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【UFC275】バッティングで風向きが変わったか――王者シェフチェンコがサントスをスプリットで振り切る

【写真】4Rのバッティングで右目が大きく腫れたサントスに、シェフチェンコが打撃で優位に立った(C)MMAPLANET

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.2-1:49-46.48-47.47-48.
タイラ・サントス(ブラジル)

サウスポーのシェフチェンコが距離を詰めて右ロー。ガードを固めるサントスに左スーパーマンパンチを放つ。サントスが前に出ると右ジャブを合わせたシェフチェンコ、ワンツーを繰り出してサントスを下がらせた。ケージ中央で見合う両者、シェフチェンコが右スピニングバックキックを見せると、かわしたサントスが前に出た。シェフチェンコはサントスをボディロックで捉え、ケージに押し込み左ヒザをボディに突き刺す。

両腕を差し込んだシェフチェンコはクラッチしてからグラウンドに持ち込もうとするも、サントスがトップからバックに回った。四の字ロックからRNCを狙うサントス。左手でシェフチェンコの口をふさぎながら左右の腕を首に回していく。シェフチェンコはサントスの右腕を抑えて反転しようとしたが、サントスがバックをキープする。シェフチェンコはバックのサントスの顔面にパンチを叩きつける。サントスが絞めに行ったがラウンド終了のホーンが鳴った。

2R、シェフチェンコが前に出てワンツーから右スピニングバックキックへ。さらにワンツーを打ち込んで組みついたが、サントスが体勢を入れ替えて左腕を差し込み、シェフチェンコをケージに押し込んだ。そこから小外刈りでグラウンドに持ち込んだサントス。シェフチェンコはフルガードで守る。サントスが上半身を起こすと、パンチとエルボーを打ち込みながらフットチョークを仕掛けたシェフチェンコだが、これは極まらず。

しかし足を上げて、サントスにパンチを出させない。ここでレフェリーがブレイクをかけた。スタンドで再開後、シェフチェンコはワンツーで攻め、さらに左インロー。サントスが組みついてくると首投げでテイクダウンを奪い、腕を取りに行ったがサントスがトップを奪って2Rを終えた。

3R開始早々、サントスが口元を指さして何かをアピールしている。マウスピースを忘れていたようで、マウスピースをつけて試合が再開された。前に出るサントス、ともに前蹴りでけん制しあうなか、シェフチェンコがワンツーを打ち込む。右バックスピンキックで相手にケージを背負わせるも、サントスは前に出る。ワンツーを放つシェフチェンコ、右ローで相手を下がらせ、サントスが距離を詰めてくるとボディロックで組みテイクダウンを狙うが、すぐにサントスが立ち上がった。

スタンドではワンツーを主体に攻めるシェフチェンコ。サントスが距離と取ると左インローを放つ。サントスが組んでシェフチェンコをケージに押し込んだ。左腕を差し込み、右腕でシェフチェンコの左腕を巻き込んでいるサントスが、外側にひねってテイクダウンを奪った。バックマウントへ移行したサントスは、シェフチェンコの右腕を抑える。そしてシェフチェンコが上半身を起こすと、左腕でアゴを絞めつける形のRNCへ。ディフェンスするシェフチェンコに対し、左右から腕を回していく。残り10秒で、左腕でシェフチェンコのアゴを絞め上げていった。

4R、シェフチェンコが右ローからワンツーで攻める。サントスもシェフチェンコの左ストレートに右を打ち返す。サントスのワンツーをバックステップでかわしたシェフチェンコは、左の前蹴りから左ミドルを打ち込んだ。しかし距離が近くなったところで、バッティングが発生し、サントスの右目が大きく腫れた。

サントスが組みに来ると、シェフチェンコは右ヒジを打ち込む。離れたサントスの顔面に、左ストレートをクリーンヒット。シェフチェンコは、右目が見えないサントスに対して左ミドル、左ストレートを突き刺していく。ワンツーから左ハイでサントスにケージを背負わせたシェフチェンコ。サントスがケージを離れると、右ジャブを当てた。

そしてワンツーで押し込むシェフチェンコ。サントスは左サイドキックで距離を取るが、シェフチェンコの前進を止めることができない。シェフチェンコの左ストレートに右テンカオを合わせたサントスが、残り20秒でシェフチェンコの左ストレートをかわしながらボディロックで組みつき、グラウンドへ。シェフチェンコはハーフガードで凌いだ。

最終回、サントスが右インローを放ったあと、シェフチェンコがワンツーで攻め立てる。サントスの右をかわして左ストレートを突き刺したシェフチェンコ。ワンツーから右を当てたシェフチェンコが、組んできたサントスを首投げでグラウンドに引きづりこむも、トップを奪ったのはサントスだ。反転するシェフチェンコのバックに回ったサントスは、バックマウントからRNCを狙う。シェフチェンコはサントスを前に振り落として立ち上がった。

スタンドに戻り、シェフチェンコのワンツーを食らったサントスがグラつく。疲労が見えるサントスに対し、シングルレッグを仕掛けたシェフチェンコがクリーンテイクダウンを奪った。ハーフガードで守るサントス。シェフチェンコはパンチで削るが、サントスもパスは許さない。シェフチェンコがパス、サイドに回るがサントスがハーフに戻した。サントスは下からシェフチェンコの右腕を抱える。シェフチェンコもパスを狙い続けたが、ハーフガードのまま試合終了のホーンを聞いた。

裁定は割れたが、中には3ポイント差をつけるジャッジでシェフチェンコが勝利。UFC世界女子フライ級王座、7度目の防衛に成功した。


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