【DEEP JEWELS35】前に出て、攻める姿勢を貫いた──本野美樹がHIMEを下し連敗ストップ
【写真】この笑顔はコーナーを務めた浜崎朱加に向けられたもの。この日、最もMMAだった試合で──本野は弱点も見せながら、懸命に前に出て価値ある勝利を掴んだ(C)MMAPLANET
<ストロー級/5分2R>
本野美樹(日本)
Def.3-0:20-18.20-18.20-18
HIME(日本)
遠い位置で右に回りジャブを伸ばすHIMEが、右を当てる。さらにワンツーで距離を詰めたHIMEは右オーバーハンドも本野がシングルレッグでテイクダウンし、サイドで鉄槌を落とす。
腕を通さない三角=四の字で頭を抱えにいったHIMEだが、この態勢は長続きせず、頭を抜いた本野がサイドで抑える。頭を跨ぎつつ、ニーインで鉄槌を落とす本野に対し、腕を取って足を再び頭に絡ませてくるHIMEだが外されて上四方で抑えられる。
頭を組まれた状態でも、上を取っている本野はシザーチョークにも焦らずゆっくりと対処しトップをキープする。
HIMEは再びシザーチョークを仕掛けるが、頭を抜いた本野がキムラクラッチから腕十字を狙う。足首を掴んで耐えていたHIMEは、前転させられて仰向けにされるも、すぐに肩、続いてヒジを抜いてスタンドに戻った。
本野は攻撃の手を緩めることなく、左を見せて組むとケージにHIMEを押し込み一気にテイクダウンを奪う。
スクランブルで正対することを許さず、バックに回った本野が後方から殴り、ヒザ。HIMEが正対したところで初回が終わった。
2R、間合をはかる両者。右を伸ばして前に出る本野は、近い距離で右の連打を受けて真っ直ぐ下がる。
ワンツーで前に出るHIMEはシングルレッグで組まれてもパンチを顔面に当てる。本野はすぐに足をリリースし、間合を取り直す。勢いで上回るHIMEは右を入れ、ボディから右ストレート、本野は続く蹴りをキャッチしてダブルでケージにHIMEをおしこむ。
ボディロックからバックに回るが、鼻血が見られる本野は正対されるとダブルレッグテイクダウンを決める。
ハイガードのHIMEが、下からパンチを打つ。肩を押し込みヒジを開くが、胸を張れない本野は中途半端な位置に頭があり、続けて下からのパンチを被弾する。こ
こから本野はしっかりと頭を入れガードを割ると、蹴り上げから立ち上がったHIMEにすぐに組みつき、ボディロック&後方にテイクダウンを決める。
HIMEは即スタンドに戻ったが、組まれた状態が続き、本野はボディロック&大内刈りでテイクダウンを決める。残り10秒で殴り、スクランブルのHIMEのバックに回り後方に投げるなど、最後まで攻めの姿勢を貫いた本野が判定勝ちを手にし、連敗脱出──再出発の一歩を踏み出せる気持ちの入った試合を見せた。