【Shooto2020#06】ドロドロを越えた名勝負、地獄を乗り越えた楽園ファイト──藤井が後藤に根性勝ち
【写真】年間ベストバウト級の激闘を藤井が制した(C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET
<フェザー級/5分3R>
藤井伸樹(日本)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
後藤丈治(日本)
サウスポーの後藤が左の蹴り、藤井が左を伸ばす、右ボディを打った藤井のシングルを切った後藤が左ハイから左ストレートを伸ばす。藤井の動きに反応する後藤は、左ハイ、ガードした藤井だが、右ジャブを受け圧力を掛けられているか。
右にも左を合わせ、パンチのフェイクからハイを蹴って後藤は、藤井に組ませず左ストレートに続き、左フックを当てる、シングルを狙いつつパンチを見せた藤井だが、後藤は左ハイ、さらにステップインに左を合わせ、、ボディ、ガードの上から左を入れると藤井が下がる。
テイクダウン狙いに左の蹴り、ヒザを入れた後藤は左ハイ、藤井が組んでバックに回るが、逆に背中に回って離れる。藤井は左フックにシングル、後藤のギロチンスイープにも上を取る。スクランブルでスタンドに戻った後藤に、藤井がラッシュをかけてラウンド終了となった。
2R、、藤井の前進に左を当てる後藤は、左ハイ。それでも藤井は前に出るが、左アッパーを被弾する。右を入れ、左を当てた後藤にテイクダウンを決めた藤井。後藤がすぐに立ち上がる。ケージに押し込み、倒して削る藤井はシングルでついに背中をつかせる。
競り勝った藤井に対し、後藤はガードを取って息を整える。足を越させない、根性勝負の第2フェーズで後藤は、背中を譲り立ち上がり胸を合わせる。ここからヒザを入れて離れた後藤は、続くシングルを切って左を当て、左ミドル。両者揃って疲れたなか、藤井のシングルは決まらず後藤が左フックからクリンチへ。離れた後藤は右ハイを受けそうになりながら、直後に右をヒット。動きが明らかに落ちた後藤は、組まれてアームロックがすっぽ抜けて下に。藤井がバックマウントから絞めを狙う。胸を合わせに行き、絞めをセットアップされた後藤だが、10秒以上を耐えきり試合は最終ラウンドへ。
3R、シングルで尻もちをつかせた藤井が、即バックに回る。アゴの上からのRNCが徐々に入っていく。苦し気な表情の後藤はアゴの位置を変えて何とか耐えている。残り3分半、藤井はアゴの上から絞め、後藤を腹這いにさせてさらに力を籠める。アゴを引き、ヒジを押し上げて防いだ後藤だが、すぐに藤井が絞めを狙う。
ここは凌いだ後藤、それでもバックマウントからの逃れることはできない。後方へのパンチを打ち込む後藤がついに胸を合わせ、スクランブルで逆にバックに回る。離れた藤井は、ここも当然テイクダウン狙い。またも後藤はシングルへのキムラがすっぽ抜けて下に。スクランブルでバックに回った藤井を払い腰で投げた後藤の腕十字は腕が抜ける。
両者立ち上がり──最後の10秒、まさに魂の殴り合いを見せた両者に、会場のファンは惜しみない握手を送った。結果、ドロドロを越えた名勝負は藤井が3-0の判定勝ちを収めた。