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【PFL CS2025#02】フェザー級再転向、PFL残留AJ・マッキーJr「UFCに関して真剣に考えることはなかった」

【写真】質問以前に日本を話題にしたAJ。その雄姿が再び見られることはあるのか(C)MMAPLANET

19日(土・現地時間)、南アフリカのケープタウンはグランドウェスト・アリーナでPFL Champions Series02「Cape Town」がPFL AFRICA01とともに開催される。
text by Manabu Takashima

アフリカ大陸で初のメジャーMMAイベントとして、大いに注目を集める大会でAJ・マッキーJrが、アクメド・マゴメドフと対戦する。ライト級転向後4連勝も昨年10月にポール・ヒューズに敗れたAJが、9カ月振りの実戦復帰。

Bellatorのトップファイターが、PFLを離れるケースも見られるなかワールド・トーナメントに出場せずもPFLに残ったAJに、その真意と再びフェザー級で戦う意味を尋ねた。



ライト級で戦ったのは、ウスマン・ヌルマゴメドフの王座に挑戦するつもりだったから
――AJ、今日はインタビューを受けてもらってありがとうございます(※取材は14日に行われた)。背景からして今は空港ですか。

「いや、ケープタウンのモールだよ」

――もう現地入りしているのですね。アフリカ大陸での初めてのメジャーMMAイベントに参加することをどのように感じていますか。

「最高だよ。アフリカで、こんな大きなイベントが開かれるなんて素晴らしいの一言だ。そんな初めての大会の一部になれることを光栄に思う。しっかりと自分の力を発揮して、違った文化を持つ人達に試合を楽しんでもらいたい。僕自身フェザー級に戻して、アクメド・マゴメドフというタフな相手と戦うことにワクワクしているしね。良い試合を皆に見てもらいたいと思っている」

――2022年10月にライト級に階級を上げて、2年で4勝1敗というレコードを残しました。去年の10月にポール・ヒューズに敗れたことが、再転向に関係しているのでしょうか。

「ライト級で戦ったのは、ウスマン・ヌルマゴメドフの王座に挑戦するつもりだったからだ。でも今も指摘されたようにポール・ヒューズに敗れた。あまり言ってこなかったことだけど、試合前に肩を負傷してドクターから『ノー』とストップがかかっていた。でも、あの試合を戦わないことにはウスマンに挑戦はできない。だから僕に『ノー』はなかった。とにかく戦って、金を稼ぐこと。でも接戦で敗れた。まぁ、このままポール・ヒューズにデカい顔をさせたくないし、再戦はしたいと思う。そして155ポンドのタイトルをまた目指したいという気持ちもある」

現状、PFLで快適に過ごしているからね。ただBellator時代に日本で戦ったことは忘れられない

――145ポンドで戦うにしても、連敗はイメージダウンでタイトル挑戦が遠ざかってしまいます。そういう意味でも大切な試合ですね。

「本当に重要なファイトだよ。特にフェザー級で、僕は最高に動けて、体も大きくて最強だからね。ライト級は楽しく戦えた。フェザー級ではもうタイトルを取っているけど、この体重で戦う限り負けることはできない」

――ではマゴメドフの印象は?

「ダゲスタン人だ。テイクダウンが強いけど、それだけじゃない。しっかりと打撃も使う。ただし、レスリングと打撃の融合は僕の一番得意とするところだ。ブランク明けの試合で、マゴメドフの完成度は確実に上がっていた。この試合でもしっかりと仕上げてくるだろうし、良いファイトになるはずだ。

ただ完成度でいえば、僕は柔術もミックスできている。MMAファイターとして、マゴメドフより完成度が高い。打撃、レスリング、柔術を混ぜて戦う。レスリングを仕掛けてきても、その対処に抜かりはない。テイクダウンを切ってペースの速い試合に持ち込んで、勝利を手にするつもりだ。しっかりとフィニッシュして、フェザー級で誰が世界一なのか改めて証明する」

