【LFA215】前夜にキャッチ戦のリクエストを拒否=上久保周哉は、136.4ポンド契約でエリック・シェルトンと
【写真】シェルトンから減量苦という様子は、伝わってこなかった。これはメンタルも含めて怖い相手だ (C)MMAPLANET
22日(金・現地時間)にカリフォルニア州ベンチュラのベンチュラ・カントリー・イベンツセンターで開催されるLFA215「Miranda vs Barzilay」。その計量が、21日(木・同)に当地のクラウンプラザ・ホテルのボール・ルームで行われ、上久保周哉と対戦するエリック・シェルトンが136.4ポンドと計量失敗、両者の試合はキャッチ戦で行われることとなった。
Text by Manabu Takashima
これが北米流か。ファイトウィークになって、キャッチ戦が増える傾向がある――UFCを除く――北米MMAイベント。計量前夜、午後9時頃にシェルトン陣営から、プロモーターを通し上久保に「140ポンドのキャッチで戦えないか」という打診があった。
すでに水抜きを始めていた上久保は、「もう体重を創っているし、キャッチは飲めない。バンタム級でのリミットでの自分のパフォーマンスを知る必要があるから」と、当然のようにこの申し入れ固辞した。LFAサイドは「100パーセント理解できる」という反応で、彼の言葉をシェルトン・サイドに伝え計量当日に。
午前10時からの本計量に向け、9時半から受付が始まる。予備計量を行うファイターは、少しで早くリカバリーを始めたく本計量開始前に、スケールの前に列をなして待つ状態に。上久保も早々に135.4ポンドで計量を終えた。
一方のシェルトンは、なかなか計量会場に現れない。2時間の猶予がある本計量だが、1時間を過ぎてもシェルトンとコメインでフライ級王座防衛戦を行うエドゥアルド・シャポリンが姿を見せない。
メディカルチェックを終えた上久保は、オフィシャルのフェイスオフ撮影のためにシャポリンにチャレンジするデヴォン・ロジェイと対戦相手が来るのも待つ。と、11時40分にシェルトンが笑顔を浮かべて会場に到着し、上久保に握手を求める。
膚艶もよく、ギリギリまで絞った風には見えない(見せていないだけかもしれないが)シェルトンだったが、結果はショーツを履いた状態で136.4ポンドに。それでも余裕の表情で、汗をかきに一旦退室する。その8分後にシャポリンが現れ、ペーパーワークを済ませて体重計に乗る。シェルトンとは対照的に相当に疲弊した様子のシャポリンは124.6ポンドと0.4ポンドアンダーでパスし、雄叫びを挙げた。
残り時間2分、汗が光るシェルトンが再び計量を行うが、136.4ポンドで変わらない。Fワードを発したシェルトンはアンダーショーツを脱いで体重を測る。が、電子体重計の示す数字は136.4ポンドと変わらない。明らかに体重計の不調にも見えるが、正式計量結果は136.4ポンド。上久保はキャッチ戦を飲み、ファイトマネーの10パーセントを受け取ることとなった。
「まぁ、ここまで来てやらないというのはないですよ」と言う上久保に対し、シェルトンは「すまない。2週間前のショートノーティスだったから」と言いつつ頭を下げる。
そのシェルトンに140ポンド契約を提案した理由を尋ねると、「安全に試合を成立するためだよ」と涼しい顔で答える。これがアメリカン・マインドなのか。もちろん計量失敗を引きずることはない。実際に上久保×シェルトンの1試合前にフェザー級で組まれていたクリス・マカーテ×エリック・ウィスコンジ戦は、直前に150ポンド契約に変更されていた……。そして「LFAはUFCに戻るための最適の場。カミクボは良い選手だけど、明日は俺が勝つ」と話すシェルトンからは、ゆるぎない自信が感じられた。
■視聴方法(予定)
8月23日(土・日本時間)
午前11時00分~UFC FIGHT PASS
■ LFA215メイン対戦カード
<LFAライト級選手権試合/5分5R>
[王者]リッチー・ミランダ(米国)
[挑戦者]イライ・ブラジライ(イスラエル)
<LFAフライ級選手権試合/5分5R>
[王者]エドゥアルド・シャポリン(ブラジル)
[挑戦者]デヴォン・ロジェイ(カナダ)
<136.4ポンド契約/5分3R>
上久保周哉(日本)
エリック・シェルトン(米国)
<150ポンド契約/5分3R>
クリス・マカーテ(米国)
エリッキ・ヴィスコンジ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
マイケル・レイエス(米国)
エイドリアン・ガルシア(米国)
<バンタム級/5分3R>
アーノルド・ヒメネス(米国)
ハファエル・ド・ナシメント(ブラジル)