【UFC323】まさかの結末——開始早々パントージャが左ヒジを負傷。ジョシュア・ヴァンが新王者に
<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
ジョシュア・ヴァン(米国)
Def.1R0分26秒 by TKO
アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)
パントージャがケージ中央から右カーフを当てる。ヴァンの左ジャブに右ストレートを合わせ、さらに相手のパンチをかいくぐって組みに行く。ヴァンはパントージャの右ワキをくぐり、さらに首相撲を突き放した。パントージャは一呼吸置いてから、ワンツー→右ハイへ。蹴り足をキャッチされると、マットに手を着いて足を抜く――その瞬間、パントージャが左ヒジを押さえて仰向けになる。左ヒジが外れたのか。ヴァンも戸惑うなか、レフェリーが割って入った。
リプレイ映像が流れると、パントージャが左手をマットに着いた際、明らかにヒジが外れているのが分かる。パントージャが左ヒジを押さえてオクタゴンを後にするなか、前の試合で勝利した平良達郎も唖然とした表情を浮かべる。
ベルトを巻いたヴァンは試合後のインタビューで、「ジーザスなくして、ここにはいない。これで世界がジョシュア・ヴァンを忘れなくなる。ミャンマーの皆、世界が僕らのことを知ってくれるよ。何が起こったか、分かっていなかった。彼が試合を止めた。彼は史上最高のファイターの1人だ。こんな終わり方にはしたくなかった。UFCがどう動くか」と語った。さらに平良との防衛戦について訊かれると、「レッツゴー。誰とでも戦う。僕の前に立ちふさがる相手と戦う。何も恐れることはない」と答えた。
真剣勝負ゆえのアクシデント。このような展開は誰にも予想がつかない。タイトルショットも当然の勝利を収めた平良、そして衝撃的なKO勝ちでUFC復帰を果たした堀口には申し訳ないが――まずは傷が癒えたパントージャとジョシュア・ヴァンの再戦が見たい。