――ライト級で戦ったポール・ヒューズ戦から9カ月、この間にPFL配下のBellatorファイターは転機を迎え、パトリシオ・フレイレやアーロン・ピコらはPFLを離れてUFCに行きました。日本のファンもAJのキャリアがどうなるのか、とても気にしていました。

「PFLを離れたり、UFCに関して真剣に考えることはなかった。現状、PFLで快適に過ごしているからね。ただBellator時代に日本で戦ったことは忘れられない。またRIZINで戦いたいと思っている。それが可能なのかは分からないけどね。とにかく今はPFLと契約しているし、ここで可能な限り自分を磨こうと思っている。これからのことは分からない。でも、この1年半はサウジアラビアで戦い、今回は南アフリカで戦う。その状況を楽しめているよ」

――PFLの軸ともいえるワールド・トーナメントに出場しなかったのは、何か理由があったのでしょうか。

「トーナメントに出なかったのは、その機会が与えられなかったからだ。誰もトーナメントで戦わないかと尋ねてくることはなかった。オファーがあれば、戦っていただろう。でも、オファーがなかった。僕はチャンピオンを目指している。だから、トーナメントには出たかった。トーナメントで勝ち続ければ、最後はタイトルを手にできだろう?

PFLのトーナメントに出て優勝して。自分のレガシーしたいという気持ちはあったよ。出ることができていれば。それがなったと思っている」

――今週末に試合が控えてはいますが、ヘスス・ピネドとモヴィッド・ハイブラエフがファイナルに残っているフェザー級トーナメントの印象を教えてもらっても良いですか。

「実はあんまり見ていないんだよ。自分が出ることがなかったトーナメントだからね、特に興味がない。ただ決勝戦は注意するようにする。チャンピオンと戦うことになるかもしれないからね。どんなスタイルのファイターか、確認しておくほうが良いだろう」

――なるほどです。AJ、今日はありがとうございました。では日本のファンに一言お願いできますか。

「日本のファン、このスポーツを愛する皆のエネルギーに感謝している。少しでも早く、また日本で試合がしたい。それが無理なら……試合がなくても、また日本に行くよ。その時はヨロシク」

■視聴方法(予定)
7月19日(土)
午後11時45分~U-NEXT

■ PFL CS02対戦カード

<Bellator世界ミドル級選手権試合/5分5R>
[王者]ジョニー・エブレン(米国)
[挑戦者] カステロ・ヴァン・スティーニス(オランダ)

<女子フライ級/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
スミコ・イナバ(米国)

<フェザー級/5分3R>
AJ・マッキーJr(米国)
アクメド・マゴメドフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
マカシャリブ・セニュコフ(ロシア)
泉武志(日本)

<ヘビー級/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国)
デニス・ゴルソフ(ロシア)

■PFL Africa2025#01

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
ンコシ・ンデベレ(南アフリカ)
マフムード・アテフ(エジプト)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
マックスウェル・ジャントゥ・ナナ(カメルーン)
ミキャエル・ゴフウエ(フランス)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
シャノン・ヴァン・トンダー(南アフリカ)
ブル・ゴドグウ(コンゴ民主共和国)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
ジャシェル・ティシャ・アワ(カメルーン)
ジャスティン・クラーク(南アフリカ)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
アシアシュ・シャタンバ(南アフリカ)
カリーム・ヘニエン(カナダ)

<PFL Africa2025ヘビー級T準々決勝/5分3R>
アブドゥラ・ケイン(セネガル)
フランス・ムランボ(南アフリカ)

<PFL Africa2025バンタム級T準々決勝/5分3R>
エイブラハム・バブリー(英国)
ポリマニュエル・グナゼ(フランス)

<女子ストロー級/5分3R>
ジュリエット・ウカ(ナイジェリア)
シーリー・ニーダーマイヤー(南アフリカ)

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