【DEEP127】計量終了 大島×須田の初戦と現在を比較——リマッチはお互い如何に打ち、如何に組むか
【写真】フィジカル強化が目立つ須田に対し、大島の仕上がりの良さも分かる(C)MMAPLANET
14日(日)、15日(月・祝)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP127の計量が行われた。
Text by Shojiro Kameike
約1週間前に行われたDEEP Tokyo Impact2025#04の計量では、下着を脱いで体重を測りたい選手の計量がストリーミング終了後に行われた。これは生配信中のポロリ対策ではあるのだが、対戦相手とリカバリーのことを考えると公平とはいえない。そこで今回、同様のケースで臨んだ木下カラテの計量は万全の対策のなか行われ、配信中に全員が計量をクリアしている。
今大会唯一の女子戦となる大島沙緒里と須田萌里は、それぞれアトム級リミット(48.1キロ)をクリア。計量後、須田は「3年前に負けてから悔しくて、メチャクチャ練習してきました。明日は練習してきたことを全て出してリベンジしたいと思います」、大島は「3年前の試合は頭の中にはないです。今回はしっかり準備ができたので、それを出すだけです」とコメントしている。
大島と須田の初対決は2022年5月。DEEP JEWELSアトム級王者であった大島が、須田の挑戦を受ける形で対戦した。試合は1Rに大島がキムラで勝利している。体格については、初戦当時の須田はまだ線が細い。スタンドではアップライトに構えるも重心が高く、右前蹴りを食らった直後一気に距離を詰めてきた大島に対し、真っ直ぐ下がってしまう。結果、須田から組んだものの大島に小外刈りで切り返され、ボトムを強いられた。
しかし現在の須田は同じワイドスタンスでも左右への動きから左ジャブを突き、ミドルを蹴っている。今年3月の浜崎朱加戦ではそのミドルをキャッチされても、引き込んでから潜り、スイープを仕掛けて相手を崩しに掛かった。走り込みを中心としたフィジカルトレーニングか。当時とは比較にならないほど筋力が増した大島は、同時に腰の強さを身につけている。これは柔道ベースで強烈なテイクダウン力を誇る大島に対し、大きな武器となるだろう。
一方の大島にとっては、当然のことながらスタンドから組むまでの展開がポイントとなる。初戦では左ミドルから左右へのステップを見せていた大島。組みの強さ、特にキムラリバーサルに注目が集まりがちだが、MMAとして自身の組みを生かすのは左右へのステップ激しい前後の出入りとインローだった。しかし、ここ最近は組み急ぐためか自身にとって良い組手、あるいは足技の体勢に至っていないこともある。今年5月のイ・イェジ戦では、フィジカルの向上が著しい相手にインサイドからパンチを突かれ、後半はテイクダウンを防がれてしまった。
大島としても組み急ぐのではなく、スタンドで削ってから自身に優位な形で組みたいところ。柔道ベースの大島と柔術ベースの大島の対決だが、これはMMAだ。組むまでの距離と打撃、そして組手争いに注目したい。グラウンドになれば大島が初戦と同様、一気にパスから極めへと持ち込むか。あるいは須田がバックテイクあるいはスイープから勝負を決めに行くのか。スピーディな攻防が展開されるはずだ。
なお、MMAPLANETが独自調査を進めている「フェイスオフ前後の握手問題」については、オープニングファイトも含めて全12試合中8試合で握手が行われた。
■視聴方法(予定)
9月15日(月・祝)
午後5時30分~U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ
■計量結果