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【Black Combat15】グローバル路線。最大の注目はメインに登場、シェイドゥラエフ同門ヌルマトフ

【写真】後列、右が2人目がアディレット・ヌルマトフだ (C)RIZIN

23日(土・現地時間)、韓国はインチョンのインスパイア・アリーナでBlack Combat15「Parabellum」が開催される。巧みなYouTubeとの連動で、韓国人ファイターの知名度を上げ独自路線を進んできたBlack Combatが今大会では、国際戦に思いきり舵を切ったカードが目立つように。
Text by Manabu Takashima

これまで日本やブラジルでオーディション・プログラムを行ってきたBlack Combatだが、その海外枠を大きく広げ10人の契約選手をYouTubeコンテンツ「Black Table」のなかで公開し、海外勢が今大会に退去出場することになった。


まずはメインで、バンタム級王者キム・ジェウンと対戦するアディレット・ヌルマトフだ。キャリア13勝2敗のヌルマトフは、今年のRoad to UFCにワンマッチ出場予定だったが、ビザが間に合わず出場が見送られた。

その後、Black Combatと契約したヌルマトフは、あのラジャブアリ・シェイドゥラエフの同門でMMAPLANETのインタビューで、シェイドゥラフが「先輩で、彼は本当にフィジカル面にすぐれたファイターだ。ヌルマトフはRTUに出る予定だったけど、彼もずっとRIZINで戦いたいと言っているから、ぜひRIZINで戦ってほしいね。ぜひジャーナリストの立場として、あなたからもヌルマトフをRIZINに推薦してもらいたいよ(笑)。そのくらいヌルマトフはお薦めの選手だから」と猛プッシュしていたファイターだ。

キム・ジェウンは本来バンタム級タイトル防衛戦を予定していたが竹中大地を含め、ランク4位までの選手との試合がまとまらずフェザー級でこの未知強と戦うこととなった

Black Tableから上位カードでいえば2人目の出場は駒杵嵩大の持つBlack Combatフライ級王座に挑戦するトーマス・アシスだ。このキャリア11勝3敗のブラジリアンは、デビュー2連敗後は今年の7月にムハンマド・モカエフに判定負けを喫するまで11連勝(※1分け)という戦績を残してきた。

アシスが言うにはモカエフ戦は2週間前のスクランブル発進で、体重を13キロを落とし本調子でなかったとのこと。またオフィシャルでない野試合でも60戦を戦い、敗れたのは3試合だけと豪語している。

実はBlack Tableではフライ級挑戦権を賭けてキルギスのダニヤル・トイショベク・ウルルとスパーリングを行い判定負けを喫したが、トイショベクが「今後はバンタム級で戦いたい」と発言したため、挑戦権が与えられた。

アシスによれば、マナウスのさらに300キロも奥の秘境マラアンから船、飛行機を乗り継ぎ1週間かけ韓国に到着した日にスパーリングを行ったということで、本来の力は到底発揮できていないらしい。何かと言い訳めいた発言が多いアシスだが、それだけBlack Combatで成功を収めようという意気込みの表れであろう。

そのアシスにスパーで勝利したトイショベクがPart.01で16勝3敗のカザフスタン人ファイター=ルスラン・サリエフと謎の中央アジア対決を戦う。

またPart.01第2試合ではONEで2勝2敗、若松佑弥に敗れているウ・ソンフンが3年11カ月振りに国内ケージに復帰。ブラジルオーディションの合格者ハンジェル・ドスサントスと対戦する。

韓国国内で、いわば鎖国的な興行&YouTubeコンテンツで人気を博しインスパイア・アリーナに8000人を集客するなど、盛り上がりを見せてきたBlack Combatだが、このグローバル化路線は功を奏すこととなるのか。コロナ下で日本人ファイターの生き残り合戦で活況を制したRIZINが、再び門戸開放を行った時に中央アジアやロシアをはじめとする海外勢の脅威に晒されるようになったが、Black Combatの近未来は果たして、――。


■視聴方法(予定)
8月23日
Part.2 午後6時~Black Combat YouTubeメンバーシップ
Part.1 午後1時~Black Combat YouTubeメンバーシップ

■ Black Combat15対戦カード
【Part.2】
<フェザー級/5分3R>
キム・ジェウン(韓国)
アディレット・ヌルマトフ(キルギス)

<Black Combatライト級選手権試合/5分3R>
[王者]ムン・ギボム(韓国)
[挑戦者]フラービオ・サントス(ブラジル)

<Black Combatフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]駒杵嵩大(日本)
[挑戦者]トーマス・アシス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
オ・イルハク(韓国)
ミウソン・カストロ(韓国)

<ミドル級/5分3R>
チェ・ウォンジュン(韓国)
エドゥアルド・ガルヴォン(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ユン・ホユン(日本)
ガブリエル・ホドリゲス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
キム・ソォンビン(韓国)
キム・ダオンギュ(韓国)

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