【UFC ESPN70】サブミッションアテンプトは1度に終わるが、ボンフィムが組みでトンプソンに競り勝つ
<ウェルター級/5分3R>
ガブリエル・ボンフィム(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
スティーブン・トンプソン(米国)
頭に白いモノが目立ってきたワンダーボーイが、ワイドスタンスから右ローを蹴る。左カーフを続けるボンフィムは左ハイをガードして、サイドキックもよける。そのサイドキックで圧を掛けるワンダーボーイが左ミドル。蹴りの距離に留まるボンフィムは、間合いを測っている最中か。右ハイをサークルアウトしたボンフィムが、左カーフからジャブを伸ばす。ワンダーボーイは再び左ミドルを見せる。ボンフィムはブロックし、打撃を見せずに真っすぐ組んでテイクダウンを奪う。スクランブルでバックに回ったボンフィムは、スタンドでワンフックに。片ヒザをついたワンダーボーイにRNCを狙う。
ワンダーボーイは前方にボンフィムを落としてパウンドも、すぐに立ち上がられてケージに押し込まれる。ワンダーボーイがエルボーを狙ったところで離れたボンフィムは、ケージを背負って左ストレートを被弾する。踏み込んで右ストレートをサイドキックで倒されたボンフィムだったが、バックステップには右を合わせる。ボンフィムもスピニングバックキックを見せたところで初回が終わった。
2R、サイドキックのワンダーボーイに対し、ボンフィムは身を屈めて右ハイを狙う。と、直後にシングルレッグからクリンチに持ち込んだボンフィムがケージにワンダーボーイを押し込む。ヒザ蹴りのワンダーボーイに対し、ボンフィムがスピニングバックフィストを空振りして笑顔を見せた。
距離ができるとワンツーで前に出るワンダーボーイに対し、続くステップインにボンフィムが右を合わせていく。サークリングを上手く使って、パンチをかわすワンダーボーイはスピニングバックキックにダブルレッグを合わされるが、これも切る。ボンフィムは間をおかずに組んでバックに回るが、ワンダーボーイがツーオンワンから正対。そのタイミングで離れたボンフィムにジャブを見せるワンダーボーイが左ハイ、オーソにして惑わせに懸かるも、サウスポーに戻した瞬間に右を被弾する。さらに左ローをチェックしたボンフィムが、ダウンを奪う。すぐに立ったワンダーボーイは、ガードの上から左ハイを効かせ動きが止まったボンフィムのシングルレッグを切ってラウンドが終わった。
最終回、ボンフィムのチェックで左スネをカットしたワンダーボーイは、開始直後のダブルレッグでケージに押し込まれるがテイクダウンを許さない。ばかりか、離れたボンフィムにその左足でミドルを決める。シングルを切られたボンフィムがボディロックに取るとボディへヒザを突き上げる。
ワンダーボーイは一瞬の崩しを見せ、さらにワンダーボーイチャントを受けて体を入れ替えて離れる。スピニングバックキックは空気を切ったが、レベルチェンジのボンフィムの頭部に左ハイを入れる。ここも組みで流れを立ったボンフィムは、ボディロックでついにヒザをつかせる。ワンダーボーイが立ち上がり、胸を合わせたボンフィムはケージに押し込んだ状態を続ける。
2度態勢が入れ替わり、バックを伺ったボンフィムは小手投げを耐えてワンダーボーイを押し込んだままタイムアップを迎えた。正座&頭を下げて健闘を称えあう両者――ジャッジはスプリットでボンフィムも支持。最終回が割れ、2人が10-9をつけたことでボンフィムが判定勝ちを収め「スティーブ・トンプソンはこの階級で最も経験豊かなファイターで、タフガイ。テイクダウンディフェンスも凄まじい、本当に強かった。作戦通りに戦えたし、勝ったと思った。トンプソンはこの階級で最高のファイターだ」と話した。