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【Road to UFC S04 Ep06】中村京一郎と対戦、リー・カイウェン「中村は恐怖を感じる暇もない」

【写真】インタビューは全て英語で行われた。この姿勢、見習うべき点も多いはず (C)MMAPLANET

22日(金・現地時間)、中国は上海の上海インドアスタジアムでRoad to UFC準決勝ラウンド、Road to UFC S04 Ep05&Ep06が開催される。
Text by Takumi Nakamura

5月の1回戦に出場した日本人8選手中、唯一勝ち残った中村京一郎と戦うのがリー・カイウェンだ。ONE時代から独特の存在感を持っていた中国の火の玉小僧が、今回が2度目のRoad to UFC挑戦となる。

2年前は決勝で同胞のイー・チャアに敗れた。それでもUFCしか見ていないというリー・カイウェンは中村戦に向け圧倒的な自信を見せていた。


――金曜日に中村京一郎選手と、Road to UFCフェザー級準決勝を戦います。今の気持ちを教えてください。

「良い感じだ。全て上手くいっている。試合が待てない」

――一昨年のRoad to UFCでは決勝でチーム・メイトのイー・チャア選手に敗れました。あの時、UFCとは違うファイター人生を歩むことを考えたことはなかったですか。

「あの試合で勝っていたらUFCと契約できていた。あれからもそうだ。勝ち続けていれば、UFCと契約できる。誰も俺を止めることはできない。俺のゴールはUFCしかない。そのために戦ってきた。

一つ、頭にあったのはコンテンダーシリーズに挑戦するのは、どうかということだった。あの戦いは俺に合っている。ただし、Road to UFCで試合ができる機会を得た。Road to UFCは5月にスタートし、コンテンダーシリーズは8月からだ。そんなに待ちたくなかったから、Road to UFCで戦うことにした。Road to UFCで3回、勝てば良いだけだから」

――では初戦のソ・ドンヒョン戦のパフォーマンスをどのように捉えていますか。

「なんていえば良いのか……。満足はしていない。もっと冷静に、我慢強く戦う。もっと集中力が必要だと感じた」

――そのあたりを踏まえて中村京一郎選手と戦うといことですか。

「ナカムラは若くて良いファイターだ。ただし、このトーナメントは彼のためのモノじゃない。彼の良さは、とてもリラックスして戦えている点にある。それはなぜか。相手が俺じゃないからだ。俺と戦うと、あんな風には戦えない。そんなこと、誰もが知っている。

過去に彼が戦った相手で、俺のようなファイターがいたか? 経験値が違う。ナカムラは、初戦ファイトをしているに過ぎない。俺は戦争をしているんだ。このトーナメントで勝つのは俺だ。マイ・タイムだ」

――圧を掛けて、そして拳で恐怖を与える。それがカイウェンの戦い方かと。

「ブルース・リーが言ったように戦う。Be Water, my friendだ。Empty your mind, be formless, shapeless – like water(心を無にしよう。形は要らない。形をなくそう。水のように)だ。コップに水をいれればコップの形に。ビンにいれれば、ビンの形になる。俺のファイトも、そうだ。

別に彼は恐怖を感じる必要はないし、恐怖を与えようとも思っていない。ナカムラは恐怖を感じる暇もない。眠らされて、目を覚ます。考える時間も、感じる暇もない。それだけだ。そして、ダメージの酷さに気づくことになる」

――金曜日はどのような試合をファンに見せたいと思っていますか。

「そんなことは、どうでも良い。何も考えていない。誰が見ているとか、気にしていない。ただ、自分のやるべきことに集中するだけだ」

――別の山の準決勝セバスチャン・スーレイ×ユン・チャンミン戦はどちらが勝ちあがると予想していますか。

「決勝の相手は韓国人選手じゃない、豪州のファイターになるだろう。俺には分かるんだ、これからのことも」

――豪州、ニュージーランド人ファイターが参加するようになり、中国、韓国、日本人選手の勝ち上がりは以前より難しくなってきたと思われます。

「良いことだ。アジアのとんでもない成長を見せつける時がやってきた。豪州、ニュージーランドという過去に出場していなかった国から、強いファイターが参加してくることは素晴らしい。もっと色々な国からトップファイターが集まって欲しいと思っている。それがアジアのMMAの強化に通じる。

ただし、豪州やニュージーランドから選手が出場するようになっても1000パーセント、俺が勝つ。1000パーセントだ」

――ところで今年のUFCでは日本から8人選手が挑み、7人が初戦で敗れました。日本や韓国の関係者は、UFC PI上海が中国の強さを後押ししていると考えています。

「PIの存在は確かに中国人ファイターのアドバンテージになっている。特に経験のあるファイターが、UFC PIのサポートを受けることでより恩恵を受けているといえる。

ただ日本人選手が、勝ち残れなかったから日本が弱くなっているとは俺は思わない。日本の選手は、目指すところがUFCだけじゃない。RIZINやONEというように他の選択肢がある。俺としては、もっと日本のハイレベルなファイターがこっちに来て戦ってほしいと思っている」

――カイウェン、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いできますか。

「ファイヤーだ。最高の試合をするから、俺たちの試合を視て欲しい。俺は素晴らしい日本人ファイターをぶちのめす。ただ、俺は中国を代表して戦っているんじゃない。彼も日本を代表しているんじゃないだ。俺たちはアジア代表になるために戦っている。ここからUFCと契約し、アジアの力を見せつける。ナカムラ、最高の試合をしよう。レッツゴー」

■Road to UFC S04 Ep06視聴方法(予定)
8月22日(金)
午後9時00分~UFC Fight Pass
午後9時00分~U-NEXT(Ep05から続き)

■Road to UFC S04 Ep06対戦カード

<女子ストロー級/5分3R>
シー・ミン(中国)
ブルーナ・ブラジル(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)
テーランス・シーターン(米国)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
リー・カイウェン(中国)
中村京一郎(日本)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
レン・ヤーウェイ(中国)
キム・サンウク(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ソランランポ(中国)
カイ・シャン(シンガポール)

<Road to UFCライト級準決勝/5分3R>
ドン・マーファン(豪州)
パク・ジェヒョン(韓国)

■Road to UFC S04 Ep05視聴方法(予定)
8月22日(金)
午後7時00分~UFC Fight Pass
午後7時00分~U-NEXT

■Road to UFC S04 Ep05対戦カード

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
アーグーラーリー(中国)
ナムスライ・バットバヤル(モンゴル)

<Road to UFCフェザー級準決勝/5分3R>
セバスチャン・スーレイ(豪州)
ユン・チャンミン(韓国)

<Road to UFCバンタム級準決勝/5分3R>
ローレンス・ルイ(ニュージーランド)
ヴァン・イ・ギエム(ベトナム)

<Road to UFCフライ級準決勝/5分3R>
イン・シュアイ(中国)
アーロン・タウ(ニュージーランド)

<ウェルター級/5分3R>
キット・キャンベル(豪州)
ジャン・ユンソン(韓国)

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