【Road to UFC S04 Ep01】パク・オジン戦へ、中村京一郎─01─「色々な巡り合わせがあって」の色々とは?
【写真】終始笑顔を浮かべていた京一郎。強心臓ぶりを今回も発揮してくれそうだ(C)MMAPLANET
22 日(木・現地時間)に中華人民共和国は上海のUFC PI上海において、Road to UFC S04 Ep01とEp02が開催される。
text by Manabu Takashima
エピソード1 にはワンマッチ出場も含め、日本人ファイターが4人も戦う。そのなかの1人がフェザー級初戦でパク・オジンと戦う中村京一郎だ。
戦績5勝1敗、計6戦はRoad to UFC出場のミニマムの経験値。しかし中村は昨年、格闘代理戦争という非公式戦トーナメントを戦い抜いたタフな経験をしている。そのタフな経験をさせてくれたライバルの現状、幻に終わったRoad to Road to UFCの2試合について話を訊いた。
〇〇〇〇ッ〇なのにオープニングファイトって、おかしいし(笑)
──明日、上海に向かうそうですね(※取材は16日に行われた)。
「ハイ」
──今回、Road to UFC出場に関してどの程度期待していたのでしょうか。
「いやぁ、あんまりしていなかったです。全然なかった。でも国内でタイトル戦が決まっていて、それが流れて色々な巡り合わせがあって出られることになったと感じている部分はあります」
──出られるという期待をしていなかった故は?
「試合数ッスかね。戦績としてはフィニッシュ率は悪くないので。まぁ今年か来年かっていう感覚でホンワカと考えていました。力っていう部分や、試合内容には不安は感じていなかったです」
──格闘代理戦争MAXでの濃密な時があったとしても、それから実戦はPOUNDOUTで鍵山雄介戦のみ。いうと代理戦争も非公式戦だったわけですし、日本のトップを齧っていく方が経験を積めていたという見方もできます。
「それも全部タイミングです。そうやっていても行けない人はいけないし、そうでなくても行ける時は行ける」
──代理戦争はそこいらのプロの試合より良い経験になったとは思います。その一方で、良い経験をさせてくれた一人、ギレルメ・ナカガワ選手のプロ転向後のパフォーマンスが……。
「計量を失敗ばかりしていますよね。全然、代理戦争の時よりパフォーマンスが落ちています。あんなモンじゃなかった。俺が壊してしまっっちゃったのかなって思うこともあるし……。倫也さんとも話すのですが、『バコーンと一発でなく、蓄積だった』から。それが残りながら、パンクラスで出ているのかなって。
ギレルメにはトップゲームをしてほしい。引き込みが多いし、とにかく減量に失敗しているので試合の時のパフォーマンスが悪すぎて。ならバンタム級は諦めて、しっかりと体を創ってフェザー級で戦っても良いかと思います。マジで頑張ってほしいです」
──ところで代理戦争優勝のご褒美は、結局、見せてはもらいましたが受け取ることはなかったです。
「超RIZIN出場ですね(笑)。萩原(京平)選手にXで絡まれたから、そっちかなって思っていたんですけど。来た相手は〇〇〇〇ッ〇で」
──アハハハハハハ。もう大笑いさせてもらいます。あり得ないだろうって。
「やってもいいやって、僕はちょっと思ったんですよ。だって第二候補も出てこないから」
──いやいやいや。岡見選手が「そんなバカなことはやらせられない」と憤慨というようりも、苦笑いしていました。
「周囲は大反対でしたね。でも、皆が言ってくれたことに従って良かったです。RIZINに出ることが目標の選手だったら、出れば良いと思います。でも〇〇〇〇ッ〇なのにオープニングファイトって、おかしいし(笑)」
黒井選手が負けてしまって、なら原口伸選手と戦うという流れに
──確かに(笑)。その後の展開もPOUNDOUTで鍵山選手に勝ち、黒井海成選手がRoad FCで勝っていたら12月にGrachanでフェザー級のベルトを賭けて戦うというものでした。
「でも黒井選手が負けてしまって、なら原口伸選手と戦うという流れになりました」
──その話を聞いた時は、本当に期待しました。このカードがここであるのか。2人とも漢だと。
「あの時は申し訳なかったです。足の小指、付け根のMP関節(中足骨と趾骨間)を脱臼して。しかも試合が正式に決まった日だったんですよね」
──付け根だと、それはもう欠場も致し方ないかと思います。指関節部なら小指から人差し指までテーピングをすれば戦えるだろうと昭和的に思ってしまうのですが。
「試合の前日なら、やっていてしまったかもしれないです。でも、まだ準備期間がある状態で歩くことができなくなって。12月いっぱい、歩けないままでした。シャドーもできないし、練習は全くできなかったです。ただ、伸君との試合を組んでくれたGrachanの岩﨑(ヒロユキ)さん、BRAVEの宮田(和幸)さんには感謝しています。黒井君でも伸君でも、本当に良い相手だったので。そこで勝ってRoad to UFCに引っかからないかって思っていたし」
──最近の傾向は、秋口を過ぎるとリスクの高い試合を避けて、Road to UFCに引っかからないかという風になっています。正直、この風潮は乗れないです。
「そうッスね。待ちの選手がいますよね。いや、僕も結果的にはそうなったからやめてくださいよ(笑)。3月に組み直すという話もあったんで、僕はやろうと思っていました。でも、それもまとまらなくて。岩﨑さんも髙谷(裕之)さんも『3月はやらなくて良いんじゃないか』と。団体がそう言ってくれたので、Road to UFCに出られなかったら5月に戦いたいと思っていました。でも、決まったから伸君や黒井君とは戦うことはできなくなった。それもタイミングかなって」
──まさに巡りあわせですね。そしてRodd to UFCでパク・オジンと戦うことが決まりました。
「3月20日ぐらいにメンバーに入ったことを教えてもらって。でも、誰と戦うことになるのか全然聞いていなかったです。相手が決まったのは4月になってからでした。ハッキリ覚えていないけど。オフィシャル発表の3日ぐらい前だったと思います」
──8人の出場選手を見比べて、パク・オジンと戦うことはどのように感じていますか。
「あんま……名前を知っていたのはユン・チャンミンだけで。顔を見たらリー・カイウェンは知っていて、顔と名前を一致させました(笑)。勝ったら、準決はリー・カイウェンと当たるかもしれない。逆の山は何も見ていないです。勝ってきたヤツを見れば良いだけで。なんだかんだと考えてもしょうがないので」
──確かにその通りですね。では改めてパク・オジンの印象を教えてください。
「ライト級から落としてくる。身長も僕より高い。182か183センチ。リーチが長めなヤツですけど……。そんなぐらいですかね。逆にどう思います?」
──えっ?
「Black Combatの映像をチェックしたら、撮影しているのが映っていたので」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
5月22日(木)
午後8時00分~UFC Fight Pass
午後8時00分~U-NEXT
■Road to UFC S04 Ep01対戦カード
<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
セバスチャン・スーレイ(豪州)
チィルイイースー・バールガン(中国)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
イン・シュアイ(中国)
吉田開威(日本)
<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
中村京一郎(日本)
パク・オジン(韓国)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
山内渉(日本)
ナムスライ・バットバヤル(モンゴル)
<女子ストロー級/5分3R>
フン・シャオカン(中国)
松田亜莉紗(日本)