【Cage Warriors192】2年振りの実戦、シャジドゥル・ハックがスコット相手にフライ級王座防衛戦
【写真】世界中で盛り上がるフライ級戦線?!(C)CAGE WARRIORS
12日(土・現地時間)、英国はロンドンのIndigo at The O2でCage Warriors192 「Haque vs Scott」が開催される。英国ドメスティックMMAの雄、欧州最大のフィーダーショーでもあるCage Warriorsの今大会は、その英国最大の屋内競技場O2アリーナに隣接するコンサート会場であり、ナイトクラブでもあるインディゴat The O2で行われる。
Text by Manabu Takashima
メインは王者シャジドゥル・ハックに、ジャワニー・スコットが挑戦するCage Warriorsフライ級選手権試合だ。
バングラデシュ生まれで英国籍を持つ34歳のチャンピオンは、約2年振りの実戦復帰となる。ロンドンでも治安が良くないとされるストラトフォードに移り住んだハックは、路上で暴漢に襲われ自らの弱さに幻滅、生まれ変わろうと14歳の時にキックボクシングを始める。
その後、MMAに転じてアマからプロにステップアップを果たすと、デビューから3年後の8戦目に当時の英国軽量級をリードしていたロニー・マンを破ってM4TGバンタム級を獲得した。同王座を失い、フライ級を制してからも両階級で戦ってきたハックは勝ったり負けたりの時期もあり、一時は10勝5敗と2勝1敗ペースまでレコードが落ちた。
それでも2021年9月から4連勝を果たすと、2022年の大晦日にサム・クリーシーを右オーバーハンドでKOし、Cage Warriorsフライ級のベルトを巻く。翌2023年7月に初防衛に成功したハックだが、王座奪取後はめっきりと試合数が少なくなった。
結婚し父親となったことで、ハックは一時は引退に気持ちが傾いていた。それでも所属するACE MMAでキッズからプロまで指導をし、ケージに戻ってくることを決めた。
キックベースのハック、基本は距離をコントロールしながら、下から崩すというソリッドなスタイルで戦うが、上記のようにKOパワーを持つ打撃は一瞬の交錯から生まれる。
そんな16勝5敗、6連勝中の王者に挑むジャワニー・スコットは7勝1敗の28歳。Cage Warriorsでは4連勝中でそれ以前にフランスのAres FC、BRVE CFのスペイン大会でも戦ってきた。スコットの強みは、ずばりボクシングだ。それもボクシングディスタンスだけでなく、ダーティーボクシングやヒザ蹴りというクリンチでの打撃が強い。と同時に、スコットの打撃は粗さが残るので、ハックの一瞬のステップインからのパンチを被弾する可能性もある。とはいえ2年で5試合目と、コンスタントにファイトを重ねてきた挑戦者に、やや分のあるタイトル戦といえよう。
■視聴方法(予定)
7月12日(土・日本時間)
プレリミ午前1時30分~UFC FIGHT PASS
メイン午前4時30分~UFC FIGHT PASS
■ メイン対戦カード
<Cage Warriorsフライ級選手権試合/5分5R>
[王者]シャジドゥル・ハック(英国)
[挑戦者]ジャワニー・スコット(英国)
<バンタム級/5分2R>
キャメロン・エルス(英国)
シルザド・カドリアン(イラン)
<ウェルター級/5分2R>
リオン・ヒル(アイルランド)
スティーブン・ヒル(英国)
<ウェルター級/5分2R>
アンソニー・オロスコ(米国)
ルアン・デュアルチ(ブラジル)
<バンタム級/5分2R>
ウェズリー・マイア(ブラジル)
エイデン・スティーブン(英国)
<160ポンド契約/5分2R>
タリック・ペル(英国)
アダム・シェリー(アイルランド)