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【CJJW2023#02】高橋Subの冒険──17歳のオリヴァレズのパスと掌底の圧力、RNCで終幕~の第一歩

<バンタム級T準々決勝/10分1R>
ドリアン・オリヴァレズ(米国)
Def.4分02秒by RNC
高橋Submission雄己(日本)

直ぐに座った高橋に対し、オリヴァレズは足首を掴んで左右に回りつつ掌底を打つ。ハーフから一気に足を抜きに掛かるオリヴァレズは、足を絡ませようとする高橋に容赦のない勢いで掌底を振り下ろす。高橋のニーシールドにも、オリヴァレズは右ワキを差した圧を掛けると一転、上体起こして掌底を連打する。パスと掌底のプレッシャーの前に足を抱えることができない高橋は、続いて担ぎパスの圧力にさらされる。

それでも足を効かせた高橋だが、足を取ろうと腕を伸ばすと凄まじい勢いで掌打を打ち込む。両手で顔を覆っても、その隙間に掌を打ち抜くオリヴァレズに対し、高橋は懸命に右足を抱え、足を絡ませていく。さらに一瞬体を浮かせて、その右足をワキの下に抱える。と、オリヴァレズは高橋の頭を抱えて足を抜き、高橋がガードに戻そうと背中をマットにつけた瞬間にパスを決めて上四方に。

ワキを締めて、腕を胸の前でクロスして腕を取られないようとした高橋は上四方で頭をステップオーバーされて掌底の連打を受けて厳しい時間が続く。殴られてもキムラを取らせない高橋はワキ腹、側頭部にパームハンドパンチを入れられ、さらには逆側に回ったオリヴァレズがニーインベリーへ。エビで戻した高橋のニーシールドをスプロールして潰したオリヴァレズ。しかし、高橋も左足を抱えて足関節をエントリーし、ついにはアウトサイド・アシの態勢を取ることに成功する。

殴られながらも高橋はオリヴァレズを崩して、外ヒールに入る。左へのスピンから、右にスイッチして足を抜きにかかったオリヴァレズが、そのまま前転しながらバックへ。ボディトライアングルに取ったオリヴァレズはRNCへ。フェイスロック気味の絞めに耐える高橋は、マウスピースを吐き出し「戻してくれ」とレフェリーに訴える。これをスルーされた高橋は万事休す、右手でタップした。

17歳のB-Teamグラップラー=オリヴァレズは、掌底有りとはいえ61.2キロの戦いでトップゲーム&パスを駆使し、足関を防いで完勝してしまった。軽量級のグラップリングに、中量級以上の流れを持ち込んだ相手に敗れた──これこそ、高橋がメキシコまで足を運んだことで、垣間見ることができた世界の一端といえるだろう。


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