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【UFC ESPN36】仕切り直しのUFC初陣=キャンデラリオ戦へ、平良達郎「チームの愛を感じた」

【写真】2週間の延期を良い方向に生かすことができた平良 (C)MMAPLANET

14日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC on ESPN36「Blachowicz vs Rakic」で平良達郎が仕切り直しのUFC初陣を戦う。

本来は4月30日(土・同)のUFC on ESPN35「Font vs Vera」でカーロス・キャンデラリオとの試合が組まれていたが、そのキャンデラリオの体調不良で試合が2週間延期された。

試合当日、ファイトの延期が決まった時の状況と心境、そして改めて足を踏み入れる初オクタゴンへの意気込みを平良に尋ねた。


(ZOOMが繋がると)「お疲れ様で~す!!」

──おっ、元気の良い声ですね。

「ハイっ!! お願いします!!」

──現地時間の4月30日、日本では5月1日だったのですが……私は前夜に仕事が詰まっていて3時ぐらいの就寝する時にUFC Fight Passのストリーミング開始時間を確認する午前5時30分になっていて。30分ずれたから、1つ試合がなくなったのか……ラッキー、睡眠時間が増えると思いました。まさか平良選手の試合がなくなったとは思ってもいなくて……。自分の就寝時間はラスベガスでは午前11時だったはずです。

「僕の試合が午後1時からで、僕らは午前11時にホテルを出る予定だったんです」

──試合の2時間前、直前なのですね。

「僕らの感覚だとそうですよね。でも、それがUFC流なのかと思って、松根さんとホテルの部屋で軽くアップをしようと。で、朝の10時過ぎに……自分が〇ん〇をしている時に、WhatsAppの僕と松根さん、イリディアムのジェイソン(ハウス)さん、通訳のシンガーさんとのグループに『対戦相手が病気だ。試合はなくなった。ホテルにいてくれ。2週間後にデキるか。すぐ返事を』というメッセージが来たんです。松根さんやシンガーさんより、僕が先に気付いて……。『ヤバっ』って、すぐに松根さんの所へ行って」

──ちゃんと流しましたか?

「ハイ。もちろんです。それは(笑)」

──良かったです。そこは冷静だったわけですね。

「でも、焦っていました。『えぇ、意味が分かんない』って」

──そうなりますよね。

「それまで体調不良とかっていう連絡はなかったですし。でも2週間後にずらして良いか、日本に帰国しなくても良いかってことで。なら僕は『試合ができるなら、2週間後でもやります』ってすぐに言いました。

でも松根さんやシンガーさんが、『ちょっと、それが最善か一度考えよう』って感じで。僕の方は『早く決めて、戦うって言いましょうよ』という感じでした。とにかく試合がなくなることがいやだったので。

最初の連絡でsickとcan’tという文字が浮かんで見えた感じで。2週間後にスライドされるというのは見えていなかったです。だから試合が無くなるのかと思ったときは、本当に最悪の状態になったのですが、すぐにできると分かってもうあとは頑張るだけという気持ちになりました。2週間後にあることで安堵していたので。その時点から切り替わって精神的に落ちるとか、気持ちが途切れるとかはなかったです」

──松根さんは道場の指導があるわけですしね。どのような体制で平良選手が試合に臨めるのか、そこを気にされたのでしょうね。

「松根さんは『俺は大丈夫だよ。ゴールデンウィークで1週間ほど指導をずらすだけだから。俺はベガスにいるよ』って言ってくれて」

──本当に有難いですね。随分と心強かったのではないですか。

「ハイ、松根さんがいてくれる安心感は凄いので。岡田さんも1度戻って、またファイトウィークに来ると言ってくれて……」

──それは……もう何があろうが、全力で戦うしかないですね。

「チームの皆の有難さを凄く感じました。本当に愛を感じて。モチベーションはずっと高いままですし、絶対に勝とうというつもりで先週もやり切れました。良い練習ができています」

──UFC PIとエクストリーム・クートゥアーで練習してきたのですか。

「クートゥアーは岡田さんがベガスにいる間は行っていなかったです。でも試合が無くなってからは、外国人選手と手合わせをしておきたいという気持ちになり先週の月曜から水曜日はエクストリーム・クートゥアーにお邪魔して練習させてもらいました。体重の方もリカバリーしていたのですが、スッと落ちました」

──延べ4週間のベガス滞在となりました。これまでは沖縄を離れると、スイッチが入るという感じだったかと思うのですが、ずっとベガスにいても気持ちの創り方は上手くいきましたか。

「試合が本来行われる4月の最終週は、僕自身ピリピリしていました。初めての海外の試合で緊張していましたし、相手のことを大きく見てしまっていて。あとPIでフライ級の選手とか見ていると、やっぱり大きくて。それもあって、ナーバスになっていました。でも試合が延期になって、先週からは『やることをやってきたし、相手のことも研究してきた。楽しもう』という気持ちになれたんです。この延期が逆に良い風に作用して、今はリラックスできています」

──それは良かったです。

「やっていける自信はあります。ただし、その自信を確信に変えるのが試合なので。とにかく試合がしたいです。UFCのオクタゴンで日本と同じ感覚で動けるのか、そこを確認したいです」

──今大会は日本だと午前8時スタート、午前5時よりファンも視聴しやすい時間です。仕切り直しの一戦、ファンの皆さんに一言お願いします。

「試合が飛んで、僕もショックでしたけど、応援してくれる人もガッカリしたと思います。でもチームの皆の支えがあって試合ができます。僕がこれまでやってきた全てを相手にぶつけて、必ず倒し切ります。朝、ちょっとゆっくりめになったということで応援お願いします!!」

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