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【UFC306】盤石の試合運び。シェフチェンコがTD&コントロールでグラッソをドミネイトしてベルト奪還

<UFC世界女子フライ級選手権試合/5分5R>
ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(キルギス)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45.
アレクサ・グラッソ(メキシコ)

サウスポーのシェフチェンコがジワリジワリと距離を詰めていく。グラッソが飛び込みながらのワンツーでシェフチェンコを下がらせた。シェフチェンコが右ジャブを突くと、グラッソは右を伸ばしたあとサウスポーにスイッチする。右へ回るグラッソの顔面に、シェフチェンコの右フックが当たる。右の交錯からグラッソが前に出た。シェフチェンコはニータップでグラッソに背中を着かせる。

下から左腕を差し上げたグラッソが、フックガードへ。シェフチェンコが上半身を起こすと左腕を抱え、三角から腕十字を仕掛ける。腕を抜いたシェフチェンコがトップキープに戻った。削りたいシェフチェンコだが、グラッソがオーバーフック、さらにギロチンで阻む。シェフチェンコは頭を抜いてディフェンス。グラッソが上半身を起こすも、それを潰したシェフチェンコがバックマウントを奪取したところで初回が終了した。

2R、オーソドックスのグラッソがワンツーを伸ばす。バックステップでかわしたシェフチェンコが距離を詰めていく。右ストレートで中に入れさせないグラッソが、逆にケージを背負わせた。しかし右に回ったシェフチェンコが、またもニータップでテイクダウンに成功する。グラッソはラバーガードに移行するも、クラッチをキープすることができず、さらにハーフガードへ。右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコは肩固めを狙うか。

グラッソはクラッチを外してシェフチェンコの左腕を取りに行く。背筋を伸ばして防ぐシェフチェンコに対し、グラッソが腕を絞る。これを凌いだシェフチェンコが右側にパスして、さらに反転したグラッソのバックを狙う。立ち上がったグラッソに対し、ニータップで組むシェフチェンコ。グラッソは受けながらスイープを狙うも、背中を着かされてしまう。やはり下から仕掛けるグラッソの足を捌いてパスしたシェフチェンコに対し、グラッソは横三角を狙う。さらに腕十字に切り替えたが極めることはできず、シェフチェンコにトップをキープされてしまった。

3R、グラッソがサウスポーで向かい合う。シェフチェンコの右ジャブがグラッソの顔面を捉えた。グラッソがワンツーを伸ばすと、シェフチェンコはバックステップでかわす。細かい右ジャブ、ワンツーの打ち合いからグラッソは右ロー、シェフチェンコが右ハイを見せる。グラッソが距離を取ってから近づくと、シェフチェンコが首相撲に捕らえた。下がったグラッソは、シェフチェンコのテイクダウンのフェイントに対しスプロールの体勢に。体勢を戻すとケージ中央で、ダブルレッグでグラウンドに持ち込まれてしまった。

右腕を枕にしてシェフチェンコが、ハーフガードのグラッソを押さえ込む。一度マウントを奪取したシェフチェンコだが、ガードに戻されてしまった。グラッソはフックガードで守るも、シェフチェンコのトップキープが続く。ハーフガードで削られたグラッソがブリッジすると、それに合わせてシェフチェンコがバックマウントを奪ってラウンドを終えた。

4R、サウスポーのグラッソが右ジャブを突いて距離を詰める。右ハイで迎え撃ったシェフチェンコは、ケージまで下がるもニータップでグラッソに背中を着かせた。グラッソは左腕でシェフチェンコの首を抱え、ギロチンで絞り上げる。反転してトップから絞め上げようとするグラッソ。シェフチェンコの動きが止まるが、レフェリーの確認に対して落ちていないことをアピールする。

頭を抜いたシェフチェンコがトップに回る。一本足を越えながら、右腕を枕にして抑え込むシェフチェンコ。グラッソのブリッジに合わせて肩固めで絞め上げる。これは極まらなかったが、右にパスしてサイドで押さえ込み続ける。ケージウォーク、ケージキックするグラッソの右腕を抑え、シェフチェンコがマット・ヒューズポジションからパンチを落とした。

最終回、グラッソはシェフチェンコの右ジャブに左ローを合わせる。グラッソのワンツーをわしたシェフチェンコが距離をつくっている。シェフチェンコのワンツーがグラッソの顔面を捉えた。レベルチェンジでグラッソを動かすシェフチェンコに対し、グラッソもシングルレッグからドライブした。ボディロックからグラウンドに持ち込むグラッソ。しかしシェフチェンコが立ち上がり、逆にボディロックからテイクダウンを奪った。

立ち上がるグラッソのバックを狙うシェフチェンコ。ここはグラッソが離れたが、ケージ中央でシェフチェンコがダブルレッグに成功する。立ち上がったグラッソをケージに押し込むシェフチェンコが、小外刈りで倒した。グラッソもすぐに立ち上がるがケージに押し込まれてしまう。残り1分で離れたグラッソは、ケージ中央でシェフチェンコのダブルレッグを切るも、ボディロックから潰される。バックを奪ったシェフチェンコに対しパンチを打ち込むも逆転はならず。試合終了と同時にシェフチェンコが両手を天に掲げた。

まさに盤石の試合運び——グラッソをドミネイトしたシェフチェンコが、フルマークの判定勝ちでベルトを取り戻した。試合後のインタビューでは、シェフチェンコは英語、スペイン語、そしてタイ語で感謝を述べた。


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