【UFC315】右カウンター作戦で出血&ダウンを奪ったシェフチェンコ。フィオホを判定で下しベルトを守る
<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47.
マノン・フィオホ(フランス)
サウスポー同士のタイトルマッチ。フィオホがサイドキックから距離を詰める。シェフチェンコは左に回りながらロー。フィオホの右ジャブにシェフチェンコが右を合わせて動きを止める。右ジャブを突くフィオホ。右ミドル、右関節蹴りを繰り出し、右ハイを見せた。距離が詰まるとシェフチェンコがワンツーを放った。フィオホの右ハイに合わせて組みつこうとしたシェフチェンコだが、突き放されてしまう。シェフチェンコはフィオホの右に右ジャブを合わせていく。フィオホの鼻から出血が見られる。フィオホの右サイドキックをキャッチしたシェフチェンコがグラウンドに持ち込んだ。フィオホはハーフで守る。シェフチェンコも無理に攻めようとせず、トップをキープして初回を終えた。
2R、シェフチェンコはガードを高く上げてドッシリと構える。フィオホがダブルレッグからドライブした。しかしシェフチェンコが左腕を差し上げ、左に回ってケージから離れる。ケージ中央でフィオホが右ハイを見せる。シェフチェンコは左スピニングバックキックでフィオホを中に入れさせない。右ジャブを突いて右に回るシェフチェンコに、フィオホがニータップで組みつくも、すぐにはなされてしまう。再度組みつくと、シェフチェンコが右腕を差し上げて崩したが、フィオホも即スタンドに戻る。打撃の交錯からシェフチェンコがダブルレッグで組んだ。ボディロックに切り替えて崩しにかかるも、フィオホも倒れず。
シェフチェンコの右ジャブをかわしてダブルレッグで組んだフィオホは、ケージ際でバックへ。シェフチェンコがクラッチを切るとフィオホも離れた。残り1分を切ると、フィオホが遂にダブルレッグでシェフチェンコに尻もちを着かせた。ケージに背中を預けたシェフチェンコが立ち上がろうとしたところで顔面に右ヒザを見舞う。シェフチェンコはまだマットに座った状態であり、明らかに反則だがレフェリーはスルー。そのままフィオホがシェフチェンコをケージに押し込んでいった。
3R開始前、フィオホに注意が与えられる。2R終了間際のヒザに関してか。ラウンドが始まると、フィオホが距離を詰める。距離が詰まるとフィオホが右ヒジを見舞った。下がるシェフチェンコを追うフィオホ。シェフチェンコはシングルレッグからパンチに繋げた。対してシングルレッグを切られたフィオホはヒザ蹴りを突き上げる。右ジャブの突き合いから、シェフチェンコが左スピニングバックフィストを見せた。もらいながらもダブルレッグで組んだフィオホがケージに押し込んでいくが、ラウンド終了間際に離れた。
4R、フィオホの右ローに対し、シェフチェンコが右ジャブを突く。フィオホは右サイドキック。フィオホが右サイドキックを繰り出すと、シェフチェンコも左スピニングバックキックを見せたが、共にヒットせず。左に回るシェフチェンコに組みついたフィオホが、右腕を差し上げてケージに押し込んだ。しかし倒せないとみるや離れる。ワンツーを見せるなどフィオホが手数で上回っている。シェフチェンコのダブルレッグを切ったフィオホが前に出続ける。左腕を差し上げてシェフチェンコをケージに押し込んでいくフィオホ。シェフチェンコが切り返して離れた。
フィオホのワンツーに対し、シェフチェンコが背中を見せて距離を取る。距離が近くなったところでシェフチェンコがシングルレッグでテイクダウンするも、フィオホがすぐに立ち上がった。シェフチェンコをケージに押し込み、ヒザで削っていく。シェフチェンコが離れると、フィオホは追いかけて回転系の技を繰り出すが、打ち終わりに右を合わされてダウン。シェフチェンコがパウンドを連打したところでラウンド終了に。
最終回、やはりフィオホが前に出る。左右に回るシェフチェンコ。組むとフィオホがケージに押し込むも、テイクダウンには至らず、右ヒジを振るいながら離れる。フィオホの左ローにシェフチェンコが左ストレートを合わせた。シェフチェンコのニータップを切るフィオホ。左スピニングバックフィストから右ストレートを当てたシェフチェンコだが、そのままケージに押し込まれる。下がるシェフチェンコ、押し込むフィオホ、テイクダウンは防ぐシェフチェンコ、離れるフィオホ――という展開の末、残り30秒で打ち合いを見せた両者だが、最後は組んできたフィオホを、シェフチェンコがボディクラッチで抱えて試合終了のホーンを聞いた。
裁定はジャッジ3者とも1ポイント差のユナニマス判定でシェフチェンコの勝利。2度目の王座の初防衛に成功したシェフチェンコは「彼女はストライカーでタフになることを分かっていた。でも、自分ができる限り正しい戦い方ができた。これからも前進するだけ。防衛の数も年齢も、ランキングも数字は関係ない。自分がどういう風に戦えて、どう感じるのかが大切」と語った。