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【PFL2021#04】シュルチのスプリット判定勝ちで、シュルチ&ヘルドのプレーオフが消える

【写真】勝利は収めたもののナタン・シュルチの三連覇の夢、潰える。レギュラーシーズンが3戦から2戦になったことは、ファイターの努力では及ばぬ状況も増える(C)PFL

<ライト級/5分3R>
ナタン・シュルチ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
アレックス・マルチネス(ペルー)

初戦黒星のツータイム・ワールドチャンピンが、ボーナス獲得勝利が絶対のマルチネス戦に挑む。ワンツーを伸ばすマルチネスが、ジャブから前蹴りを繰り出す。シュルチはロー、ダブルレッグ狙いからバックを伺う。スクランブルでワンフック、寝技に持ち込んだシュルチだが、背中に乗り切ることはできない。バックコントロールを選択したシュルチは、再びワンフックし絞めを狙う。

マルチネスは前方に落とし、スクランブルでバックへ。胸を合わせたシュルチは、払い腰を仕掛ける。腹ばいで耐えたマルチネスだが、その中に乗ったシュルチがバックに回り切る。マルチネスはケージ際に移動して立ち上がると、シングルに出て上を取り返す。両者すぐにスタンドに戻ると、シュルチは右ローカーフを蹴る。マルチネスは左に回り右フック、ここで組んだシュルチがバックに回りテイクダウンへ。立って離れたマルチネスが逆にダブルレッグを狙う。スプロールしたシュルチは、スタンドに戻ってパンチを振るい前へ。マルチネスは右前蹴りをボディに入れ、左右のフックをヒットさせた。

2R、右カーフを効かせたマルチネスがパンチを纏める。続くローをキャッチしてテイクダウンを奪ったシュルチがバックへ。スクランブルでマルチネスはギロチンを失敗して下に。この選択はカーフを効かせていただけに勿体ない。蹴り上げからシングル狙いのマルチネスに対し、バックに回ったシュルチがスタンドの打撃戦に戻らないで試合を進める。

マルチネスもスクランブルでバックに回るが、落とされてからのスクランブルで試合はスタンドに。足を使うマルチネスが右カーフを続ける。さらにワンツーから右はキック、シュルチもコンビを返す。マルチネスはパンチで応戦し、左ローを蹴る。右カーフを効かせたのが偶発性だったことを伺わせるマルチネスがカーフ、前蹴り、ハイと攻撃を散らす。

シュルチは組んでバックへ。ここもテイクダウンを奪い、ポイント的にはリードを許さないファイトを展開する。離れたマルチネスがテンカオ、右カーフもシュルチが組みつく。バックコントロールに対し、胸を合わせたマルチネスが離れて右から左ロング、詰めたシュルチがショートのワンツーを入れた。

最終回、近い距離でボディショットを入れたマルチネスが、ニーからワンツーフックを繰り出す。ボディロックから捻って崩しに掛かるシュルチは、クリンチにもマルチネスが離れる。距離を取るマルチネスは後ろ回し蹴り。組みついたシュルチがテイクダウンを奪い、バックへ。スクランブルで前方にシュルチを落とし、すぐに立って胸を合わせたマルチネスだったが、直後にテイクダウンを許してしまう。

バックを譲るが、両足フックは許さずスクランブルに持ち込むマルチネスが、前転から足関節を狙う。察知したシュルチは、スクランブル&シングルレッグ。マルチネスはギロチンも、倒されて背中をマットにつける。直ぐに背中を譲って立ち上がったマルチネスは、胸を合わせてインサイドトリップ。ここからのスクランブルはシュルチがバックに回って制し、マルチネスが胸を合わせたところで時間に。

テイクダウンを9回決めたシュルチだが、ジャッジの裁定は割れ──スプリット判定勝ち。これで両者のポイントは3Pで並ぶ。結果、シュルチとヘルドのプレーオフ進出は消え──この状況はペティス、いやPFLにとって最も望むべき流れで対戦カードのシャッフルが成功したといえる。


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