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【PFL2024#07】プレーオフ開幕!! 女子フライ級準決勝はカモーシェ✖サントス&ディチェバ×ビショップ

【写真】決勝に残るのは── (C)PFL

2 日(金・現地時間)テネシー州ナッシュビルのナッシュビル・ミュニシパル・オーデトリアムでPFL2024#07が開催される。レギュラーシーズンを終え、今大会からプレーオフが開始されヘビー級と女子フライ級の準決勝が4試合組まれた。
Text by Manabu Takashima

レギュラーシーズンのランクから1位と4位、2位と3位が戦うセミファイナルはヘビー級がデニス・ゴルソフ×ティム・ジョンソン、オレッグ・ポポフ×リントン・ヴァッセルの2試合。女子フライ級はダコタ・ディチェバ×ジェナ・ビショップ、タイラ・サントス×リズ・カモーシェという顔合わせとなっている。


女子フライ級を実力で引っ張ってきたのは、間違いなくカモーシェだ。初戦はジュリアナ・ヴェラスケス、2戦目は渡辺華奈との激闘の末、腕十字で下し準決勝進出を決めた。対するUFCからPFL転じたサントスは初戦でデニス・キルホンツの代役イララ・ジョアニをRCNで一蹴してクイックシックス獲得も、2戦目ではビショップにスプリット判定と僅差で勝利をモノにしている。

一方、メディアデーでカモーシェ、サントス共に対戦相手よりもディチェバに関する質問の方が多かったように、レギュラーシーズンで常に話題の中心にいたのはディチェバであることは間違いない。同時にメディアやファイターからも彼女がプロテクトされている声は絶えることなく聞かれたが、ケージのなかでのパフォーマンスは圧巻。見事なボディショットを決めてリサ・マールディン&チェルシー・ハケットを倒し、その力強さでプロテクトされなくても強いのではないか──という風に見方を変えさせてきたのも事実だ。

そんなディチェバへの評価がカモーシェとサントスで割れたのも印象深い。ここは自分たスプリットだったビショップ押しのサントス、そしてディチェバのバリューを決勝で奪い取るというカモーシェの思惑が見え隠れする。

いずれにせよ、今週末の試合が事実上の決勝戦という意識を両者が持つなか、シーズンと違ってプレーオフはボーナスポイントがないという一面を忘れてはならない。シーズン中は多少のミスがあっても、アグレッシブに攻め合うために攻撃的な面がより重要だった。ただし、ボーナスポイントがないフィールドでは、ミスを少なくして戦うことは欠かせない。レギュラーシーズンの2試合と違い、ミスをチャラにする場面は準決勝では少なくなることは間違いない。

勝てば官軍のトーナメント戦だけに、攻めと防御のバランスが過去2試合とは違ってくる中で、Bellatorで戦うようになり、常にアグレッシブに戦った来たカモーシェの気持ちが、攻撃だけでなく防御面でも強度を上げることができるのか。この辺りがキーポイントになりそうだ。

もう一つの準決勝=ディチェバ×ビショップ戦の行方を占うと、如何にビショップがディチェバに組みついてテイクダウンを奪えるのか。これまでのようなスラッピーな打撃で踏込み、勢いで制するというやり方は厳禁──頭が下がり、腹が守れない組みのセットアップでは、ディチェバの標的になるだけだ。

組みつくタイミングをしっかり見極めることができるだけ、ディチェバとの打撃に対する防御&耐久力があるのか。また組んで、すぐに自分の形に持ち込みテイクダウンを奪えるのか。倒した後のコントロールと同様に、この2つの局面はディチェバの総合力が問われる。そんな準決勝となろう。

以下、メディアデーでカモーシェ、サントス、ディチェバでのコメントだ(※要約)。

リズ・カモーシェ
「カナとの試合は寝技でのポジションを凄く考えた。彼女の形でスタンドで戻ると柔道の投げ技で頭から落とされるから。

まずはタイラに勝つこと。それが今のゴール。正直なところ、タイラはこのシーズンでトップの動きをしてきた。私と彼女は別々のブラケットに入るべきだった。彼女との試合こそ本当の意味でタイトルファイトであり、もっとも困難が伴う戦いになるはず。

ダコタはこれまでキャリアの少ない相手と戦ってきたけど、今回の準決勝でようやく同じような戦績の選手と戦う経験をすることになった。でも最終的には彼女は私と戦うことになるでしょうね」

タイラ・サントス
「スタイル的にも良い試合になると思うけど、フィニッシュして勝てる。チャンピオンに近づいてることは夢が現実になりつつある。今年は2試合をして、その間の練習というコンビネーションで成長することができた。

PFLではしっかりと選手をプロモートをしてくれている。以前に属していた場所では、そういうことはなかった。でも、それがプロモーターのやるべきことで、ファイターは戦うことが仕事だから。

もう一つの準決勝ではジェナが勝つだろうけど、私はダコタと戦いたい」

ダコタ・ディチェバ
「毎試合同じだけど、試合のたびに成長をしてファンが喜ぶパフォーマンスで魅せることが大切。

ハイライトリール・フィニッシュを狙うわ」

■視聴方法(予定)
8月3日(土)
午前6時45分~U-NEXT

■ PFL2024#07対戦カード

<ヘビー級準決勝/5分3R>
デニス・ゴルソフ(ロシア)
ティム・ジョンソン(米国)

<女子フライ級準決勝/5分3R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
ジェナ・ビショップ(米国)

<ヘビー級準決勝/5分3R>
オレッグ・ポポフ(ロシア)
リントン・ヴァッセル(英国)

<女子フライ級準決勝/5分3R>
タイラ・サントス(ブラジル)
リズ・カモーシェ(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイレル・フォーチュン(米国)
セルゲイ・ビロシチェニ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アレクセイ・パーガンデ(米国)
ダニエル・ボーハル(米国)

<フェザー級/5分3R>
コディ・ロウ(米国)
ザッカリー・ヒックス(米国)

<ライト級/5分3R>
セルヒオ・コシオ(メキシコ)
デドレック・サンダース(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジャリール・ルイス(米国)
アンソニー・アイビー(米国)

<ウェルター戦/5分3R>
ケヴィン・ピース(米国)
ニック・メック(米国)

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