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【PFL Africa2025#01】バンタム級Tの大本命、ンコシ・ンデベレ「俺はキング・オブ・アフリカだ!!」

【写真】キャリア8勝3敗。KO勝ちは5試合だ (C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)、南アフリカのケープタウンはグランドウェスト・アリーナでPFL AFRICA2025#01が、PFL Champions Series02「Cape Town」と共に開かれる。そのPFL AFRICA2025#01で実施されるバンタム級トーナメント準々決勝でンコシ・ンデベレがマフムード・アテフと対戦する。
text by Manabu Takashima

南アフリカを代表するファイターのンコシは、BRAVE CF時代にホセ・トーレスとのトリロジーで勝ち越し、バンタム級チャンピオンに君臨していた。そんなンコシが、凱旋帰国を果たす。すでにワールドクラスの片鱗を見せているンコシは、文句なしのトーナメント大本命だ。そんなンコシにPFLが母国にやってくる意味と、これから――そして自らのファイトについて尋ねた。


――PFL AfricaとPFL CSが母国で開催され、PFL Africa2025バンタム級T準々決勝でマフムード・アテフと対戦します。今の気持ちを教えてください。

「今のMMAにあって、PFLは最大級の組織だ。そのPFLがアフリカで大会を開く。生きている間に、こんな機会に恵まれるとはね。PFLの一員になって、このショーで戦える。本当に光栄だ。PFLはアフリカのMMAファイターが、どれだけ力を持っているのかを証明する最高の機会になる。俺はハッピーマンだよ」

――EFC Worldwide時代に母国で戦っていたンコシですが、他の選手たちと同様にアフリカでレコードを伸ばすと、海外に戦場を求めるしか道は存在していなかったです。PFLはアフリカ・リーグを発足させ、アフリカでキャリアを積めるようにしました。

「本当に大きな変革の時を迎える。僕はBRAVE CFでチャンピオンになった時、僅かだけど南アフリカのメディアの取材を受け、ラジオにも出演した。でもMMAに精通しているメディアは本当に少なかった。あれからPFLが南アフリカにやってくる前にドリカス・デュプレッシーがUFC世界ミドル級チャンピオンになり、キャメロン・サーイマンのような若い選手もUFCと契約して戦うようになった。

南アフリカのMMAは変化し、進化してきた。若い選手も次の世代も育っている。そこにPFLがやってきた。南アフリカだけでなく、アフリカのMMA全体が大きな将来を見ることができるようになるだろう」

――ところで2023年12月のBRAVE CFバンタム級のベルトを賭けてホセ・トーレスと戦った時にインタビューをさせてもらいましたが、ンコシは当時バリ島のソマ・ファイトクラブに在籍していました。今はどのような環境で練習をしているのでしょうか。

「今もソマで練習している。もう、バリは第二の故郷といって良い俺のホームになっている。トレーニング環境は申し分ないし、コーチ陣も素晴らしい。ソマ・ファイトクラブでしっかりと準備してきたから、ファイト当日が待ちきれないよ(※取材は9日に行われた)」

――南アフリカで練習することはないのでしょうか。

「そうだね。南アフリカのMMAジムも充実してきた。何も不足ないレベルになっている。選手の成長も著しい。MMAが発展するために、堅実に歩んでいる。ただ、俺はバリとソマにもう馴染み過ぎて。あそこから離れることができなくなっている(笑)。ただPFLが開かれることで、さらに南アフリカのMMAが発展したら帰国することもあるかもしれないね」

――ところでンコシは昨年12月、ジンバブエのニコラス・フウェンデに敗れBRAVE CFのベルトを失いました。それ以来の試合になります。

「人生は思い通りにはいかないものだ。BRAVE CFのベルトを守って、ステップアップを狙っていた。でも、面白いモノでベルトを失ったことでPFL Africaで戦う機会を得た。BRAVEで戦っていた時から、目標は変わっていない。モチベーションにしても、気持ちにしても何ら変わりはない。ばかりか新しいプロモーション、新しいケージで戦うことで、よりやる気が満ちてエキサイトしている」

――恥ずかしながらアフリカのMMAに関しては、まるで知識不足でトーナメント出場選手のこともンコシ以外は分かっていないのが正直なところです。ンコシになって、一番気になるライバルは誰になるのでしょうか。

「今回のトーナメント、もうほとんど俺が勝ったようなモノだ。俺こそがキング・オブ・アフリカだ。俺はキング(ンコシの意味は、王)なんだ。このトーナメントで戦うことは、俺の運命だ。ただ、誰も俺の敵になるファイターはいない。戦績を見ても、戦ってきた相手を見ても俺とやり合えるヤツはいない。今はマフムード・アテフに勝つことに集中している。それ以外の相手のことは、勝ってから考えるよ」

――押忍。初戦の相手アテフはエジプト人です。北アフリカの国々は、人種も宗教も違います。北アフリカの国々をライバル視することはありませんか。

「国レベルでの感情に関しては、俺は分からないな。ライバルと思っている人もいるだろうし、そうでない人もいるに違いない。そして、このトーナメントでいえば対戦相手は俺のことをライバル視しているだろう。全く、俺は気にもしていないけど(笑)。エジプトは良いところだよ。俺も一度はピラミッドを見たいと思っている」

――今大会はPFL CSも開かれることで、他のPFL Africaの大会よりも注目されるはずです。そこでインパクトを残せば、PFL内での地位も向上するかと。そのためにもどのような試合をしないといけないと思っていますか。

「ただ自分の力を見せたい。そうすれば、俺は異次元レベルにあることを理解してもらえる。皆が思っている以上の試合、美しいアートのような戦いを見せたい。そして、この国のMMAの発展に寄与したい。それが無理でも1人か2人、3人ぐらいの人生に影響を与えるようなファイトを見せたい」

■視聴方法(予定)
7月19日(土)
午後11時45分~U-NEXT

■ PFL CS02対戦カード

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョニー・エブレン(米国)
[挑戦者] カステロ・ヴァン・スティーニス(オランダ)

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
スミコ・イナバ(米国)

<フェザー級/5分3R>
AJ・マッキーJr(米国)
アクメド・マゴメドフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
マカシャリブ・セニュコフ(ロシア)
泉武志(日本)

<ヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国)
デニス・ゴルソフ(ロシア)

■PFL Africa2025#01

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
ンコシ・ンデベレ(南アフリカ)
マフムード・アテフ(エジプト)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
マックスウェル・ジャントゥ・ナナ(カメルーン)
ミキャエル・ゴフウエ(フランス)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
シャノン・ヴァン・トンダー(南アフリカ)
ブル・ゴドグウ(コンゴ民主共和国)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
ジャシェル・ティシャ・アワ(カメルーン)
ジャスティン・クラーク(南アフリカ)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
アシアシュ・シャタンバ(南アフリカ)
カリーム・ヘニエン(カナダ)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
アブドゥラ・ケイン(セネガル)
フランス・ムランボ(南アフリカ)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
エイブラハム・バブリー(英国)
ポリマニュエル・グナゼ(フランス)

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリエット・ウカ(ナイジェリア)
シーリー・ニーダーマイヤー(南アフリカ)

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