【UFC ESPN70】ワンダーボーイ越えへ。正統派BOX&極めのガブリエル・ボンフィム「圧をかけ続けること」
【写真】非常に物静か。ラテンのノリは見られなかったボンフィム弟 (C)MMAPLANET
12日(土・現地時間)、テネシー州ナッシュビルのブリジストン・アリーナで開催されるUFC on ESPN70「Lewis vs Teixeira」。そのコメインでガブリエル・ボンフィムが、スティーブン・トンプソンと対戦する。
text by Manabu Takashima
2022年9月6日のコンテンダーシリーズで兄イズマエルと同日契約という快挙を成し遂げ、UFCファイターに。その後はニコラス・ドルビーに負けるまで、デビュー以来の連勝を15としていた。初黒星を喫しても、ボンフィムはしっかりと立て直して現連2連勝中でオクタゴン戦績は4勝1敗に。
今週末に、タイトルコンテンダーのワンダーボーイ・スティーブン・トンプソンというキャリア最高のバリューを誇る相手と戦う。MMAに正統派ボクシングを消化した力強い打撃を武器に圧倒的な寝技、極め力を持つボンフィムに初インタビューを試みた。
――ガブリエル、今週末スティーブン・トンプソンと対戦します。今の気持ちを教えてください。
「キャンプをしっかりと終えることができ、凄く順調だ。UFCがこのような試合機会を与えてくれたことに感謝している」
――UFCウェルター級のトッププロスペクトのガブリエルですが、まだ日本のファンは知らないことだらけです。まず、なぜ格闘技を始めたのかから教えてもらえますか。
「僕のキャリアはボクシングからスタートした。15歳の時にボクシングを始めた。今もUFCでコーナーに就いてくれるコーチの下、兄と一緒にね。すぐにアマチュアの試合にでるようになり、チャンピオンになった。ブラジルのナショナル・チームにも選ばれた。
アマチュア時代に70試合を戦い、プロでも7試合戦っている。ただボクシングでは、世界に出て戦うような状況になく将来性が感じられなかった。だから17歳の時にMMAに転向したんだ。とはいっても、何かが劇的に変わったということはなかったよ。もう寝技の練習を始めていたから、MMAには問題なく対応できた」
――それだけのボクシングキャリアがあったのですね。とはいえMMAを始めると、パンチもアジャストが必要だったかと思います。
「タイミング、そしてフットワークが別物だった。MMAはボクシングと比較すると、とにかく相手の仕掛けの数が違う。足へのテイクダウン狙い。ボディクリンチ。それらのテイクダウンを仕掛けるための打撃もある。そういう攻撃を想定するとスタンスや重心も変わる。結果、フットワークからアジャストし、MMAのタイミングで戦えるようになった」
――そんなガブリエルの見事なパンチを初めてライブでチェックしたのは、2021年7月のLFAブラジル大会だったかと思います。
「LFAがブラジルで大会を開くようになったことが、僕のキャリアに転機をもたらした。LAF初のブラジル大会で、ウェルター級GP(4人参加のウェルター級王座決定トーナメント)に参戦できたんだ。残念ながら初戦は勝てたけど、ケガをしてファイナルに進むことはならなかったけどね。
それでも、2度目のショーでベルトを巻くことができた。そして、コンテンダーシリーズから声が掛かった。間違いなくLFAブラジル大会は、キャリアのターニングポイントだよ。あのおかげでUFCと契約できたといっても過言でない」
――そして今週末は、キャリア最大のビッグネームと戦います。ワンダーボーイの印象を教えてください。
「僕とは違うベースを持つ、経験豊かなファイターだ。ただパンチは脅威でなく、グラウンドに行きたくないからこそのテイクダウンディフェンスを重視したスタイルだよね。
パンチで攻めて、グラウンドに持ち込むことは可能だ。そしてダメージを与えるという自分の戦い方を貫きたい。距離を取りたくて動きまくるトンプソンに対し、僕がやるべきことはプレッシャーを与え続けること。プレッシャーを受けたくなくて、彼は動き続けるわけだから。
トンプソンが少しでも隙を見つければ殴るし、テイクダウンを仕掛ける。ファンが見たいのはぶつかり合い。僕はガンガンと前に出て、攻撃し続ける。そしてテイクダウンしてグラウンドで仕留める。だからこそ、圧を掛け続ける必要があるんだ」
■視聴方法(予定)
7月13日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前6時45分~U-NEXT
■UFC ESPN70対戦カード
<ヘビー級/5分5R>
デリック・ルイス(米国)
タリソン・テイシェイラ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
スティーブン・トンプソン(米国)
ガブリエル・ボンフィム(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
カルヴィン・ケイター(米国)
スティーブ・ガルシア(米国)
<フェザー級/5分3R>
ネイト・ランドヴェール(米国)
モーガン・シャリエール(フランス)
<ヘビー級/5分3R>
ヴィトー・ペテリーノ(米国)
オースティン・レーン(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジュニオール・タファ(豪州)
トゥコ・トコス(英国)
<ウェルター級/5分3R>
クリス・カーティス(米国)
マックス・グリフィン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
チディ・ンジョグアニ(米国)
<女子フライ級/5分3R>
ローレン・マーフィー(米国)
エドゥアルダ・モウラ(ブラジル)
<ヘビー級/5分3R>
ケネディ・ンゼチェクウ(米国)
ヴァルテル・ウォーケル(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
マイク・デイヴィス(米国)
ミッチ・ラミレス(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ファティマ・クライン(米国)
メリッサ・マルチネス(メキシコ)