【UFC ESPN69】ファイトウィークに対戦相手変更、リッキー・シモン「それもファイトゲームの一部」
【写真】ハビエル・バスケス風になっていたシモン(C)MMAPLANET
14日(土・現地時間)、ジョージア州アトランタのステートファーム・アリーナでUFC on ESPN69「Usman vs Buckely」が開催されリッキー・シモンがキャメロン・スマーザーマンと対戦する。
Text by Manabu Takashima
本来はシャルル・ジョーダンと対戦予定だったが、ファイトウィークになって欠場が決まり、大会開催地への移動が迫った状態で新たな相手が決まった。そんな事態にも慌てず、騒がす。ケージのなかで見せる目まぐるしい動きとは対照的に、シモンは落ち着き払った強心臓ぶりを発揮していた。
――インタビューの直前に対戦相手がシャルル・ジョーダンからキャメロン・スマーザーマンに変わったことをUFCのPRチームから聞きました(※取材は10日に行われた)。
「僕は昨日の朝、ジョーダンの欠場を知らされた。新しい対戦相手が決まったのは夜だった。まぁ、どうなろうが戦うためにジョージアに来るしかなかったけど、そのまま未明にワシントン州を飛び立ってジョージアにやってきた。
MMAではこういうことは起こり得ることだ。そして僕はずっとこのスポーツをやってきたから、動揺することはなかった。UFCなら対戦相手を見つけることができるだろうし、気持ちを切らすことなくアトランタにやってくることができたよ。もう、戦う気持ちは創られているからね」
――以前もファイトウィークにこのような事態に陥ったことはあったのですか。
「UFCで戦う前に何度かあったよ。それもファイトゲームの一部だ。誰が相手になろうが、結局のところは僕自身がファイトしたい気持ちでいるわけだし。影響を受けることはない」
――とはいえジョーダン対策を数カ月行ってきて、違うスタイルのファイターと戦うことになります。
「相手のことを考えてもしょうがない。自分がどうあるべきか。僕はフルMMAファイターだから、ボクサー、キックボクサー、ムエタイファイターの誰が相手になっても削っていくだけ。自分のやるべきことをやる。何も問題ないよ」
――素晴らしい心構えですね。ところで前回のジャビット・シャバラット戦ですが、3連敗という苦しいなかで14勝1敗の新鋭との試合が組まれた。本当にUFCらしい厳しいマッチアップでした。
「それもワシントン州でのイベント、僕のホームでの試合だったからね。それがUFCだよ。世界のベストが集まっている。タフでない相手なんて存在しない。それに自分のスキル、戦略には自信を持って戦っている。このクレイジーなスポーツで、僕が負けたのはトップファイターばかりだ。2018年から7年間、将来のチャンピオンに過去のチャンピオン。元チャンピオンに勝ったことがファイター。そんな選手ばかりと戦ってきた。結果、自分に自信を持つことができるようになったんだ。
フィジカルもそうだし、メンタルも鍛え上げられたよ。と同時に前回の試合でKO勝ちをできたことで、自信を持って今回の試合に臨むことができる」
――今回も地元を離れて、アーヴァインのチーム・オーヤマでキャンプを行ったのですか。
「その通りだ。ほとんど、チーム・オーヤマで調整してきた。ジョニー・ヴァスケス、フェルナンド・パディーリャらタフな練習仲間が揃っている。特にジョーダンはフェザー級から階級を落としてきたから、今回はフェザー級のファイターと数多くスパーをこなしていたんだ。だからボディ的には、完全に整っている。コーチ・オーヤマもすぐにアトランタにやってきてくれるしね」
――しっかりと研究する時間はなかったと思いますが、スマーザーマンの印象を教えてください。
「タフな相手だよ。優れたボクサーで、パンチ力もある。でもさっきも言ったように、ここはUFCだから。弱い相手なんているわけがない。このタイミングで決まった試合だということを考えても、良い相手だよ。
ただ12勝5敗だろ。僕は21勝6敗だ。経験が違う。UFCでは3戦目と15戦目、この差は大きい。僕はオールドマンだけど、経験の差がモノをいうだろう。それにグラップリングではバンタム級でのトップだと自負している。誰とでも、この武器で戦うことができるよ」
――32歳。経験豊富だというのは絶対です。とはいえオールドマンではない。あのハイペースファイトが見られる限り、リッキーが年を取ったとは誰も思わないです。
「素晴らしいコーチの助けがあって、最高のゲームプランに基づいて動いている。だからプレッシャーを掛け続けることができるんだ」
――しんどい試合をいつも、やってのけていますね。
「この戦い方が好きなんだ。そして、年を重ねたことでリカバリーには時間を掛けているし、しっかりと体調管理をしている。セラピーも受けているんだ。そこは本当に気を付けている。本当のプロフェッショナルとして、体のケアはできるだけのことをしている。大きなケガもないし、32歳になってキャリア最高のコンディションを誇っているよ」
――では土曜日の夜も、ノンストップアクションに期待しています。
「そうだね。またドミネイトして勝つよ。そして、君にそっくりなヘアーを皆に披露する(笑)。見た目も良くなって、またボーナスを取りに行くよ」
――アハハハ。私の場合は地毛、本当にただのグレーヘアーです。ただリッキーは、ブロンドに染めましたね(笑)。リフレッシュしたかったのでしょうか。
「前回の試合の時に、弟が染めればクールだといってブロンドにしたんだ(笑)。で、結果が良かったから今回も染めたんだよ」
――ゲンを担いだわけですね。
「その通りだ(笑)。日本のファンにも、このヘアも含め僕の試合を楽しんでほしい」
■視聴方法(予定)
6月15日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
午前7時45分~U-NEXT
■UFC ESPN69対戦カード
<ウェルター級/5分5R>
カマル・ウスマン(米国)
ジョアキン・バックリー(米国)
<女子フライ級/5分3R>
ローズ・ナマジュナス(米国)
ミランダ・マーヴェリック(米国)
<ミドル級/5分3R>
エドマン・シャバジアン(米国)
アンドレ・ペトロスキー(米国)
<バンタム級/5分3R>
コディ・ブランデージ(米国)
ハオーニ・バルロセス(ブラジル)
<ミドル級/5分3R>
コディ・ブランデージ(米国)
マンスール・アブドゥルマリック(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
アロンゾ・メニフィールド(米国)
ウマル・シ(フランス)
<ライトヘビー級/5分3R>
ポール・クレイグ(英国)
ホドルフォ・ベラート(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
マイケル・キエーサ(米国)
コート・マッギー(米国)
<バンタム級/5分3R>
マルコム・ウェルメーカー(米国)
クリス・モウティーニョ(米国)
<フライ級/5分3R>
コディ・デーデン(米国)
ホセ・オチョア(ペルー)
<バンタム級/5分3R>
リッキー・シモン(米国)
キャメロン・スマーザーマン(米国)
<ウェルター級/5分3R>
フィル・ロウ(米国)
アンジェ・ルーザ(スイス)
<女子フライ級/5分3R>
ヴァネッサ・デモポウロス(ギリシャ)
ジェイミーリン・ホース(カナダ)