【PFL2024#10】PFL期待——以上の存在に。ディチェバがサントスをボディ攻撃でKO=女子フライ級優勝
【写真】恒例のパフォーマンスに加え、感慨深そうな表情を浮かべていたディチェバ(C)PFL
<女子フライ級決勝/5分5R>
ダコタ・ディチェバ(英国)
Def.2R4分41秒 by TKO
タイラ・サントス(ブラジル)
ディチェバが右ローからサウスポーにスイッチ。スイッチを繰り返しながらジャブ&ローで詰めていく。サントスも左ジャブ、左をーを返すが、左ジャブで下がらされてしまう。組んだサントスがボディロックでケージに惜しむ。左右に揺さぶるサントス。耐えたディチェバが足払いで逆に背中を着かせた。グラウンドで深追いしないディチェバは、スタンドに戻ってワンツーを決める。サントスもダブルレッグでドライブした。ボディロックに切り替え、頭をおっつけたサントスが小外刈りで倒すも、ディチェバがすぐに立ち上がる。
離れた両者、ディチェバが前蹴り&ジャブを突く。サウスポーにスイッチして左ストレートを伸ばすディチェバ。オーソドックスに戻して右カーフを当て、左ジャブをボディに伸ばした。右前蹴りをサントスの顔面に直撃させると、ワンツーを効かせて、さらに右ヒジを追加する。首相撲からボディにヒザを突き刺すが、PFL本戦では初めて1Rフィニッシュを逃がした。
2R、ディチェバがスイッチしながら距離を詰める。しかし前蹴り&ヒザを受けつつもサントスが強引に組みに行く。ケージに押し込まれたディチェバは、背中を見せて回転し、ケージ際から脱する。ジャブを上下に散らし、右カーフを当てるディチェバ。フェイントからスイッチして、サントスに的を絞らせない。左テンカオをもらったサントスが下がる。ディチェバは左ミドル、右前蹴り、そして左ジャブからサークリングと、サントスを寄せ付けない。
残り2分でサントスがダブルレッグからドライブする。ディチェバは右オーバーフックから左腕を差し上げ、切り返すとヒジ&ボディ攻撃でサントスの動きを止める。ダメージを受けながら右に回るサントスが、ダブルレッグで組んだ。しかし体勢を入れ替えたディチェバが右ヒジからボディへヒザを突き刺し、左ボディを打ち込む。この一撃で背中を見せたサントスに対し、ディチェバがボディブローを追撃するとレフェリーが試合をストップした。
ここまでPFLでは全試合フィニッシュしているディチェバ。昨年は欧州トーナメントを制し、今年は本戦で優勝——しかも決勝は元UFCファイターで、KOされた経験のないサントスを仕留めるという、新たな女子スターが誕生した瞬間だった。PFLの大きな期待も、本人にとってはプレッシャーになった部分もあっただろう。ディチェバも優勝が決まった瞬間、マットに座り込みホッとした表情から涙ぐんでいた。