【UFN215】インローで右足を殺したズマグロフだが、スプリットでジョンソンに下り目を向く
<フライ級/5分3R>
チャールズ・ジョンソン(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ザルガス・ズマグロフ(カザフスタン)
左ローを蹴ったズマグロフ、ジョンソンは右ジャブを伸ばすが左インローを続けられる。左ミドルに右を合わせていったズマグロフが、再び右を放つ。ここで掌を出したジョンソンの指が目に入ったと試合が中断する。再開後、スイッチして左リードフックを繰り出す。右オーバーハンドから左ボディを決めたズマグロフが、序盤をリードした。左の蹴りにも腹を殴られ、右オーバハンドを被弾したジョンソンは離れたズマグロフにジャブを当てるが、ローに右を受けて姿勢を乱す。そのジョンソン構えを変えるが、真っすぐ下がるところでボディや顔面を殴られる。
右を当て、もう1度右をヒットさせたジョンソンの左ローが急所に入り、ズマグロフは目を向いてブレイクを要求する。1分40秒のインターバル後に試合はリスタートされ、ズマグロフが右オーバーハンドを決める。さらに左ボディから右を入れ、続いて右オーバーハンドを当ててダブルレッグでテイクダウンを奪う。すぐに立ち上がったジョンソンがボディロックに払い腰を仕掛ける。倒れずに離れた両者、直後にジョンソンが腹への蹴りを連続で決める。と左フックを空振りしたジョンソンが一瞬動きを止めたが、後ろ回し蹴りから圧を掛け、右ハイを入れて時間となった。
2R、ジャブにローを合わせるズマグロフの左に、ジョンソンが左フックを合わせる。ズマグロフが左インロー、ボディから左オーバーハンドを振るう。ダブル、トリプルの左ジャブ、左ミドルをさらに左ボディストレートを決めたジョンソンは、オーソに構えると右前蹴りを入れる。直後の攻防でアイポークだと非難するズマグロフだが、レフェリーが流す。即座に左右のパンチで前に出て、ダブルレッグを仕掛けたズマグロフのヒザ蹴りがジョンソンの急所にモロに当たる。
うめき声を挙げて崩れたジョンソンだが、50秒で試合に戻った。ズマグロフはボディから顔面というコンビを多用する。そのズマグロフの前手を叩くジョンソンが、左ミドルを連続で蹴るがボディから顔面へのコンビを受ける。ジョンソンはローを繰り返し、キャッチされテイクダウンを奪われ──背中を見せて立ち上がると、胸を合わせてヒザを腹に突きさす。太腿、ワキ腹にヒザを入れたジョンソンはズマグロフの払い腰を耐えて、ボディにヒザ蹴り、ダーティボクシングで腹から顔面を殴り、ラウンド終了間際に右ボディフックを決めた。
最終回、リードフックの打ち合いから、ジョンソンの右ローが急所に入ったとズマグロフがアピール。計4度目のインターバルに。触れた感があるだけだが、当たっていることは当たっているのでズマグロフのアピールは正当だ。ここも1分40秒以上のインターバルとなり、合計で1R分のインジュアリータイムが与えられたことになる。
再開後、右足を蹴られたジョンソンが右ヒザを確認するように触れ、構えを変える。痛めた合図をズマグロフに送ったようなものだが、ジョンソンは右足で足踏みを続け、気合を入れてパンチを伸ばす。オーソだけでなく、サウスポーでも構えるジョンソン──、ズマグロフは足に神経をやり過ぎたか左フックを打たれて下がる。左右に回り、動きが落ちたズマグロフはジョンソンの右を被弾し、さらにジャブを受けて距離を取る。それでもワンツーで前に出て、左ローを蹴ったズマグロフが左を伸ばす。
ジョンソンは右足で地面を踏みつける仕草を続け、ズマグロフの右に左を被せていく。残り90秒を過ぎ、動きが完全に落ちたズマグロフに対して手数が増えたジョンソンが、ダブルレッグを仕掛けて離れ際にパンチを打ち込む。続いて右前蹴りで突き放し、ダブルレッグを切るとジョンソンはシングルからバックを回りつつ、ボディへのヒザ、右フックを打ち込む。最後までラッシュを掛けようとしたジョンソンだが、残り数秒を残したところで殴るのを止めズマグロフとハグをした。
ボディ、ローを効かせたズマグロフが連敗を2でストップした──と思いきや、ジャッジはスプリットでジョンソンを支持した。この裁定にも目を向いて驚いたズマグロフ、コーナーのパウンピーニャも苦笑いを浮かべるしかなかった。