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【DWCS S09Ep05】今シーズン初女子戦は大鉈ダイアー×恐拳フォーロの一戦。LFAフェザー級対決も注目

【写真】フォーロが勝つには、まずKO。ダイアーも上手く戦おうとすると、危ない(C)Zuffa/UFC

9日(火・現地時間)、ネヴァダ州エンタープライズのUFC APEXでDWCS S09 Ep05が開催される。
Text by Manabu Takashima

2人、5人、5人、4人と4週で16人のUFCファイターが誕生した今シーズン、第5週目にして初めて女子戦が組まれた。それが第1試合で行われるシェネル・ダイアーとカロウ・フォーロのストロー級の一戦だ。


(C)PFL

ダイアーは去年のPFLヨーロッパの女子フライ級で決勝進出を果たすも、ヒザの負傷で欠場したファイターだ。

プロでは6勝0敗のパーフェクトレコードを誇り、アマでは7勝3敗。2敗は現UFCファイターのショーナ・バノン、イワナ・ペトロビッチに敗れたもの。PFL以外でもAres FC、Hexagone MMAとフランスでも戦い、イタリアのキック=OKTAGON、英国のグラップリング=PolarisとMMA以外でも実戦経験を積んできた。

対するフォーロはLFAで5勝0敗と無敗を誇るベアトリス・コンスリにスプリット判定負けこそ喫しているが、Jungle Fightで女子フライ級、Soldado Combatでは女子バンタム級のベルトを巻いている。ジャングルファイチでベルトを巻いた試合は、強烈な左フックを打たれたソフィア・エスケルが、ケージに持たれたまま動き止めるとういう恐怖すら覚えるKO劇だった。

UAEWではボディショットでKO勝ちを収めるフォーロに対し、ダイアーは蹴りを散らし、ジャブで自分のレンジをキープして試合を組み立てる。ここからカーフや前蹴りでダメージを与え、意識を腹と足に向けておいてハイキックで仕留めるファイトは、フォーロとは全く別種のストライカーといえる。

(C)Zuffa/UFC

ダイアーの蹴り、フォーロの拳。

自分の距離で戦える位置を取れるのはどちらか。また両者の対戦がストロー級で実施されるのも興味深い。フォーロは前述したようにバンタム級でベルトを巻いた選手で、ダイアーもPFL欧州時代はフライ級でも均整がとれた大きなフレームを持つファイターに映っていただけにストロー級への減量がどれだけ影響を与えるのか。

またダイアーに関しては1年振りのファイトで、試合勘も気になるところだ。

(C)LFA

この他の試合ではコメインのキャム・ティーグ×ラリアン・ドゥグラスも見逃せない。

現LFAフェザー級王者のドゥグラスは今年の1月の初防衛戦で、2022年8月に河名マストを破ったアライジャ・ジョンズをアッパーをで倒している。その組みに対応した近距離のコンビ、ステップインに合わせたカウンターはまさにコンテンダーシリーズで求められる打撃の持ち主といえる。

(C)Zuffa/UFC

対するティーグは9勝1敗、5つのKOと2つの一本勝ちを誇るフィニッシャー。

唯一の敗北が去年のコンテンダーシリーズでケヴィン・バジェホスに敗れたものだ。オクタゴンでも目を見張る接近戦を見せているバジェホスに敗れたティーグは、今年の5月にはボクシングに挑み、腹攻めで対戦相手を戦意喪失に追い込んでいる。

ワンツーからスリー&フォーという連打を実戦で経験したティーグとドゥグラス――KO必至のなかでディフェンス面でも精度の高さも求めたい両者の一戦だ。

(C)Zuffa/UFC

この他、気になるのはメイン出場のアンソニー・グラシオか。

年齢的には31歳だが3勝0敗で3試合の試合タイムは計3分07秒というパンチャーだ(※デビュー戦はギロチンで一本勝ち)。その3戦目でCage Fury FCのヘビー級王座を獲得している。

(C)Zuffa/UFC

対するスティーブン・アスプルンドは12日のLFA217でジョーダン・ヘイダーマンと対戦予定だった。

それがグラシオの対戦相手ギレルメ・パッチが欠場したことうえ、金曜日から火曜日と3日間前倒しでUFC直行ファイトに臨むこととなった。アスプルンドは戦績5勝1敗で、LFAでは4勝1敗。4試合でKO勝ちを収めているが、とにかく開始1分まえでのグラシオから目が離せないマッチアップとなる。

■視聴方法(予定)
9月10日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS


■DWCS S09 Ep05対戦カード

<ヘビー級/5分3R>
アンソニー・グラシオ(米国)
スティーブン・アスプルンド(米国)

<フェザー級/5分3R>
キャム・ティーグ(米国)
ラリアン・ドゥグラス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィリッピ・フランコ(ブラジル)
フレディ・ヴィダル(米国)

<ライト級/5分3R>
チェイセン・ブレア(米国)
サムエル・サンシス(ブラジル)

<女子ストロー級/5分3R>
シェネル・ダイアー(英国)
カロウ・フォーロ(ブラジル)

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