(――)
<KNOCK OUT-REDスーパーフェザー級(※60キロ)/3分3R>
ゲーオガンワーン・ソー.アムヌワイデッー(タイ)
軍司泰斗(日本)
<KNOCK OUT-BLACK59.0キロ契約/3分3R>
龍聖(日本)
玖村修平(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED68キロ契約/3分3R>
松嶋こよみ(日本)
漁鬼(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED61.5キロ契約/3分3R>
大雅(日本)
プンルアン・バーンランバー(タイ)
<KNOCK OUT-UNLIMITED77キロ契約/3分3R>
スパイク・カーライル(米国)
宮原穣(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED60キロトーナメント準決勝/3分3R>
平川蓮斗(日本)
タン・フォン(中国)
<KNOCK OUT-UNLIMITED60キロトーナメント準決勝/3分3R>
町田光(日本)
新田宗一朗(日本)
<KNOCK OUT-REDバンタム級(※53.5キロ)/3分3R>
乙津陸(日本)
星拓海(タイ)
<KNOCK OUT-RED61.5キロ契約/3分3R>
重森陽太(日本)
ロム・イーサン・タイガーレオン(タイ)
<KNOCK OUT-BLACK48キロ契約/3分3R>
ぱんちゃん璃奈(日本)
サネーガーム・サックチャムニ(タイ)
<KNOCK OUT-REDフェザー級(※57.5キロ)/3分3R>
“狂拳”迅(日本)
皆川裕哉(日本)
<KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(※55キロ)/3分3R>
前田大尊(日本)
川野龍輝(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED63キロ契約/3分3R>
中村悠磨(日本)
ふくやーまん(日本)
<KNOCK OUT-UNLIMITED60キロトーナメント・リザーブ戦/3分3R>
宇山京介(日本)
オルベン・キンジ(日本)
<KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級(※60キロ)/3分3R>
荒井幸太郎(日本)
滝澤直樹(日本)
<KNOCK OUT-BLACKライト級(※62.5キロ)/3分3R>
隼大(日本)
栗野耕作(日本)















